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教育を通して世界の貧困問題を解決したい!模擬国連や生徒会連盟を束ねる高校生【Yutaka Yamada・17歳】

教育を通して世界の貧困問題を解決したい!模擬国連や生徒会連盟を束ねる高校生【Yutaka Yamada・17歳】

「気になる10代名鑑」の630人目は、Yutaka Yamadaさん(17)。京都府にある全校の生徒会が集まり、議論を交わす場となっている「京都府生徒会連盟」の代表を務め、多くの高校生をつなげる一方、個人でも模擬国連活動に取り組んでいます。教育にまつわるイノベーションで、世界の貧困問題を解決したいと語るYamadaさんに、活動を始めたきっかけや最近新しく始めた挑戦について、聞いてみました。

Yutaka Yamadaを知る5つの質問

Q1. プロフィールを教えてください。

『京都府生徒会連盟』という学生団体で活動していて、昨年の12月からは代表も務めています。この団体は、京都の学校の生徒会が2~3か月に1回集まって、学校運営などについてディスカッションをおこなっています。今後は府内だけではなく、全国に広げて、さらに多くの高校生と交流できればいいなと考えています。

また、模擬国連での活動にも力を入れています。模擬国連とは、自分たちが割り当てられた国の代表になりきって、それぞれの立場で国際問題についてディスカッションするというもの。高校に入ってからこの活動に出会って、いまでは『もぎこみゅ!』という、大会運営をするチームにも関わっています。

活動をしていく中で、世界で起こっているさまざまな問題や負のスパイラルの根底には、教育の不足があると思うようになりました。なのでいまは、教育と何か掛け合わせてイノベーションを起こしたいと、考えをめぐらせています」

 

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Q2. 活動を始めたきっかけはなんですか?

「元から、みんなの前に立って活動をすることは好きだったし、母親が地域活動に取り組んでいる姿を見ていたので、政治や社会について、普段から考えているタイプだったと思います。

視野が広がったきっかけは、社会科の授業。中学2年生のとき、国連の存在を授業で学んで、世界における役割や、そこで働いている人たちの仕事について、漠然と憧れをもつようになりました。

また、ガーナのカカオ農園で働く子どもの映像を見たこともきっかけのひとつです。エスカレーター式の学校に通って、人生の目標も見つけずに、なんとなく生きている……そんな自分には、大きな衝撃でした。学校に行きたくても行けない子どももいるのに、自分は何をやっているんだろう……と思って。そこから、貧困問題や教育について調べ始めて、国際問題についてみんなで考えるコミュニティに入るようになりました」

Q3. 活動をする中で大事にしていることはありますか?

“Leave no one behind(誰ひとり取り残さない)”を意識して活動をしています。世界を広く見渡して、助けが必要な人に気づけるように、そして教育が関わるイノベーションを通して手を差し伸べられるようになりたいと思っています。

現在は、いまの自分にできることとして、生徒会活動に力を入れています。制服の改定や文化祭でのデジタルシステムの導入など、さまざまなことを議論してきました。その学校だけの悩みとしてではなく、すでに似たような経験している全国の学校から、成功例や改善点などをオープンに共有することで、より良い解決方法を探すことができるんじゃないかなと思っています。

とはいえ、地域ごとにさまざまなギャップがあるので、オンラインでの交流会を企画して、地方の学校も東京の学校も含めて、みんなで議論することができる環境をつくりました」

Q4. 最近始めた新しい挑戦は?

教育と農業を掛け合わせた、新たなイノベーションについて、アクションを始めました。農業と掛け合わせることによって、人や自然と触れ合いながら、実践的かつ持続可能な地域教育になると思って、研究中です。

まだまだ未熟な自分に、何ができるのだろうかと思ってしまうこともありますし、口に出しても、実際に達成できていないことがたくさんあると思います。ですが、さまざまな団体に所属して、自分なりに行動を起こす同世代の活動を間近で見ることで刺激を受けて、ひとつずつでも、できることを見つけていきたいです」

Q5. 今後の展望は?

「国際的な活動に対して、具体的なアクションしてみたいと思っています。そのために、まずは大学に進学して、グローバリゼーションとローカリゼーションの対立についての研究をしたいです。そして最終的にはNGO職員として、貧困問題に苦しむ国や地域に入って、最前線で問題解決に貢献できるようになるのが目標です。

これまでの活動は継続して、さらに知識や人間力を育てることで自分の学びにしながら、経験したことをつなげていきたいです」

Yutaka Yamadaのプロフィール

年齢:17歳
出身:京都府八幡市
所属:真宗大谷学園大谷高等学校グローバルクラス、大谷高等学校 Global Studies Institute(GSI部)、大谷高等学校クイズ研究会(OTANI QUIZ LAB)、大谷高等学校生徒会執行部、Sustainable Brands国際会議、Youth community nest、京都府生徒会連盟(代表)、模擬国連情報発信ステーション もぎこみゅ!運営、BEAU LABO第15期 国際問題ラボ、BEAU LABO第16期 国際問題ラボ、高校生百貨店 京都/大阪、京都若者議会 運営委員会、生徒会活動振興会、フリー・ザ・チルドレン・ジャパン メンバー、芸能プロダクション OFFICE MINAMIKAZE、日本防災士会、NARA LIVEJAM 運営、日本若者協議会、能登半島地震・学生支援募金本部、ひまわりの種会議、高校生団体HAW
趣味:サッカー、フィールドホッケー、課外活動
特技:マルチタスク、電車で寝た時に最寄り駅で絶対に目を開けられること
大切にしている言葉:「LEAVE NO ONE BEHIND」 (誰ひとり取り残さない)

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Photo:Eri Miura
Text:Chihiro Bandome

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Chihiro Bandome

ライター

2003年生まれ、埼玉県出身。上智大学文学部新聞学科在学。自分の目で現場を見て、自分の言葉で人と話して、世界を知っていきたい。大学では、主にニュース記事の執筆を学んでいる。2023年より、ライターとして「気になる10代名鑑」のコンテンツ制作を担当。

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