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中高生をサポートしながら『まちづくり』を勉強中。支えてくれた地元・長野に恩返しがしたい【小池杏奈・19歳】

中高生をサポートしながら『まちづくり』を勉強中。支えてくれた地元・長野に恩返しがしたい【小池杏奈・19歳】

「気になる10代名鑑」の844人目は、小池杏奈さん(19)。中学生の進路選択を高校生がサポートをする活動をしながら、大学でまちづくりの勉強をしています。活動を通して地元への愛着が湧き、地域で活動している方の手助けとなる存在になりたいと語る杏奈さんに、活動をする中での印象的な出来事や、将来の展望について聞いてみました。

小池杏奈を知る5つの質問

Q1. いま、いちばん力を入れている活動は?

高校生のころから活動している『高校生による合同高校説明会』に取り組みながら、法政大学で『まちづくり』の勉強に励んでいます。

『高校生による合同高校説明会』は、双子の姉妹である凜奈と一緒にはじめた活動で、地元の高校をひとつの会場に集め、進路選択について考えている中学生に、現役の高校生が『高校生のリアル』を伝えています。

地元の方が街を良くしていこうとする取り組みに心が動かされ、大学ではまちづくりのあり方を学んでいます。社会教育についても勉強しているので、地元で開催している『高校生による合同高校説明会』にも活かしていきたいと思っています」

Q2. 活動を始めたきっかけは?

高校を選択するときに偏差値だけで決められてしまう現状に違和感を覚えていて。もっと高校独自の魅力を中学生に知ってもらいたいと思って『高校生による合同高校説明会』をスタートしました。

活動をはじめたばかりのころは『責任の所在が分からない』『高校生だけでは信頼に欠ける』と言われてしまって、イベントの申請すらできずに悩んでいました。ただ、簡単には諦めきれなくて。

地域のひとに相談したところ『学校を巻き込んでみたらいいと思う』とアドバイスをくれて、学校まで一緒に来てくれたんです。地域の方々の支えがあって、この活動を進めることができたと思っています。今度は、わたしが地域で活動する人たちを支えたいと感じるようになりました。

地元の学生が頑張ることで、地域の人々の喜びにつながって、街を好きになる人も増えていくと思ってます。地域の喜びが次の世代に受け継がれるような、まちづくりをしていきたいです」

Q3. 活動にあたってのファーストアクションは?

まずは、他校の友達に声をかけてみたのですが、『人前で話すのは自信がない』と断られてしまうことが多くて。イベントの内容を対話形式にしたり、起床時間や通学方法などの日常生活の話題に焦点を当てて、参加のハードルを下げる工夫をしました。

ほかにも、担任の先生に相談をして、学校を巻き込みながら、他校の校長や生徒会の方と話をする機会を作りました。問題意識を直接伝えていくことで、共感してくれる人が増えていった気がします。1年目は、22人の高校生が参加してくれて、2年目の今年は、35人の高校生が協力してくれました。

いまでは、長野県の教育委員会が、県の事業として活動を支援してくれるようになって、開催する回数も増えていっています」

Q4. 活動をしている中で、印象的だった出来事は?

活動の説明をしていたとき『自分の好きなことで高校を選ぶなんて綺麗事だ』と言われてしまったことがありました。たしかに、偏差値が高い高校を出たほうがその後のキャリアにつながるかもしれないし、自分たちがやっていることは、表面上だけのことなのかもしれないと悩んでしまう自分もいて。

ただ、そのときに、長野県の元教育委員会の方が『本質的にいいなと思われていることが、阻まれてしまっているだけ。綺麗事に向かって頑張っている人を否定する権利はどこにもないよ』という話をしてくれたんです。

実際に開催していると、喜んでくれる中学生も多くいて、高校生も活動ができて嬉しいと言ってくれました。綺麗事だと言う人がいても、これからもたくさんの中学生の進路選択を応援するために活動を続けていきたいです」

Q5. 今後の展望は?

『高校生による合同高校説明会』の活動を続けながら、地域に住んでいる方のサポートをできるような人になりたいです。大学に進学して、地元から一歩外に出ているからこそ、地元に対する愛着の心が強くなったような気がしていて。地元のために何かしたいという気持ちがすごく大きいです。

わたしは、地域の人の支えで、資源や助成金などの援助が受けられるようになって、イベントを開催することができました。今度はわたしが、地元で頑張りたい人や、活動する人が『地域に落ちている種に気が付ける』ように手助けをすることで、地域へ恩返しをしていきたいです」

小池杏奈のプロフィール

年齢:19歳
出身地:長野県
趣味:たべっ子どうぶつ
特技:後ろあやとび
大切にしている言葉:綺麗事を続けよう

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Photo:Nanako Araie
Text:Serina Hirano

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Serina Hirano

エディター/ライター

東京と静岡の二拠点生活。リアルを懸命に生きている若者を応援するため、パラレルワーカーとして活躍中。インタビュー記事を基点とし、学生やスターアップ企業、まちづくりの領域まで幅広く活動しています。ライター兼ディレクターとして、2024年からsteenzに携わる。

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