
「気になる10代名鑑」の959人目は、三島健さん(17)。学生団体「Dream Create」の代表として、中高生が夢を語り合える雰囲気づくりを進めながら、地元でサッカーのコーチとして子どもたちと向き合っています。「全ての人が夢をもち、それを堂々と言える日本に変えていきたい」と語る彼の原動力に迫ります。
三島健を知る5つの質問
Q1. いま、いちばん力を入れている活動は?
「僕が代表を務める学生団体 『Dream Create』での取り組みに力を入れています。夢を語ることが恥ずかしいのではなく“かっこいい”と思える価値観を広め、やがてはすべての中高生が夢を持ち、それを発信できる社会を目指しています。1月から活動を始めて、いまは路上で講演をするイベントや学校でのワークショップで、一人ひとりの夢を集めたドリーマーボードの作成を計画中です。
また、幼少期からサッカーをしていて、いまは地元でコーチをしています。僕にとってサッカーは、ただのスポーツじゃなくて、生き方を教えてくれた存在なんです」
Q2.活動を始めたきっかけは?
「中学生の僕は、自分の夢をひとに話せなくて……。当時はプロのサッカー選手になりたかったんですけど、上には上がいるのに僕がプロなんて恥ずかしいと思ってました。
そんなときに『トビタテ!留学JAPAN』に応募し、ドイツに1ヶ月留学をしたのですが、その面接でであった子たちに衝撃を受けたんです。『日本の教育を変えたい』『世界から貧困をなくしたい』といきいきと語るその姿に僕も夢を語っていいんだって思えて。初めて『日本をワールドカップで優勝させる貢献者になりたい』と話せました。
でも、帰国してからの終業式で、全校生徒の前で自分の夢を話したら、それを聞いて笑ってるひとたちが目に入ってきたんです。教室に戻った後もクラスメイトから冷やかされてしまって。夢を話すと笑われる、夢を持つのは恥ずかしいという風潮を変えなければと強く思いました」
Q3. 活動するうえで、大切にしていることは?
「ひととの関わり方を大切にしているんですが、特にそのなかでもかける言葉を大切にしています。僕自身が、すごく言葉に救われた経験があって。
高校を辞めてすごく落ち込んでいるときに、昔のコーチからの紹介で子供たちにサッカーを教えることになったんです。そうしたら、僕が練習に顔を出すだけで『健が来てくれた!』ってすごく喜んでくれて、そんな無邪気な言葉に僕はここにいていいんだって思えました。
だから今度は、僕はかける言葉で誰かを救います。自分と話すと、自然と笑顔になるひとが増える。それが広がって、いつか大きな輪になればいいなって思っています」
Q4. 活動を通して、実現したいビジョンは?
「夢を持って、それを追い続けることが特別なことではなく、当たり前になる社会を目指しています。
そのために必要なのは、夢を語っていいんだという雰囲気をつくること。夢がまだない人が最初の一歩を踏み出し、すでに夢を持っているひとがさらに高みを目指せる。このように夢を起点にした循環が続くよう、夢を語れるひとを増やしていきたいです。
僕自身としては、人々が心から幸せを感じられる社会をつくるために『満たされる人生を届ける』というテーマを実現したいです」
Q5. 将来の展望は?
「将来の夢は、アラジンのジーニーのような存在になることです。ジーニーが魔法で周りに影響を与えていたように、僕は言葉や行動で多くのひとにポジティブな影響を与えて、周りの人が自然と笑顔になるような存在になりたいんです。
そのために、まずは関わってくれるひとを大切にしながら、成長のために活動に全力を注いでいきます。
僕が関わった人の心に光を灯し、少しでもそのひとの人生に良い影響を与えられたら、最高に嬉しいです」
三島健のプロフィール
年齢:17歳
出身地:栃木県那須烏山市
所属:S高等学校、Dream Create(代表)、トビタテ!留学Japan8期生
趣味・特技:サッカー、部屋を汚すこと
大切にしている言葉:笑う門には福来る、ナンバー 1になれなくてもいいオンリー1であれ
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Photo:Someya Kaori
Text:Rinna Koike