
「気になる10代名鑑」の947人目は、北村謙心さん(15)。さまざまな学生団体に所属し、そこで得た知見を自身の生徒会運営に還元するために、日々精力的に活動しています。イベントに参加するだけでなく、運営にも力を入れているという北村さんに、活動のきっかけや将来のビジョンについて詳しく伺いました。
北村謙心を知る5つの質問
Q1.いま、いちばん力を入れている活動は?
「高校の生徒会で、外務部門長として他校や地域との連携を図る役割を担っています。また、校外のイベントに参加し、そこで学んだことを自分たちの学校に還元できるように取り組んでいます。
はじめはゲストとして校外活動に参加していましたが、最近は運営としてイベントを回すことが多いです。直近だと、全国生徒会大会2025の開催を成功させました。全国各地から生徒会に所属する学生が集まり、1泊2日のスケジュールで生徒会運営について議論し、実りのある時間になりました」
Q2.活動をはじめたきっかけは?
「以前から学校の厳しい校則に疑問を持っていました。髪型規定のような理由のはっきりしないルールがあることに違和感を感じていたんです。何かしらアクションを起こしたいという気持ちを抱いていたんですが、同時に新しい環境に身を置きたいとも考えていた矢先、生徒会に立候補しないかと友人が誘ってくれたことがきっかけです。
学外のイベントで運営側に回ったのは、一度参加してみたら楽しかったから。運営側のほうが他の学生たちと広く交流できるし、参加者だったときの視点を活かせるんじゃないかと考えました」
Q3.活動する中で、印象的だった出会いは?
「日本中高生協議会の元代表のひとが、学外の活動を進めてくれたことが僕の転機となっています。この団体は、AIが仕事を奪うかどうかというような社会問題から、よりよい文化祭をつくるためにどうすればよいかという身近な問題まで広く議論するイベントを開催しています。
ちょうどそのとき、校内の活動以外に何か取り組みたいと考えていて。元代表のひとにも、人脈も広がるし生徒会の活動にもきっといい影響があるよ言われて、すごく魅力的に感じたんです。実際、この団体をきっかけに自分の活動範囲がどんどん広がっていったので、とても印象的な出会いだったと思っています」
Q4.活動の中で、悩みがあれば教えてください。
「生徒会といえば強力な権限を持っているみたいなイメージがあったけれど、実際に入るとそうではなくて。昔からの規則を変えていくことが簡単ではないことを知ったとき、悩みました。
ただ闇雲に主張するだけでは、意見が通らない。先生方に納得してもらうために、まず誰に訴えるのか、どういう風な企画書を出せば円滑に物事が進むのかなど、アプローチ方法を模索してきました。柔軟なアイデアが出せるようになったのは、イベントでの他校の生徒会の人との交流があったからこそだと思います」
Q5.将来の展望は?
「今は生徒会活動を軸に活動していますが、それを通じて得た経験やスキルをアドバンテージとして将来に活かしたいと考えています。
まだ、具体的な目標は定まっていないです。でも、興味のあることに挑戦していこうという気持ちは強いですね。最近はビジネス関係のイベントや人権問題を議論する団体にも参加しています。将来打ち込みたいことを見つけることと、スキルを磨くことを同時に進めていきたいです」
北村謙心のプロフィール
年齢:15歳
出身地:富山県富山市
所属:日本中高生協議会、生徒会活動振興会、全国生徒会大会2025運営委員
趣味:旅行
特技:球技全般・PC作り
大切にしている言葉:好きこそ物の上手なれ
Photo:Nanako Araie
Text:Yuzuki Nishikawa