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韓国で大ブームの”MBTI診断”、日本の10代の間でも浸透してる?利用実態について聞いてみた【10代リアルVOICE】

韓国で大ブームの”MBTI診断”、日本の10代の間でも浸透してる?利用実態について聞いてみた【10代リアルVOICE】

タイムリーな話題から、カルチャー、さらには社会問題まで、さまざまなテーマについて、リアルな10代の声を聞くシリーズ10代リアルVOICE

今回のテーマは「MBTI診断」。『日本MBTI協会』の公式サイトによると、MBTI診断とは「ユングのタイプ論をもとにした、世界45カ国以上で活用されている国際規格に基づいた性格検査」。人間の性格を「ものの見方(感覚・直観)」、「判断のしかた(思考・感情)」、「興味関心の方向(外向・内向)」、「外界への接し方(判断的態度・知覚的態度)」という4つの指標によって、16個のタイプに分類して捉えています。

韓国でブームになったことから火が付き、日本の若者にも広まっているといわれていますが、リアルな10代の間では、MBTI診断はどのくらい浸透しているのでしょうか。4人のティーンに聞いてみました。

1. 美羽さん「日常会話で診断結果について話します。結果が近いと話が盛り上がる!」

19歳。中学時代よりDJとして活動をスタート。現在は楽曲制作など幅を広げて活動中。

「診断したこと、あります。学食でごはんを食べているときに友達に教えてもらって、その場で自分も診断しました。MBTI診断の結果に特別な関心を寄せているわけではないけど、友だちと結果について話したことは何回かあります。

同世代と遊んだり、ごはんを食べているときにはけっこう話題に挙がりますし、診断結果が近いと親近感が湧いて、会話が盛り上がることもあります」

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2. 今井智紀さん「自己分析の手段としてやりました。血液型や星座を聞くようなノリで人の診断結果を聞くことも」

18歳。『型を破り、世界を広げる』というビジョンを掲げる株式会社Ligulaを創業。岡山県笠岡市の地域おこし協力隊員。

「MBTI診断、やったことがあります。僕はENFP-A(運動家)でした。過去に参加した起業家育成プログラムで、自己分析をする際に診断しました。以前も高校生が参加する合宿イベントでMBTIの話題になり、自分の診断結果を把握している人は多かった気がします。

『わたしは〇〇なんだよね〜』『〇〇っぽいよね』『君は〇〇の方が近いんじゃない!?』みたいな会話は、よく聞きます。血液型や星座を聞くようなノリでMBTIを聞くというイメージかもしれません」

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3. さなさん「韓国に留学していた友達から聞いてやりました。初対面のときに話題に上がります」

19歳。ファッションコースに在学する、デザイナー志望の大学生。西洋服飾史や現代ファッションについて勉強中。

「韓国に留学をしていた友達といっしょに、MBTI診断したことがあります。もともと韓国ですごく流行っていたらしいんですよね。一回だけじゃなくて、何度かやったことがあります。診断結果がすべてではないですが、なんとなく性格の合う、合わないがざっくりわかる気がします。

友達との会話でも、MBTI診断のことは日常的に話します。外向的なのか内向的なのかによって趣味が分かれるので、初めて出会ったときにその話題になることもあります」

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4.  あべしょーさん「まわりにつられて診断しました!インスタのプロフ欄に記載しています」

19歳。地元・鎌倉で『カマクラシックオーケストラ』という楽団を立ち上げて、演奏会イベントを開催。

「まわりの友だちがやっていたので、診断したことがあります。僕はENTJ-T(指揮官)でした。普段の会話で、自分からMBTI診断や結果について話すことはほとんどないけど、Instagramのプロフィール欄にMBTIを書いているので、会話のきっかけになることはあります。たまにMBTIにめちゃくちゃ詳しい人に遭遇して、びっくりすることがあります(笑)」

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日本の10代の間でも、MBTI診断はすっかり浸透していて、日常的に話題にすることもあるようです。自分や相手について、効率的に理解できる一方で、ブームの発信地である韓国では、人間関係の構築においてMBTIに依存しすぎてしまうことが問題視されるという事態も。診断結果は、タイミングや環境によって変化することもあるそうなので、エンタメ程度に受け止めて、向き合っていくのがいいかもしれません。

Photo:Eri Miura
Text:Ayuka Moriya

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Ayuka Moriya

エディター

1999年生まれ、秋田県出身。東京外国語大学 国際社会学部在学時よりライター・エディターとして主にインタビュー記事の執筆、ディレクションに携わる。Steenzでは、2021年ローンチ当初より「気になる10代名鑑」のコンテンツ制作を担当。

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