タイムリーな話題から、カルチャー、さらには社会問題まで、さまざまなテーマについて、ティーンたちの声を聞くシリーズ「10代リアルVOICE」。
今回のテーマは、ずばり「お金」。2022年4月より、高等教育で「金融教育」が始まり、貯蓄やお金の流れなどについて、学習していくことになりました。しかし一方で、学校の授業でどこまでリアルに学べるかが不安という声も。お金について、どんなことを知りたいと思っているのか、5名の10代に、本音を聞いてみました。
1. ももさん「そもそも正しいお金の使い方、貯め方って、なんだっけ?」
「稼ぎ方や増やし方は、もちろん知りたいのですが、そもそもの正しいお金の使い方と貯め方を教えてほしいです。前提として、日本人の金融教育が海外に対して大幅に遅れているっていうことを教えるべき。自己投資の考え方や、どうやって親とお金を共有するかなど、基本的なことをわかっていない人が多いと思います。
あとは、銀行口座の開設のやり方など、社会人になったら誰もがやることは、もっとリアルに教えてもいいのではないでしょうか」
2. NoAさん「税金・保険・年金はもちろん、楽しく節約するコツも知りたい」
「いま知りたいのは、税金や保険、年金について。特に、自分たちが払った税金が、どこにどれぐらい使われているのか、気になります。
あとはひとり暮らしをする際に必要な資金など、生きていくうえで覚えていたら使えることも知りたいです! 個人的には、節約が苦手なので、楽しく節約ができるコツも知ることができたら、もっと嬉しいです」
3. NiCOさん「消費税以外の税金の種類やしくみについて学びたい」
「よく芸能人などから『税金対策』といった言葉を聞きますが、正直な話、私はそもそも何に税金がかかるのかよくわかっていません。いまの私は消費税ぐらいしか、はっきりと国に払っているお金を把握していないですし……。
あと数年で成人するのに、全然わかっていないので、大まかな税金の動きや、どんなものが支払う義務となっているのかを知りたいです」
4. ゆう猫さん「大学進学のための奨学金について、知る機会があってもいいはず」
「大学進学などで利用される奨学金の話。いま、貸与型の奨学金を利用して大学に入学したけど、卒業後もその借金の返済に悩まされるというケースが問題になっていますよね。
もちろん、大学教育にお金がかかるために進学を諦めることや、勉強をするために多額の借金を負わないといけない社会構造への不満はあります。
でも、給付型の奨学金について知る機会や、実際に貸与型の奨学金を借りた後、返済をどうやっていくのかを考える機会を明確に持たせることも、重要だと思います」
5. 山下彩夏さん「資産を増やすには銀行じゃなくて投資? でも、投資について知る機会ってあまりない……」
「いまから勉強を始めるとしたら、投資について学びたいです。最近、『銀行にお金を預ける時代は終わった』とよく聞きます。金利がゼロやマイナスに近いため、資産を増やすには投資が最も安全で堅実と言われるからです。
だけど、本を読んで自分で勉強するか、お金を払って塾に行かない限り、投資に関しての知識を得る機会は少ないと思うので、学校で学べたらいいなと思います」
成人年齢が18歳に引き下げられ、クレジットカードや金銭トラブルに巻き込まれる可能性も懸念されるいま、お金についての正しい知識を欲していることが、よくわかりました。今後、Steenzでも、ティーンがお金と上手に付き合っていくための情報を発信していければと思います。
Photo:Eri Miura
Text:Ayuka Moriya
Edit:Takeshi Koh