Teen's Snapshots

DJデビューは中学生。80年代歌謡曲のシンセサイザーから琵琶まで、広く網羅する音楽家【美羽・18歳】

DJデビューは中学生。80年代歌謡曲のシンセサイザーから琵琶まで、広く網羅する音楽家【美羽・18歳】

気になる10代名鑑」の393人目は、美羽みわさん(18)。中学生のころからDJとして活動をはじめ、さらにシンセサイザーや楽曲制作など、音楽活動を続けてきました。過去には海外の有名アーティストと共演したり、アパレルブランドの楽曲制作を手掛けるなどの経験をもつ美羽さんが、音楽活動を始めたきっかけや、音楽活動を通して実現させたい社会への想いなど、胸の内を明かしてくれました。

美羽を知る5つの質問

Q1. プロフィールを教えてください。

「学校に通いながら、音楽活動をしています。中学生のときにDJにハマって、15歳まではクラブやイベントでDJをしていました。それから、シンセサイザープログラマーの森達彦さんに師事をして、シンセサイザーの勉強や楽曲制作をしています。イラストレーターのRyu Ambeさんのイメージソングをつくったり、アパレルブランドのPRに楽曲を使っていただいたこともあります。

また、日本の伝統的な楽器である琵琶の研究もしています。これまで、文献調査はもちろん、九州地方でのフィールドワークなども行ってきました。高校を卒業する前には、無形文化財にも指定されている琵琶職人の方や琵琶奏者の方にお話を伺い、3種の琵琶を、歴史・音響・場の視点から研究し、論文にまとめてみました」

 

 

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Q2. 活動を始めたきっかけは?

もともと電子音楽が好きで、小学4年生ぐらいのときに、砂原良徳さんやAOKI takamasaさんの音楽に出会いました。DJを始めたきっかけは、2017 年に『DMC WORLD CHAMPION』で世界最年少チャンピオンになった DJ RENAの存在です。彼が大会で優勝したときの映像を見て、憧れて自分も始めました。

シンセサイザーに興味を持ったのは、久保田利伸さんの『You were mine』と、斉藤由貴さんの『初戀』という曲をがきっかけ。この曲を聴いたとき、80年代の歌謡曲のシンセサイザーの魅力やクオリティの高さに衝撃を受けたんです。思わずクレジットにあった『シンセサイザー/森達彦』という名前を見つけて、TwitterでDMを送りました。『シンセ教えてください!』って。

ありがたいことに森さんから返信があり、いまでは師匠として、わたしにシンセサイザーの技術はもちろん、音楽への向き合い方なども教えてもらっています」

Q3. クリエイティブに影響を与えた作品を教えてください。

砂原良徳さんのソロアルバム『LOVEBEAT』です。彼の音へのこだわりや、音楽とは何かを問い続ける姿勢はずっと尊敬していますし、音楽的にもかなり影響を受けていると思います。

無駄な音にあふれたポップスに囲まれていたわたしにとって、本当に必要な音だけが、一音一音、凄まじく鳴っている砂原さんの音楽は衝撃的でした。

砂原さんの音楽と出会ってから、自分で楽曲制作するときも、本当に必要だと思う音しか入れないようにしています。また、自分でも『音楽とは何か』を考えるようになりました。琵琶の研究を始めたのも砂原さんの存在が大きいです」

Q4. 創作をする中で、悩みなどがあれば教えてください。

「自分の調子をコントロールするのが大変です。気分が落ち込んでいるときは、つくった音がどれもよくないと感じてしまうときもあって……。

また、求められている音をつくれなかったときや、年上の方々とお話をする中で、自分の未熟さを感じることもよくあります。そんなときは地元・茨城の好きな場所を散歩して、自然に触れて、気持を落ち着かせるようにしています」

 

Q5. 創作活動を通して実現させたい社会のビジョンについて教えてください。

音楽を通して、人が幸せになれる場所をつくりたいです。いま、わたしたちの生活はいろんな音楽に囲まれていますが、音楽をただ商品として消費するだけでは、人々の孤立を深めてしまっていると思っていて。

音楽は本来、人間的な営みであるはず。琵琶の語りの場では、音を奏でることで『共感の場』が生まれ、音と物語を通じて、人と神仏、人と人、人とその心がつながることができる、ということを研究を通して発見しました。

音を通して、孤立や分断を乗り越えられる社会を実現したいし、幸せを感じられる場を生み出したいです。そのためにも、技術的なことはもちろん、音楽への理解をより深めるために、世界の民族音楽、口承文学、民俗学の視点から研究も続けていく予定です」

美羽のプロフィール

年齢:18歳
出身地:茨城県土浦市
趣味:シダ植物の観察
特技:受験で鍛えた小論文
大切にしている言葉:「他人の物語を生きてはいけません。自分の魂を大切にして自分の物語をつくってください」(高校の先生からいただいた言葉)

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Photo:Eri Miura
Text:Ayuka Moriya

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Ayuka Moriya

エディター

1999年生まれ、秋田県出身。東京外国語大学 国際社会学部在学時よりライター・エディターとして主にインタビュー記事の執筆、ディレクションに携わる。Steenzでは、2021年ローンチ当初より「気になる10代名鑑」のコンテンツ制作を担当。

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