「気になる10代名鑑」の290人目は、AMUさん(19)。武蔵野美術大学でデザインを学びつつ、イラストレーターとして活動しています。他の人とちょっと違う、自分だけの「かわいいフィルター」を通して観た世界を表現したいと語るAMUさんに、創作活動を始めたきっかけや将来の展望を聞いてみました。
AMUを知るための5つの質問
Q1. どんな活動をしていますか?
「武蔵野美術大学の基礎デザイン学科でデザインを学びつつ、オリジナルのキャラクターを使ったイラストをInstagramにアップしたり、グッズを販売したりしています。将来はイラストレーターを目指しているのですが、最近お仕事を少しずついただけるようになって、とってもありがたいです。
イラストレーターを目指しているのに、大学でデザインを学んでいるのには理由があって。デザインとイラストは違う性質を持ったジャンルだと思っているんです。自分としては、向いているのは個性を出せるイラストなんですけど、だからこそ全く違うデザインを専門的に学ぶことで、できることの幅が広がるかなと思ったんです」
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Q2. 創作をはじめたきっかけは?
「小さいころから、誰に影響を受けたわけでもなく、絵や工作が大好きな子どもでした。誕生日もクリスマスも、プレゼントはいつも文房具を欲しがっていて。
本格的に創作活動を始めたきっかけは、私の『かわいい』は、他の子の『かわいい』と少し違うかもしれないと気づいたこと。写真が好きで、かわいいと思ったものを撮りためているんですけど、私の写真フォルダを見た友だちはみんな、『これの何がかわいいの?』って思うみたいで。ぐちゃぐちゃのコンセントとか換気扇、建物のヒビ割れも、私にとってかわいいポイントなんですけど、理解してもらえなくて。
でも反対に、私にしか見えないフィルターがあるのかも知れない!と考えるようになって。私の見ているかわいい世界を作品で表現することで、世の中にあふれている『かわいい』を再構築してみたくなったんです」
Q3. 活動する中で心がけていることはありますか?
「絵を描くときは、事前にあれこれ考えてから描かないようにしています。事前に作った構想に沿って描くよりも、描きながらだんだんと形にしていくのが好きなので、その都度考えながら手を動かしているんです。
小さなこだわりとしては、『目』の描き方を意識しています。絵柄は目で決まると思っていて、この目を描くのはAMUだなって、見た人に気づいてもらうことが目標です。
あとは、ふわふわしたものや抽象的なものが好きなので、それをキャラクターにして、作品に登場させることが多いです。オリジナルのキャラクター・UMUちゃんも、大好きな雲から着想を得て生まれたんです」
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Q4. 活動する中で、印象的だった出来事はありますか?
「自分の想像を超えて、絵を解釈しようとしてくれる人がいることが、素直にうれしくて、同時に衝撃的でした。
感覚にまかせて描いているからこそ、それを誰かに言語化してもらうことで、自分でも気づいていなかった解釈をもらえたり、細かい部分まで見てもらえた実感があったり。
描いた自分の想像を超えた解釈してくれるのは、とっても不思議な感覚ですし、何より嬉しいです。グッズの販売会でも、お客さんと話すことで気付かされることも多くて、学びになります」
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Q5. 今後の展望・将来の夢は?
「最近、人間を描くことに挑戦しているので、なんらかの形で作品に活かしたいです。動物や植物、雲など人間以外をキャラクター化することが多いぶん、人間を描くことが少し苦手なんです。
将来はイラストレーターとして絵本やパッケージデザイン、広告デザインなど幅広く仕事をしていきたいです。自分のオリジナルキャラクターがいろんなところに出ていくのが理想ですが、依頼を受けて絵を描いてみたいし、デザインを学んでいるからこその感覚を活かしたお仕事もしたてみたいです。でも、どんな形であっても、大好きなイラストを描くことはずっと続けていきたいです」
AMUのプロフィール
出身地:東京都
所属:武蔵野美術大学基礎デザイン学科
趣味:おいしいものを食べること、旅行
特技:ポジティブ、臨機応変
大切にしている言葉:今を大切に
AMUのSNS
それぞれのUMUたち
NARU 展示絵 pic.twitter.com/6X56mZ3OOd— AMU (@toka_amu) August 6, 2022
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Photo:Eri Miura
Text:Mai Sugawara