タイムリーな話題から、カルチャー、さらには社会問題まで、さまざまなテーマについて、リアルな10代の声を聞くシリーズ「10代リアルVOICE」。
今回のテーマは「ショートドラマ」。最近、SNSを中心に、1分から3分程度の、いわゆる「短尺ショートドラマ」を見かけることが増えました。ショートドラマ制作の専門集団も登場しているよう。そこで今回は、3名の10代に、短尺動画の視聴実態や、若い世代が「タイパ重視」と言われることについて実際にどう思っているのか、詳しく聞いてみました。
1. さなさん「短尺で韓国カルチャーに触れられるコンテンツをよく観ています」
「TikTokやYouTubeで、韓国ドラマのコンテンツを視聴したことがあります。特に、韓国人Youtuber・숏박스(ショートボックス)さんの動画をよく観ています。3分ほどのドラマなので、あらすじをコンパクトに知ることができます。短いドラマですが、見応えもあって、ちょっとした隙間時間や、ヒマな時間につい観てしまいます。韓国の日常の文化やちょっとした恋愛ネタについて知ることができるので、韓国好きにはおすすめです!」
2. 今井智紀さん「最近観たのは『ごっこ倶楽部』。基本的に倍速で視聴することが多いです」
「TikTok、YouTube short、Instagramのリール動画をよく観ているので、短尺ドラマもよく見かけます。最近だと、縦型ショートドラマの『ごっこ倶楽部』を観ました。長い動画は2倍速で観ることがほとんどです。
ポッドキャストもよく聴くのですが、Spotifyだと3倍速にもできるので、かなり重宝しています。そういう意味では、”タイパ重視”と言われるのもおかしくはないのかなと思います。特に、40代とか50代の方に『こういう見方をしています』と話すと驚かれるので、やっぱり世代間の違いは大きいのかなと思っています」
3. 美羽さん「短尺動画は観ないけど、タイパ重視と言われると、そうかもなぁと思うことも」
「ショートドラマの存在は知っていますが、観ることはないです。若い世代が”タイパ重視”といわれていることについては、わたし自身もそうだなと感じる場面があるけど、一概にはそうは言えないとも思っていて。
好きなものに関しては、時間をかけてゆっくり楽しむ若者も多いです。わたしのまわりだと、青春18きっぷで長い時間をかけて旅行したり、2時間のゲーム実況の動画などを楽しんだりしている友人もいるし。時間をかけない部分はできるだけ削るけど、時間をかけたいものには、惜しみなくかけている人が多いという印象があります」
学校、アルバイトやインターン、友達との時間……やるべきことも多く、時間が限られている10代にとって、ショートドラマというのは、通学中や休憩時間などのわずかなスキマ時間に手軽に楽しめる、魅力的なコンテンツのようです。でもたまには、コスパや時間を考えず、好きなことに好きなだけ時間を費やしてみるのも、きっと新しい体験価値を感じられるかもしれません。
Photo:Eri Miura
Text:Ayuka Moriya