「気になる10代名鑑」218人目は、Komatsuさん(19) 。主に都内のライブハウスやフェスなどで、アーティストの撮影をするカメラマンとして活動しています。以前Steenzが取材した『TEENS ROCK in TOKYO 2022』のオフィシャルカメラも務めました。ダークだけど人間味あふれる写真を撮り続けるKomatsuさんの、熱い想いに迫ります。
Komatsuを知るための5つの質問
Q1. 今力を入れて取り組んでいることを教えてください。
「普段は会社員として働きながら、フリーランスのカメラマンとして活動しています。主に下北沢などのライブハウスで、月に10~15本ほど撮影しています。
僕自身、高校生のころはバンドをやっていて。いつか音楽で売れたいなと思っていました。でも、いろいろあってバンドは解散。けど音楽が大好きで、音楽から離れたくなかったので、舞台に立つ側から音響や照明スタッフになり、それと同時に趣味で撮っていたカメラで、ライブ写真を撮り始めるようになりました。
現在は、MVの制作や作品制作にも力を入れています。高校時代からやっていたカメラで、大好きな音楽の写真や映像を撮れるのは、僕にとってこの上なく幸せな瞬間です」
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Q2. どんなことを大切にして活動していますか?
「カメラマンとしてのモットーは、暗撮者であること。尊敬している写真家の青木カズローさんがつくった『写殺』という言葉に影響されて、自分でつくった言葉です。
自分でやっていて言うのもおかしいけど、ライブとかフェスに、カメラマンなんていないほうがいいと思っていて。だって、最前列でカメラ持ってうろちょろしてるのって、ファンからしたらめっちゃ邪魔じゃないですか。
僕以上にそのバンドやアーティストが好きで、最前列で見たいと思っている人が山ほどいる中で、最前線で撮らせていただいている。言い方が不謹慎ですが、まるでスナイパーのように、自分が目立つことなく、最高の表情を捉えるということを『暗撮者』という言葉に込めて、その気持ちを忘れないようにしています」
Q3. 自身のクリエイティブに影響を与えた作品などはありますか?
「やっぱり音楽! 特にSUPER BEAVERが好きで、ずっと聴いています。『閃光』『突破口』『人として』の3曲が大好きな曲で、僕の生き様の目標でもあります。
個人で活動していると、周りが見えなくなったり、楽なほうへと逃げそうになったりしてしまいます。けど、SUPER BEAVERの曲を聴くと、自分の気持ちに正直に、自分のやりたいことにまっすぐに。でも自責で全うするんだという気持ちになります。
尊敬する写真家の青木カズローさんは、SUPER BEAVERを撮っているんです。青木さんの存在を知ったきっかけもSUPER BEAVERでした」
Q4. 活動を通じて、社会に届けたいものや想いがあれば、教えてください。
「僕の生きざまを見て、好きなことは好き、やりたいことはやりたいと堂々と言える、そして挑戦できる人がひとりでも増えてほしいと思っています。
僕は今、会社員としても働いていますが、好きを貫くことがいかに難しいかを実感しています。自分では『できる!』と思っていても、他人からの圧力だったり、世間体を気にしてしまったりして、気持ちを曲げなければいけないこともありますよね。
そんな人たちに、作品を通じて僕という人間を知ってもらって、いつか誰かに自信を与えられるような人間になりたいです」
Q5. 今後の展望・将来の夢は?
「ROCK IN JAPAN FESTIVALなど、大きなフェスでカメラマンとしてアーティストの撮影をしたいです。そして30歳までの大きな目標は、ライブハウスを建てること。
いまや音楽はどこでもイヤホンで聴くことができます。誰にとっても音楽があることは当たり前になっているけど、その当たり前をつくっているアーティストがいて、アーティストはファンを想ってつくって、ファンは誰かを想って、何かの出来事に重ねたりして聴いているわけで。それってすごく素晴らしいなと思うんです。
この文化は絶対に止めてはいけないし、もっともっと身近になってほしい。だから、誰もが来やすいライブハウスを建てます!」
Komatsuのプロフィール
年齢:19歳
出身地:千葉県旭市
趣味:街中スナップを撮ること、ライブを見にいくこと
大切にしている言葉:想像は実現できる
KomatsuのSNS
【3か年計画】
・写真集30冊出す
・完全独立する
・mv10本作る
・ライブハウス建てる
・企画50本やる
・個展やる
・野外企画やる
・めっちゃ撮影する
・クリエイターチーム作る
・noteちゃんと書く。続ける— Komatsu/写真家 (@plus_4_kmtsu) July 26, 2022
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★note
Photo:Eri Miura
Text:Ayuka Moriya