
タイムリーな話題から、カルチャー、さらには社会問題まで、さまざまなテーマについて、リアルな10代の声を聞くシリーズ「10代リアルVOICE」。
今回のテーマは「マスクの着用」について。長きにわたるコロナ禍ですっかり生活に定着したマスクですが、4月13日から、その着用については「個人の判断」に委ねられるようになりました。それから1か月が経ち、いまを生きる10代は、マスクの着用についてどんな考えを持っているのでしょうか。4人のティーンが答えてくれました。
1. uyさん「反対ではないけど、自分がマスクを外すことへの心理的ハードルは感じます」

「個人的には、マスクを外す機会はあまり増えていません。花粉症なのでむしろいまこそマスクは手放せないし、電車での移動など、子どもや高齢者の方と接する機会も多くて、物理的に外せない場面が多いです。電車でもマスクをしていない人も増えている印象ですが、人は人、自分は自分と割り切って考えています。
マスクを外すこと自体には反対ではないけど、この数年間、着け続けていたので、自分が外すことに対しては、心理的ハードルがかなりあります。徐々に慣れていけたらいいなと思っています」
2. 南拓人さん「まだまだ気は抜けないし、外さない自由も尊重されるべき」

「マスクはいまも手放せません。実は、マスクの着用判断が任意になって、まわりが外し始めた途端に、コロナに感染してしまったんです。まだまだコロナは消えたわけではないし、気を抜けないなと痛感しました。マスクの着用が個人の判断になったとはいえ、まだ感染症法上の位置づけとしては、2類相当なわけですし……。
マスクを外す人も増えていますが、マスクを外さない自由も尊重されるべきだと思います」
3. 村田夕奈さん「少しずつ外す機会も増えてきたけど、マスクをしていると楽な場面もある」

「マスクを外す機会は、少しずつですが、増えてきたと思います。マスクをすると肌が荒れてしまいやすいので、外したいときにしなくてもいいのは気が楽です。まわりにマスクを外してる人がいるのを見て、自分も外そうかなって思うことが多いので、やはり無意識にマスクを着ける癖がついていたんだなと感じます。
でも、逆にいまになって、実はマスクをしているほうが楽な場面もあって。たとえば電車でスマホを見ているときとか、人と一緒にいるときのふとした瞬間とかに、気の抜けた顔をしていても、マスクで隠せていたんだなと気づきました。マスクの着脱が強要されることなく、個人の選択や自由が尊重される社会になってほしいと思います」
4. 重枝梨乃さん「人混みのところではつけるけど、基本マスクを着けずに生活しています」

「マスクを外す機会は増えました。電車や人混みの場所ではつけるようにしているけど、人が少ないところだったら、基本的にマスクは外しています。
流行り始めたときや2021年ぐらいまでは、マスクは着けなくちゃいけないもの、と思っていました。でもコロナはもうめずらしいものではないし、わたしたちの生活に身近なものとなりつつあるいまなら、マスクの着用を強制するのはもう違うんじゃないかな……とも思います。流行し始めたときは、誰かに迷惑をかけるリスクが大きかったけど、いまは自己管理、自己決定による個人の判断が尊重されるべきじゃないかな。
わたしも含めてですが、日本にいると、どうしてもまわりの風潮に合わせてしまう傾向にあると思っていて。自分だけマスクをしていないという状況を嫌うからこそ、個人の判断になったとはいえ、着用率が高いんだと思います」
マスクをめぐってはさまざまな意見がありますが、10代からは「マスクを着ける自由も、外す自由も尊重されていくべき」という声が多く寄せられました。一方で、病院や混雑している場所など、いまでもマスクの着用が求められる場面もあります。コロナに限らず、感染症を予防する上ではマスクは有効な手段。一枚は携帯して持ち歩いていると、安心かもしれませんね。
Photo:Eri Miura
Text:Ayuka Moriya