
令和のアルバイト事情は?10代がアルバイト歴と時給を公開【10代リアルVOICE】
タイムリーな話題から、カルチャー、さらには社会問題まで、さまざまなテーマについて、ティーンたちの声を聞くシリーズ「10代リアルVOICE」。
今回のテーマは「アルバイト」。新生活のスタートとともに、新しいアルバイトを始めたり、どんなアルバイトをしようかと、想像をふくらませている10代も多いはず。そこで今回は、6人のティーンに、時給も含め、リアルなアルバイト体験を聞いてみました。
1.三原真葉「カフェスタッフ(時給1100円)」

「カフェで、時給1100円でアルバイトをしています。
カフェバイトの最大の魅力は、その場限りのコミュニケーションを学べることですね。『店員』と『お客さま』という、その場限りの関係になるけど、その一瞬で相手に与える印象ってすごく大事だなって、考えられるようになりました。
一瞬でも人柄のよさが伝わってくる人って存在していて、そういう人になりたいなと思うんです。だから、表情だったり言葉遣いだったり、前より意識するようになったと思います。
長い付き合いの中で良い点を見つけてもらうことよりも、短時間で相手に心地良く思ってもらうことって、こんなに難しいことなんだと気がつきました」
2. 日野原楓さん「お菓子販売(時給1050円)」

「お菓子販売のアルバイトをしたことがあります。接客したお客さまが、笑顔でお店を出ていかれる姿を見られたのが嬉しかったですね。お客さんの幸せと感じる瞬間に、少しでも貢献できたのかと思えて、自己肯定感も上がりました。
逆に、自分のミスでお客さまや職場の人に迷惑をかけてしまったときに、自分の気持ちを平常心に保つことが大変でした。後悔しても時間は戻せませんが、『あのとき、もう少し集中して作業していればよかったのかも……』と考えてしまうことが多かったです」
3. 中村眞大さん「ピザ配達(時給1100円)、格闘技撮影(時給1100円)、投票立会人(半日7500円)」

「今まで、3つのバイトをしことがあります。ひとつはピザの配達員。時給は1100円でした。 孫が遊びに来たおばあちゃんや学生同士の集まり、仕事終わりの美容院など、いろいろな人の生活の一部をお裾分けしてもらえることが、なんだか嬉しかったですね。雨の日にびしょびしょになりながら自転車で配達したのは、大変でしたけど。
ふたつめは、キックボクシングの試合の舞台裏を撮影するバイト。試合中は敵同士だったふたりが、試合後に笑いながら試合を振り返っていた様子が撮れた、思わず自分も笑顔になりました。
それから、投票立会人のアルバイトをしたこともあります。これは時給ではなく、半日で7500円。地域住民が投票する様子を目の前で見ることができるので、貴重な経験でした。どんな人が投票に来るのか、目で見てわかるようになったり、休憩時間にお弁当やお菓子が食べたりできたのは嬉しかったですけど、半日ずっと座っているのは大変でした」
4. NoAさん「唐揚げ屋(時給1050円)、スーパーの清掃(時給1200円)」

「これまでに、唐揚げ屋さんのアルバイトと、スーパーの清掃員をやったことがあります。 時給は唐揚げ屋は1050円、清掃は夜間だったので、時給が少し高くなって1200円でした。
どちらのバイト先も自由に楽しくやらせてもらえたので、ただお金を稼ぐだけではなく、店長やバイト先のいろんな人と仲良くなれて、交友関係が広がりました」
5. 山下彩夏さん「塾講師(時給5000円)」

「塾講師をやっていました。時給は5000円。やる気あふれる生徒と同僚のアルバイトに出会えたし、人前でわかりやすく面白く話すコツをつかめた気がします。生徒のテストの採点や添削、配布プリントの印刷はけっこう大変でしたね。
その後にやったオンライン塾の講師は、iPadやZoomをつかって授業をしていました。生徒をたくさん集めると時給が上がるシステムで、面白い授業をするモチベーションになりました」
世の中にはさまざまなアルバイトがあります。ただお金を稼ぐだけでなく、そのアルバイトならではの楽しさや学び、体験などを通して、意義を感じているよう。10代ということで、「まだしたことがない」と答えた方も少なくありませんでした。せっかくの10代の限られた時間を使うのだから、ぜひ、慎重に選んで、得られるものがあるアルバイトを探してみてください。
Photo:Eri Miura
Text:Ayuka Moriya
Edit:Takeshi Koh