「気になる10代名鑑」の628人目は、reina iwasakiさん（19）。高校生に新たな選択肢を示し、視野を広げてほしいという思いから、任意団体を立ちあげました。ドバイへの留学が活動のきっかけになったと語るreinaさんに、ファーストアクションや今後の展望について、詳しく聞いてみました。
reina iwasakiを知る5つの質問
Q1. いまいちばん力を注いでいる活動は？
「高校生に座学だけではできない体験を提供するために、『dIff』という任意団体を立ち上げました。現在は4人の高校生メンバーと、講演会をしたり、母校でプレゼンをしたりして、高校生たちの視野拡大をめざしています。
また『AaaS for Youth』という学生団体のメンバーとしても活動しています。ここでは、学生と企業をつなげてインターンを促進させるアクションをおこなっています。
高校を卒業して、いまはギャップイヤーとして、いろいろな活動にチャレンジしています。活動を通して、自分の生き方を磨いていきたいと思っています！」
Q2. 活動を始めたきっかけは？
「高校のときは、普通に学校の勉強を頑張って、志望する大学に進んで……って思っていたんです。でも、実際にその大学を見に行ったときに、“なんか違うな”って、直感的に思ったんです。その大学で勉強をしているイメージがわかなくて。それで、どうしようと思ったときに、留学という選択肢を見つけました。
留学について調べているうちに、広い世界を見てみたくなって、ぴったりだと思ったのがドバイでした。ドバイはそもそも多国籍ですし、勉強も生徒同士で意見交換をする形式を取っていて。その留学で、価値観がすごく変わりました。
日本に帰ってきてからは、先生の話を聞くだけの一方的な授業が苦痛に感じるようになって……。そこから、学校だけに縛られるのではなく、もっと気軽に課外活動に参加できるようになれば、自分と同じように進路に悩んでいる学生にとってプラスになるのでは、と思うようになりました」
Q3. 課題に対するアクションの、最初の一歩目は？
「母校でプレゼンをしました。高校2年生の全クラスに向けて、英語と日本語で話をしました。自分の価値観を押し付けるわけではなく、選択肢のひとつとして、留学などの学校外での活動について話したのですが、結果的に、留学に興味をもってくれる人が増えたんです。
わたしの母校は進学校ということもあり、とにかく勉強と部活しか選択肢がないような雰囲気だったし、自分もそれを感じていた。だからこそ、誰かに影響を与えられたのかなと感じて、とてもうれしかったです」
Q4. 活動をするうえで、壁を感じたり、悩んだことはありましたか？
「高校を卒業してすぐには大学に進学しない、ということを決断したときです。やっぱりいろんな人から、“大学には行っておいたほうがいい”とか、“もったいない”とかって言われることが多くて。もちろん、わたしのためを思って言ってくれているのはわかるけど、自分の考えを否定されているような気にもなってしまって……。
いつか大学には行きたいと思っているので、それまでいろいろな経験をしてみたいと思っています。わたしは物事を選択するときに、ワクワクするほうを選ぶようにしていて。いまは、大学に行くことが自分にとって最善ではないと思ったんです」
Q5. 今後の展望は？
「わたしは将来のことを考えるのが苦手なので、将来やりたいことは決めていません。
『嫌われる勇気』という本に書かれていた『人生は刹那の連続だ』という言葉が気に入っていて。一瞬一瞬が連続して人生になっているんだから、いまを生きているわたしには過去も将来もない、という考え方にすごく納得したんです。未来のことを考えるよりも、いまを一生懸命生きていこうと思うようになりました。
いま具体的に学びたいことは、言語です。複数の言語を扱えるマルチリンガルになるために、もうちょっと語学の勉強を深めていきたいなと思っています」
reina iwasakiのプロフィール
年齢：19歳
出身地：福岡県福岡市
所属：dIff、AaaS for Youth
趣味：サウナ
特技：さまざまなことに関して物覚えが早いこと
大切にしている言葉：「いま、ここ」を生きる
Photo：Eri Miura
Text：Chikiri Kudo
