Teen's Snapshots

いつかは誰かのきっかけに。SDGs、社会問題を追求するチャレンジャー【藁谷詩歩・17歳】

いつかは誰かのきっかけに。SDGs、社会問題を追求するチャレンジャー【藁谷詩歩・17歳】

「気になる10代名鑑」8人目は、高校3年生の藁谷詩歩さん(17)。この1年間は、『プロジェクト活動をやってばかりだった』といいます。不登校やコロナ禍、そして実力不足…数々の困難に直面しつつ、飽くなき好奇心とチャレンジ精神を忘れない、17歳の一面に迫ります。

■藁谷詩歩を知る10の質問

Q1. プロフィールを教えてください。

「東京都出身、17歳。N高等学校の3年生です! 学校での勉強のほかに、課外活動として、『中高生による次世代の教育と社会課題解決』を目的に活動する団体『一般社団法人Sustainable Game』で副代表をしているのと、『勉強』の在り方を問い直すプロジェクト『.nemo』でもプロジェクトマネージャーなどもやっています。

17歳って『華のセブンティーン』っていうイメージだったけど、いろんなプロジェクトやいろんな大人と関わってばかりの一年でしたね(笑)」

Q2. いま取り組んでいるプロジェクトについて、教えてください。

「『Sustaibale  Game』では、企業と自分たちの世代を、社会問題をフックにして繋ぐ活動をしています。中高生メンバー35名で運営中です。先日までは、『次世代にもっと気軽に、かっこよくソーシャルグッドなアクションを起こせるカルチャーを残したい。』という想いから、『SPINZ』というソーシャルグッドなオーディション型リアリティ番組を企画・YouTube配信しました。

『.nemo』は、まだ構想段階だけど、勉強に苦手意識を持っている中高生が、もっと楽しみながら勉強できるようになるための意識改革を、高校生という当事者目線から発信していきたいと考えています。

私は、アイディア出しやディスカッションが好きだし、得意なほうだと思います。自分が考えてもいなかったような意見に触れたり、そこで出たアイディアがプロジェクト化して実現させたりするのは刺激的ですし、みんなでひとつの課題に取り組む時間はすごく楽しいです」

Q3. 課外活動を始めたきっかけは?

「中学校のときに、社会問題やSDGsに興味を持ったことがきっかけです。学校全体としてSDGsに力を入れていたということもあって。1日に1回は『SDGs』という言葉を聞くような学校でした。

学校の前に大きな公園があって、毎週生徒と先生で清掃するボランティア活動があったり、教室の掲示板に、前日の給食のフードロス量が貼り出されたり。自然と社会課題やSDGsに興味がわいてきたんです」

Q4. 日々、どんなことを大切にして活動をされていますか?

友達になることを意識して活動しています。こういうプロジェクトって、どうしても活動していくうちに、仕事仲間になりがちだけど、友達として、団体をひとつの『居場所』として、いつでも相談しやすくて、世間話もできるような場にすることを心がけています」

Q5. 普段はどんな友達と過ごすことが多いですか?

「いつも一緒にプロジェクト活動している子と過ごすことが多いかな。でも、プロジェクトの話っていうよりも、普通に、ごはんのこととかを話している時間がほとんど。

自分のまわりには、インターン生やボランティアしてる子、プログラマーの子、多種多様な友達が多くて。私も友達の影響で3Dモデリングに興味を持って、『アプリ開発してみたい!』って思うようになったんです。周りの友達には感謝ですね」

Q6. 最近、新しく始めた挑戦はありますか?

ギターの弾き語りを始めました。去年、コロナで何もやることないなぁって思って、夏休みに『極めてみよう!』と思って触ってみたら、けっこう楽しくて。その影響で、前は洋楽ばっかり聞いていたんですけど、最近はあいみょんとか、邦楽バンドの曲を聞くようになりました」

Q7. 生きるうえで、大切にしていることは?

挑戦を忘れないこと。常に、何か新しいことに挑戦している人でありたいと思うんです。高校生になったときは、新しいことを始めたくて、いろんなプロジェクトに参加したんですけど、その環境にも慣れてしまって、正直なところ、以前ほど勇気を出す機会が減りました。

それに、あまりにも予定を詰め込みすぎると、病んでしまいがちなところがあって…。メンタルも決して強いほうじゃないから、不登校になったこともあるし、今も投げ出したくなるときもある。だから、ちゃんと自分と向き合うことは忘れないようにしています」

Q8. これから、どんな社会を見てみたいですか?

外見だけじゃなくて、内面を見てくれる社会。今って、インスタでキラキラな生活を送っている人の投稿を見かけて、その人のことをすごいって判断してしまうこともあるけど、実は苦しんでいることだってあるかもしれない。

ステータスや外見だけじゃなくて、内面、その人がどんなことを考えているのか、そういう意見までを受け止められる社会であってほしいです」

Q9. 今後の展望は?

誰かのきっかけになりたい。中学校の先生たちのおかげで、社会問題やSDGsに興味を持てたみたいに、今度は私が、誰かにとってのきっかけをつくれる存在になりたいなって思っています」

Q10. 同じ時代を生きる10代にメッセージをお願いします。

気になったものは調べるだけじゃなくて、行動に移してみるのが大事だと思います!活動していると、周りにはもっとすごい同世代がたくさんいて、海外住んでいましたとか、小さいころからプログラミング学んでいましたとか、バックグラウンドが強い人がいたりする。

自分はそんなバックグラウンドないから勝てない…って思うこともあるけど、そんなの考えていたらキリがないし、自分が興味を持ったものはどんどん挑戦したほうがいいんじゃないかな」

■藁谷詩歩の今日のファッション

高校の制服 シューズ/PUMA

「足首に巻いているミサンガは、親友が中学生のころにくれたもの。高校受験が不安で、精神的にキツかったときに、廊下を走って渡しにきてくれたこと、今でも覚えています。今年はお互い大学受験だったので、私もミサンガを作ってプレゼントしました」

■藁谷詩歩のSNS

★Instagram

★Twitter

 

 

Photo:Eri Miura
Text:Ayuka Moriya
Edit:Takeshi Koh

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Ayuka Moriya

エディター

1999年生まれ、秋田県出身。東京外国語大学 国際社会学部在学時よりライター・エディターとして主にインタビュー記事の執筆、ディレクションに携わる。Steenzでは、2021年ローンチ当初より「気になる10代名鑑」のコンテンツ制作を担当。

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