タイムリーな話題から、カルチャー、さらには社会問題まで、さまざまなテーマについて、リアルな10代の声を聞くシリーズ「10代リアルVOICE」。
今回のテーマは「古着」。「Z世代の間で古着が流行っている」「第2次古着ブームが来ている」などとメディアで特集を組まれることもあり、10代にとっても、身近な存在である古着。では実際に本当にブームなのか、そして、どこでどんな古着を買っているのか、などなど、10代にとっての古着のリアルを、5人のティーンたちに聞いてみました。
1. ちうけたさん「古着、大好きです!リサイクルショップをめぐって掘り出し物を探します」
「古着はよく着てます。というか、古着ばかり着ています。わたしは古着の中でも、リサイクルショップの中古品よく着ています。自分の好きなスタイルは確立させずに、『同じコーディネートは絶対しない!』という謎のこだわりだけもっていて。なので、たくさん安く買えるリサイクルショップが好きです。
よく行くのはBOOKOFF、西海岸、たんぽぽハウス。あとはセカンドストリートも。セカストは地方にいけば行くほど、安くてかわいい掘り出し物が多いイメージです。よく買うアイテムは、着回しができそうなトップスとスカートが多いです。あと靴もかわいいものが多いので、よく買っています」
2. えむあいけーゆさん「自分らしい、唯一無二のスタイリングができるのが古着の魅力!」
「古着、大好きです! 理由としては、80年代とか90年代の服が好きなのと、ほとんど誰かと被ることがないからです。古着だとスタイリングの楽しさも増します。古着屋に行って、気に入ったアイテムが見つかったときは、とってもワクワクするし、変わった形や柄のものを見つけると、『どんなコーデを組もうかな』と想像が膨らみます。主にトップスやパンツ、あとはピアスを買うことが多いです。
よく行くのは下北沢、原宿、高円寺の古着屋です。お店だとWEGO VINTAGE下北沢店、KINJI下北沢店、原宿シカゴ、flamingo……。あとは高円寺にあるSKROVA(スクロバ)、KIKI、Cats Pawによく行きます」
3. Sonoさん「あまり縁がなかったけど、サステナブルな古着に魅力を感じています!」
「古着はあまり購入したことがありません。カジュアルやボーイッシュなイメージがあって、わたしの洋服の好みとちょっと違うな……と思っていて。でも環境汚染に問題意識をもつようになってからは、古着に興味が湧いてきました。新しいものを購入するのではなく、すでに存在しているものをいかに無駄にせず、活用するかという意味では、古着ってとてもサステナブルだなと思ったんです。
しっかり探せば、わたしの好きな系統のアイテムもありそう。これからは積極的に古着を購入したいと思っています」
4. 鈴木大輝さん「古着にチャレンジしてみたいけど、結局いつも同じような服を着てしまいがちです」
「古着はまったく買ったことがないです。学校は私服なのですが、放課後に企業やコワーキングスペースに行くことがあるので、ジャケットや無地の服など、無難できれいめの服をいつも着るようにしています。そんな理由もあって、あまり古着と接点がないんです。
ファッションには詳しくないのですが、古着と聞くと、おしゃれでカラフルな服が思い浮かびます。それぞれのアイテムに一期一会の物語が込められているようにも。僕は毎日同じような服ばかり着ているので、ファッションのバリエーションを増やしたいという意味では、興味はあるのですが、状態や着回しのことを考えると、結局、新品の服のほうがいいのでは?と思ってしまいます」
5. 久米川夏穂さん「友達について行って買うことはあるけど、購入のハードルは高いかも…」
「古着m、あまり買いません。古着屋に行くことはあるけど、古着が好きな友達について行くことがほとんど。お気に入りのものと出会えたときに、たまに買うすることはあります。アイテムの状態、値段、洗える素材かどうかなど、わたしの中でいろいろとチェック項目があって、それを満たしていないと、なかなか踏み切れなくて。
それとよくあるのが、ひと目惚れして試着したとしても、ふと冷静になって考えると、似ているアイテムを持っているなとか、デザインが個性的すぎて着回しが難しそうだなとか、いろいろ考えすぎてしまうんです。けっこう慎重なところがあるのかもしれません」
書いやすい値段もさることながら、他の人と被らず、自分のスタイルに合わせた一点ものが見つかるという点が、古着が支持される大きな理由のようです。とはいえ、「おしゃれに着こなせる自信がない」「着回しが効かなそう」と、実用性などでハードルの高さを感じている10代もいるようです。10代と古着ファッションとの距離に、これからも注目していきたいと思います!
Photo:Eri Miura、Nanako Araie
Text:Ayuka Moriya