
「気になる10代名鑑」の811人目は北林成章さん(19)。地元・愛知県の高校から上京し、現在は武蔵野美術大学で立体物のデザインにチャレンジしています。将来は日々の生きがいや働きがいにつながるような、車やバイクなどのデザインをしていきたいと話す北林さんに、活動のテーマや今後の目標について詳しく聞いてみました。
北林成章を知る5つの質問
Q1. いま、いちばん力を入れている活動は?
「武蔵野美術大学で、車やバイクのデザイン制作をしています。小さいときからずっと、いろいろな素材を使ってものをつくるのが好きで。特に専門的な知識がないときでも、椅子や机といった立体物を制作して、遊んでいました。
高校生のときまでは、家具をメインに作品づくりをしていたのですが、大学に入って、教授の話を聞いているうちに、幼少期から大好きだった車やバイクのデザインに挑戦してみたいと思うようになったんです。
車やバイクのデザインは、時代によって、使う素材や設計が大きく異なるのが面白くて。歴史を遡って、過去のデザインからインスピレーションを得ることも多いです」
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Q2. 活動を始めたきっかけは?
「創作を始めたのは本当に小さいときですね。家ではゲームを禁止されていたので、その代わりに、ものづくりをしていたんです。
本格的に創作の道を意識し始めたのは、高校の美術の先生から誘われて、美術部に入部したとき。入部からたったの2週間で展示会に参加することになって。でも、絵を描くのは苦手だったので、自分がそのとき欲しかった椅子とハンモックを融合させた、家具を作ることにしたんです。テニス部と兼部していたので、限られた時間での制作は大変でしたが、その作品が、愛知県の美術部門の県大会に選出されたんです。
何気なく選んだテーマから、絵だけではなく、立体やデザインも、美術の一部であることに気づき、その可能性に惹かれて、ものづくりの道に進もうと決めました」
Q3. どんなことをテーマに活動をおこなっていますか?
「『アイディア7割・実践3割』をテーマに、毎回制作をしています。作品のアイディアがパッと頭に思い浮かんだとき、すぐに形にしたくなるのですが、そのアイディアをちゃんと練らないと、見た目重視の、使いにくい家具ができ上がってしまうんです。
でも、じっくり考えて、悩みに悩んだ結果できた作品は、やっぱり洗練されていて、かたちにしてあとに気付く不完全さでさえ、味わいになると感じています。作品制作は、慎重になるくらいがちょうどいいと自分に言い聞かせて、地道に制作をしています」
Q4. 活動をする中で、難しいと感じることは?
「素材選びです。素材はそれぞれ特性が違うので、いいなと思うアイディアが浮かんでも、実現するのが難しいときがあるんです。素材選び次第で、作品の可能性が狭められてしまうことも。それが、立体物制作の大きな壁だと感じています。
でも、専門の教授からアドバイスを得て、解決することも多くあります。例えば、円柱形のカレンダーを作るとき、プラスチックでしか作れないかなと思っていたのですが、木工の先生に相談して、加工方法を教えてもらい、理想に限りなく近いかたちで、作品を作ることができたんです。
行き詰まったら、まわりの人にたくさん質問をしたり、話を聞いて壁を乗り越えていくことが大切だと思います」
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Q5. 将来の展望は?
「車やバイク、あるいはインテリアなどを手掛けるデザイナーになりたいです。そんなに頻繁に買うものじゃなくて、大きな買い物になりますけど、買う人にとって、働くことや生きることのモチベーションにもなると感じていて。そういうモチベーションを生み出すのが、デザイナーの仕事の最大の魅力だと思っています。
だからこそ、誰かの毎日を彩るようなデザインを考え、製品として生み出していくことが、最大の目標です。いつか自分で工房を作って、そこで高校時代から続けている家具づくりもできたらいいなと思っています」
北林成章のプロフィール
現在の年齢:19歳
出身地:愛知県一宮市
所属:武蔵野美術大学 工芸工業デザイン学科
趣味:サイクリング、釣り、カメラ、キャンプ
特技:ソフトテニス
大切にしている言葉:「不満こそが、進歩するための鍵である」( トーマス・エジソンの言葉)
北林成章のSNS
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Photo:Nanako Araie
Text:Mizuki Maeda