Teenage Realities

深夜3時のワンプッシュ。寂しさと不安の違い【それでも愛を探したい。】

深夜3時のワンプッシュ。寂しさと不安の違い【それでも愛を探したい。】

なんだか眠れない。もしかしたら、寝たくないだけなのかも。

いつもは、真っすぐに帰って来てくれるタイプの彼だけど、たまにおかしな時間まで働いていたり、友達と飲んでいたりする。そんな時、わたしは深夜3時くらいになると、寂しくてもじもじし始める。そんな時は寝室で大好きな彼の服を着て、彼の香水をワンプッシュ。

そのあと、いつもベッドでパソコンを開く。『本当は寂しい』という気持ちを紛らわせたいだけなのかも。もちろん、今この記事を書いているわたしも彼の匂いに包まれている。寂しくて眠れない、そんなことをなげいている可愛い子たちはどのくらいいるのだろうか。わたしは寂しい夜、ドラマを見たり、原稿を書いたり、編み物をしたりひとりカラオケして待っている。それも成長なのかもしれない。

ここまで書いている間に2回返事が来ているか確認している自分が、21才になった今も健気に恋をしていてほっとする。

許せないけど、大好きだったから

たった今、私は寂しくて、眠れないし、寝たくないのだけど、いつかのわたしは不安で眠れなかった。彼と離れていることへの不安がわたしを押しつぶした。ジャガイモがマッシュポテトになってしまうみたいに。あれって恋だったのかな。あれって恋愛できていたのかな。

彼は小さな嘘をよくつく人だった。それもすごく下手くそな嘘。嘘をつくならもう少し上手にお願いしたいと何度思っただろう。毎回気づいてしまうわたしの気持ちにもなって欲しかった。まあ、それができる人は嘘なんてつかないんだけどね。

「嘘をついている彼」「嘘に気づいているわたし」もうここに信頼なんてものは存在しない。

「嘘をつかせるようなことをしてしまっているわたしが悪い」
「最初はそんな人じゃなかった、わたしがそうさせてしまった」

毎日毎日、自分に言い聞かせていたし、彼の態度も悪びれることない感じで。いつからか本音を話そうとすると言葉よりも涙が出てくるようになっていた。本音を伝えるたびに否定されてしまうものだから、何も言葉で言えなくなってしまった。

なぜ別れなかったのだろう。どこが好きだったのだろう。今思うと、分からない。嘘をつく彼が悪いし、彼女が傷つくことを繰り返す彼が悪い。わたしが気が付かなかっただけで、彼はもともとそういう人だったのだと思う。わたしが変えてしまったと思い込んでいただけだったのだと思う。

それでも好きだった。狂うほどに好きだった。

わたしが彼に伝える「Okay」は「Not okay but I love you」だったんだ。許せないけど、大好きだから、一緒にいたいから、許すしかなかった。

傷跡が濃くなる前に

かつてのわたしのように『わたしが悪いから』を理由に本来の幸せをあきらめている女の子はどのくらいいるのだろう。何度も同じことで傷ついて、それが当たり前になってしまっている女の子はどのくらいいるのだろう。

『そういう人だから』と諦めて、自分の傷を見て見ぬふりしている女の子はどのくらいいるのだろう。何度も傷ついて、何度もカサブタになって、そんなことを繰り返しているうちに、傷跡はどんどんと濃くなっていく。

今のわたしは、相手を許すことが、ときに自分の命取りとなってしまうことや、嫌なことを受け入れる必要なんてないってこと、を知っている。そして、声を大にしてみんなに、そしてあの頃のわたしに伝えたい。あなたを幸せにしてくれるのは彼じゃなくて自分自身だってこと。

ある人に言われたことがある。「恋愛に、不安なんていらないんだよ」あの頃のわたしは恋愛=不安だったから、何を言っているのかさっぱりだった。でも今のわたしならわかる。

ひとりの人間として大切にされていたら、不安なんて必要ない。心配しても、不安になることはないんだよ。

Edit: Himari Amakata

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TATA

TATA(タータ) 2003年4月28日生まれ。クリエイター。高校生の頃から絵や編み物、シルバーアクセサリーなどの創作を行う。

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