「気になる10代名鑑」の354人目は、Lurina(17)さん。Instagramで、環境問題について発信しています。幼いころ住んでいたマレーシアで見た光景がきっかけで活動を始めたというLurinaさんに、どうやって社会にアプローチしていきたいのか、語ってもらいました。
Lurinaを知る5つの質問
Q1. いま力を入れている活動は?
「大学受験に向けて勉強に力を入れながら、Instagramで環境に関する情報を投稿しています。環境問題に関する知識や、日常生活の中で簡単にできるアクションを紹介しています。
いまは受験もあるので、大きなアクションをやる余裕はないんですが、環境問題に関わる活動は止めたくなくて……。だから、手軽に続けられるインスタでの発信を続けています。それほどたくさんのフォロワーがいるではないですが、実践してみたことを報告してくれる人もいて。小さくても力になれてるのかなと思えてきました」
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Q2. 活動を始めたきっかけは?
「小さいころにマレーシアに住んでいた時期があったんです。そこで、木が伐採されていくのを目の当たりにしたり、児童労働やストリートチルドレンも、当たり前のように存在していて……。
当時はそれがどういうことか、あまりよくわかっていなかったんですが、帰国して中学生になったころに、マレーシアで見てきた光景のもつ意味がわかってきて。それから、環境問題や人権について、興味を持ち始めました。
高校でディベート部に入ったことが、アクションを起こすことへの足掛かりになりました。環境問題や社会をテーマに、英語で議論するんですが、その経験から、主体的に問題に向き合って、自信を持って意見を伝える勇気を持てるようになったんです。それで、自分でも発信したいと思うようになったんです」
Q3. 活動をするときに意識していることは?
「なるべく純粋な事実を伝えるように心がけて、強制や啓蒙の力が働かないよう意識しています。
環境への配慮が気になるわたしでも、きれいな服を着たくて、新品の服を買うことがある。それと同じように、タイミングによって優先したいことはそれぞれ違うと思うんです。だから、ひとりひとりの関心やタイミングは尊重しつつ、いざ行動しようとなったときに、環境や社会のことに配慮した選択肢があればいいなと思っていて。そのためにも、まずは正しい知識や現状を知ることが大切じゃないかなって考えています」
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Q4. 実現させたいビジョンはありますか?
「『脱プラ値引き』を実現させたいです! 例えば、スーパーの野菜を、包装しない状態で並べておいて、包装をつけない人には値引きされるような仕組み。これだと、包装が必要な人にも不要な人にも選択肢があって、優しいと思うんです。
海外ではプラスチック税が導入されているけど、まだまだ意識の高まっていない日本では、お得感がある制度のほうがいいかなって思っていて。いま日本で環境に良い行動をしようとすると、コストがかかっちゃう。それだと、なかなか脱プラスチックの動きを始めたくても始められない人が出ててしまうから……。
海外でやっている取り組みをマネするだけじゃなくて、日本の現状に合ったやり方で、環境問題に向き合っていくべきだと思います」
Q5. 将来の夢は ?
「教育団体をつくって、小学校を回りたいんです! 子ども目線のユニークなワークショップをしたいと思っています。小さいころから環境について考えることが当たり前になれば、自然と環境に優しい日常生活が身に付くと思うし、将来、サステナブルエナジー領域への職業選択が盛んになるかもしれません。
イタリアでは、気候変動の授業が必修科目になったそうです。それに比べると日本ではまだ環境についての教育が弱いと感じます。そもそも教えられる人が少ないですし……。まずは自分自身がしっかり環境問題について学び、教育を通して貢献していきたいです」
Lurinaのプロフィール
年齢:17歳
出身地:神奈川県
所属:高校生未来ラボ
趣味:作曲、K-POP鑑賞、バトン
特技:ギター、歌、英会話
大切にしている言葉:何事にも感謝
LurinaのSNS
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Photo:Eri Miura
Text:Minori Abe