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アフリカの人はどんな仕事をしている? ウガンダ人アーティストにインタビューしてみた。【Steenz Breaking News】

アフリカの人はどんな仕事をしている? ウガンダ人アーティストにインタビューしてみた。【Steenz Breaking News】

世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする、「Steenz Breaking News」。今日は、ウガンダ在住のライターが、ウガンダの人たちが実際にどんな仕事をしているか、身の回りの働く人々にインタビューした内容をお伝えします。

アフリカにはどんな仕事がある?

アフリカの人々の職業というと、農業や漁業といった、一次産業を思いつく人が多いかもしれませんが、近年は経済的発展に伴い、さまざまな職業があります。前回は、ウガンダでローカルなウォーキングツアーを仕事にする男性にインタビューしました。今回はその第2弾をお伝えします。

アフリカに住む人ってどんな仕事しているの? ローカルなウォーキングツアーを主催するウガンダ人の場合【Steenz Breaking News】 | Steenz(スティーンズ)
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伝統楽器プレイヤー兼ファッションデザイナーのMaganda Shakulさん(25)

25歳のMaganda Shakulさんは、ウガンダの首都・カンパラ出身で、伝統楽器である太鼓の演奏から音楽制作まで、幅広い活動をおこなっているアーティストです。

彼が立ち上げた合奏団「Nilotika Cultural Ensemble」は、ウガンダの伝統楽器を各地で演奏しています。また、ウガンダのスラムなどの地域に住んでいる社会的弱者や子どもを対象に、音楽を教えるプロジェクトもおこなっているそうです。

また、音楽事業のかたわら、ファッションデザイナーとしても活動しており、アフリカ布や古着を利用した洋服を販売しています。

そこで今回はMaganda Shakulさんに、伝統音楽が忘れ去られていっているいま、なぜ伝統楽器の演奏を仕事として選んだのか教えてもらいました。

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収入は主にライブやイベントでの演奏料

幼いころから音楽に触れていていたというMagandaさん。植民地以前に伝わってきた伝統楽器に親しみの深い民族の出身で、音楽が身近な環境で育ちました。学校の音楽のクラスで楽器演奏を習ったとき、楽器は音楽にユニークさを与えるものだと気づき、その魅力にのめりこんだそうです。そして15歳のときから、将来は音楽関連の仕事に就きたいと望んでいました。

しかし、名の知れないアーティストが音楽で生計を立てることは容易ではなく、「はじめのころは、太鼓を持ちながら街中を歩き回って、機会があればどこでも演奏していた」と語ります。さらにポップミュージックとは異なり、伝統音楽というのは商業的ではないので、アーティストとして成功できる可能性はとても少ないです。

そこで彼は、伝統音楽に現代的な要素を加えて、より多くの人にも触れてもらえるよう工夫を重ねました。19歳のころには観客からチップをもらえるようになり、さらに他のアーティストとも出会い、コラボレーションの機会も増えたのだそう。

現在は楽曲制作もおこない、イベントやフェスでも演奏しています。古典的な音楽の枠内に収まるのではなく、多様な音楽と融合できる彼のクリエイティビティが評価されたからです。毎週のように開催されるイベントで演奏することで、生計を立てているといいます。

ただ、伝統音楽を演奏するうえで、さまざまな障壁もあるそう。そのひとつは、言語や宗教の多様性。ウガンダには56もの民族が存在し、さまざまな言語や宗教が存在し、宗教に対する考え方もさまざまです。伝統楽器は宗教的な儀式に使われることも多く、宗教外での使用について、良く思われないこともあると話していました。

伝統やアイデンティティを守るのも仕事

最後に、いまの夢を聞くと、「次の世代にも、わたしたちのアイデンティティを残す伝統音楽を伝えたい」と話してくれました。日本では、自治体や博物館、あるいは研究機関など、さまざまなプレイヤーによって音楽や言語、建物や食といった文化が保持されてきました。しかしウガンダには、文化を保持する手段が乏しく、調査や研究もあまり進んでいません。

しかし彼は「伝統太鼓ひとつとっても、リズムパターンでどこの民族の音楽なのかがわかるほど、伝統音楽にはアイデンティティや歴史が詰まっている」と言います。だからこそ「自分の音楽が、文化と起源を伝える手段になってほしい」と話してくれました。

アーティストをめざす若者は少なくない

今回は、ウガンダの伝統を時代に合わせて守り続けるアーティストにインタビューしました。ウガンダでは、結婚式や民族の集会といった身近な場所で音楽に触れられる機会が多くあり、アーティストをめざす若者も少なくありません。Magandaさんも、身近なコミュニティから影響を受けて仕事を選んだひとりであり、変わりゆくウガンダで自分のアイデンティティに誇りをもち、音楽を通してそれを伝えていこうとしている姿が、とても印象的でした。

References:Archieve Global Safaris「Tribes in Uganda」

Text:Hao Kanayama

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Hao Kanayama

ライター

16歳、初アフリカ大陸上陸。19歳、アフリカ10か国放浪。20歳、ウガンダ移住。ウガンダの現地の会社とNGOの職員として、ストリートチルドレン、シングルマザー、薬物中毒者、孤児の支援を行う。不条理で不都合な世界だけど、その先にある希望を求めて歩き続ける、アフリカの人々の暮らしをわたしの目線から伝え続けたい。少数民族と木登りとテクノがスキ。

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