
タイムリーな話題から、カルチャー、さらには社会問題まで、さまざまなテーマについて、リアルな10代の声を聞くシリーズ「10代リアルVOICE」。
今回のテーマは「運転免許証」について。かつては、18歳になったら免許を取る人が大半というムードもありました。しかし、「若者のクルマ離れ」といわれるようになって久しく、また環境負荷という面でも、さまざまな観点があります。自動運転技術など、クルマをとりまく状況は変わるなか、いまを生きる10代は『運転免許証』を取得したいと思っているのでしょうか。クルマへの考えとともに、5人のティーンたちに伺いました。
1. 黒澤諒さん「面倒くさいという気持ちと事故への恐怖心から、運転免許は取るつもりありません」

17歳。ジェンダーステレオタイプのアップデートをめざし、メイクや美容の発信などをおこなう『re-make』プロジェクトを立ち上げ、現在は法人化を目指して活動中。
「運転免許証は持っていません。面倒くさいという気持ちと、事故に対する恐怖心から、当分は取るつもりはありません。
もし数十年して、クルマを持っているとしたら、ガソリンではなくて、別のエネルギーで動く気がしています。ガソリンの値段はこの先も上がるだろうし、地球温暖化の影響もあるので、人にも地球にも負担の少ない自動車が開発されれば、もっと多くの人がクルマに乗るようになると思います」
2. 佐藤綾音さん「免許は取りたい。クルマは必要なときにレンタルしようかな」

17歳。悩みを抱える中高生をひとりでも減らしたいという思いから、メンタルケアを行う学生団体『empathieエンパティー』を立ちあげて活動中。
「運転免許証は、いまはもっていませんが、将来的は取りたいと思っています。公共交通機関での移動が難しいときもあるし、災害時などには、家の代わりとして使用するようなこともあるかなと思っています。
ただ、維持費は高いし、排気ガスのことも気になるので、自分で所有することは考えていなくて、必要なときにレンタルしたり、親が乗っているクルマを活用したいと思っています。
ニュースで物価高騰による節約の特集を見たとき、自動車を手放して、自転車に買い替えたという家族がいました。経済状況や環境負荷に対する懸念から今後このような人は増えてくると思っています」
3. あべいあるなさん「すべての車が電気自動車になると思います」

17歳。地元・山梨県富士吉田市の活性化に取り組むNPO法人に所属して、地域のためにさまざまな取り組みをおこなう。
「運転免許証は持っていないですし、取得する予定もありません。
将来は、すべての自動車が電気自動車になるのではないかと思っています。そうなると、ガソリンスタンドってどうなるんだろう……といったことも気になります」
4. 加藤実希さん「カーシェアリングの需要がより高まっていくと思います」

19歳。学生団体ORYVESに所属し、AO入試についての座談会などさまざまなイベントを開催。大学ではスポーツメンタルトレーニングについて学ぶ。
「運転免許証、もっています。なんだかんだ、車があると、生活に便利だと思います。時間とお金さえあれば、どこへでも好きなところへ行くことができるので、使う人は早々には減らないかなと感じています。
とはいえ、車をもっているだけで、税金も維持費もかかるので、自分で所有することはあまり考えていません。カーシェアリングの需要がより一層高まっていくと思います」
5. 山澤充希さん「車をもたなくても困らないけど、いつか運転したいという憧れはあります」

17歳。高校でのプロジェクト活動をきっかけに「江戸東京野菜」という東京の伝統野菜に出会い、その周知や普及に向けて活動中。
「まだ高校生なので、運転免許証は、校則によって取得することが禁じられています。高校を卒業したら取得したいと考えています。
東京で生活をしていると、車がなくても困ることはありません。ただ、海外で生活をしていたときは、両親が車をよく運転していました。車を所持していない生活をしていても、運転免許証をもつことは、海外に行ったときなどに役に立つのかなと思います。あとは、個人的な憧れもあって、いつか車を運転してみたいという気持ちもあります」
運転免許証はあると便利、いつか取得したいと考えている10代がいる一方で、まったく取得を考えていないという人もいました。また、経済的負担や環境負荷の観点から、自分ではクルマをもたずに、カーシェアリングなどのサービスを活用したいと思っていることがわかります。
一方で、クルマの未来については、それぞれが考えをもっていて、エネルギー問題などと一緒に、身近にとらえていることがわかります。自動車を取り巻くテクノロジーや環境の変化もそうですが、それとともに生きていく彼らの感覚にも、注目をしていきたいですね。
Photo:Eri Miura、Nanako Araie
Text:Serina Hirano