Teen's Snapshots

「気持ち悪い」と言われるくらいがちょうどいい。粗い映像で世界を切り取る孤高の映像作家【アラサワ・19歳】

「気持ち悪い」と言われるくらいがちょうどいい。粗い映像で世界を切り取る孤高の映像作家【アラサワ・19歳】

「気になる10代名鑑」の297人目は、アラサワさん(19)。映像制作をして、自身のYouTubeチャンネルに投稿しています。手がけた短編映画、インタビューやモノローグなどの映像は、時代を見間違うような、粗い画質とニッチな雰囲気が漂っています。そんなアラサワさんに、創作活動に対する想いやきっかけや、今後の展望などを話してもらいました。

アラサワを知るための5つの質問

Q1. どんな活動をしていますか?

「動画や短編映画を制作して、YouTubeに投稿しています。撮影にはひと昔前のカメラやビデオカメラを使っています。画質が良くないからこその温かみや奥行き、見たあとの余韻で感情が満たされるような映像を撮りたくて

映像が綺麗すぎるよりも、粗いほうが印象は強く残るし、おしゃれさよりも、グロさやエグみが感じられるもののほうが面白いと思っていて。そんな違和感や異物感のある雰囲気を意識してつくっています」

 

 

Q2. 創作活動を始めたきっかけは?

高校2年生のときに、Twitterで映像作家のlilsomさんの作品を見たこと。『こんな世界があるのか!』と衝撃を受けて、自分でも撮ってみたくなって、カメラを持つようになり、高校卒業間近から活動を始めました。

映像を撮り始めてから数か月後、自分からお願いして、lilsomさんの仕事現場にお邪魔させていただいたんです。この経験は、自分にとって本当に大きくて、とてつもない希望を感じました。今まで体験してきたことや、説明のできなかった感情がすべて腑に落ちてつながった気がして。漠然とした好きという気持ちが、本気でつくりたいという確信に変わって、映像で生きていく決心が付きました」

 

 

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Q3. 影響を受けてきたカルチャーや作品はありますか?

90年代や00年代のカルチャーにはかなり影響を受けてきました。部屋の中にあるものも、着ている服も、そのころのものが多いです。ひと昔前の雰囲気が好きなのは、小さいころに触れたものの印象が鮮やかに残っているからかなと思います。

ひとつ映像作品をあげるとしたら、映像作家の石橋義正さんが手がけた『バミリオン・プレジャー・ナイト』これは2000年に放送されていた深夜のバラエティ番組で、テレビで流れていたとは思えない攻めた世界観に衝撃を受けて、見つけてすぐDVDを全巻買いました。

12月31日に公開する予定の、僕の短編映像の作品集『ARASAWA VIDEO Season1』は、この番組をオマージュしています。映像には、以前Steenzに出演していたラブリー天使ひなたさん柊さんにも出演してもらっています」

 

Q4. まわりの人からの評価を気にすることはありますか?

「評価は全然気にならないです。むしろ『なんか気持ち悪い』くらいに言ってもらえほうが嬉しいし、悪口を言われるのも嫌じゃないですね。YouTubeチャンネルの登録者が減ってしまっても、自分の映像の面白さが分からない人には、見てもらわなくてもいいかなと思っています(笑)。

lilsomさんとの出会いをきっかけに、自分のやるべきことを見つけられたのも理由のひとつだけど、もともと中途半端なのは嫌いだし、流行りにもまったく興味がなくて。なのでSNSを開いても、人の投稿はほとんど見ないし、映像をやり始めてから今まで、自分でも驚くくらい気持ちよく続けられています。

実は、高校を出て、一度大学へ入ったんですが、環境や雰囲気が合わなかったのと制作に集中できないのとで、夏ごろに辞めたんです。そのときもあまり迷わなかったですし、今の活動に集中できているのでよかったなと思っています」

Q5. 今後の展望を聞かせてください。

これからも自分が作りたいと思う映像作品、MVやCM、映画の制作を続けていきたいです来年の4月には映像制作会社を設立する予定です。最近は自分の好きな雰囲気を共有できる、世代の近いクリエイターやパフォーマーと少しずつ繋がることができていて、彼らと一緒に新しいカルチャーを作っていけたらいいなと勝手に考えています。

将来は、変わった雰囲気のバーをやったり、アパレルやグッズのブランドも立ち上げたいです。できればまわりにちょっと引かれるような感じの、物好きな人が集まってくれるようなことをやりたいです

アラサワのプロフィール

年齢:19歳出身地:茨城県つくば市所属:映画制作同盟(仮)、裏最中趣味:カメラ、アニメ、自作PC、ブラウン管テレビ(AV機器)、ゲーム機、車、プラモデル、カラフルで独特なデザインの家電を使うこと特技:カメラ撮影、動画編集大切にしている言葉:完全なオリジナリティーはこの世には存在しない

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Photo : Eri MiuraText : Daiki Ido

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Steenz編集部

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