2022.07.28 Teen's Snapshots

子育てにも寄り添える助産師になる！オランダ留学を経て、日本の育児環境を憂う看護学生【七菜・19歳】

「気になる10代名鑑」181人目は、七菜ななさん（19）。愛知県内の大学に通い、将来は助産師になるべく、国家試験の勉強に取り組みながら、平均年齢21歳というフレッシュな医療ベンチャー企業でインターンにも取り組んでいます。取材の翌日には20歳の誕生日を迎えるという七菜さんの、10代最後の瞬間に迫ります。

七菜を知るための5つの質問

Q1. どんな活動をしていますか？

「看護学生として愛知県内にある大学に通いながら、同世代の学生起業家が立ち上げた小児医療ベンチャー企業『GeCS株式会社』でインターンをしています。

大学では、6歳のころから憧れている助産師になるための勉強をしています。私が通っている大学は、学年の上位4%のみが、本来は6年かかるところ、4年で助産師資格を取得することができるんです。いち早く夢を叶えることができると思って、今の大学を選びました。

インターン先では主に、『あんよ』という子育て医療アプリを、小児科医の先生方と共同で開発しています」

いっぱい準備して臨んだイベント！
子育て世代だけじゃなくて、お孫さんをもつ方々との交流もあってほっこりしました。

もっと「あんよ」が広まればなぁと感じた1日だった！@kana_a141 さんPLありがとうございました✨ pic.twitter.com/ILToCFo9mU

— なな@4年で助産師目指す大2 (@nana77ap) March 9, 2022

Q2. 活動を始めたきっかけは？

「6歳のとき、弟の出産に立ち会ったのがきっかけ。そのとき、へその緒を切るという貴重な体験をさせてもらったんです。

そのこと自体も印象的だったんですが、母や私のそばで見守ってくれていた助産師さんの姿が忘れられなくて。他のことはほとんど覚えていないのに、献身的に支えて、声をかけ続けてくださったことは、いまでもはっきり覚えています。

あと、高2の夏に1か月半ほど、助産師先進国といわれるオランダの病院でインターンシップしたんです。そこで、助産師と育児がとても近い関係にあることに気づいて。保護者の方と話をして、いろんな子育てのあり方に触れるなかで感じたのは、子育ては、母親ひとりだけが抱える問題じゃないということ。

それで、助産師だからこそできる育児支援があるんじゃないかと思って、知り合いから紹介を受け、子育てアプリの開発に携わるインターンの活動を始めました」

Q3. 活動を始めるときに、いちばん最初におこなったアクションは？

「中学2年生のときに、職場体験に行きました。

助産師を目指すきっかけとなった、弟が生まれた産婦人科に受け入れていただき、実際に看護師さんや助産師さんの仕事を体験させてもらいました。

その後、育児支援にも興味を持ちはじめて、何かできることはないかなと探して、子ども食堂と児童養護施設でボランティアをしました。育児支援を必要とする人の現状を理解できるかなと思ったんです」

Q4. 活動する中で、印象的だった出会いはありましたか？

「実際に子育てに奮闘しているお母さんたちとの出会いは、常に印象的です。

私はまだ10代だし、当事者として子育てを経験したわけではないので、気付かさせてくれることが多くて。

オランダの病院でインターンシップをしていたときは、たとえ叱る場面であっても、子どもに対して否定的な言葉を使わないお母さんたちの姿に驚きました。例えば、生えている草花を勝手にとろうとしても、すぐに『ダメ！』とは言わず、『どうしてしようと思ったの？』と一緒に考えるとこから始めるんです。

また、インターン先の会社で子育て中のお母さんをインタビューしたときには、子どもに対する愛情に触れて、すごく感動しました。同時に、自分の両親に対する感謝も芽生えました」

弟の臍の緒を切った6歳から助産師を目指してる。高校入学時点で進路決まってたのに敢えて国際英語科へ進学した私。中学の先生たちも驚いてた。看護とは無縁と言われた英語科への進学だったけどそれをきっかけにトビタテで助産師留学を経験できた。人生、無関係な事なんてないんよ。全てが繋がってる。

— なな@4年で助産師目指す大2 (@nana77ap) December 11, 2021