「気になる10代名鑑」の187人目は、ななやさん（19）。フォトグラファーとして、ヒップホップのイベントやブランドのビジュアル撮影をおこなうほか、地元・辻堂で、自身のアパレルブランドも立ち上げています。フィルムでの撮影にこだわっているななやさんに、ストリートカルチャーを撮り続けることへのこだわりをうかがいました。
ななやを知る5つの質問
Q1. どんな活動をしていますか？
「ヒップホップイベントのライブ写真を中心に、ブランドのビジュアル撮影や、地元・辻堂の友だちをモデルにしたポートレート作品を、すべてフィルムカメラで撮影しています。
以前スナップに出演していた、HyoriMadeくんが主催するイベント『BEATCHILD FES』のライブ写真の公募をきっかけに、ストリートシーンで活躍するひとたちと繋がるようになって、そこから仕事をいただけるようになりました。
最近では、憧れの『KANDYTOWN』のメンバーのライブ写真を撮らせていただくことができました！ 2022年の目標にしていたので、叶ったときには、本当に血が激りましたね。
撮影はすべてフィルムで撮っています。フィルムだと、ファインダーを通して見る表情や仕草がとても繊細で、なんだか時間の流れが遅くなるように感じられるんです。そのなかで、自分自身の感情が動いた瞬間を、シャッターを切ることで封印します。
それに、現像をして初めて、作品と出会える。そういったお楽しみ要素も魅力です。いい写真がプリントされてきたときのアドレナリンが出る感覚は、何にも替えがたいんです」
View this post on Instagram
Q2. フィルムカメラをはじめたきっかけは？
「中学生のときに、友達のスケボーの写真を撮ったこと。
トリック中の、ボードが浮く一瞬を切り抜くのって、ものすごく難しいんですよ。でも、そのおかげでカメラの腕を磨くことができたと思います。
始めてからすぐフィルムに移行したので、なおさら難しかったですね。でも、そんななかで、最高にかっこいい写真が撮れたときの満足感や、それを友達が褒めてくれたことがすごいうれしくて、気づいたら夢中になっていました」
View this post on Instagram
Q3. 創作活動で大切にしていることはありますか？
「自分が直感的にかっこいいと思えるかどうかを大切にしながらも、見る人に衝動を与えるような写真を届けたい。
それと、感覚的な『かっこいい』を言語化することも、最近は意識しています。
表現の幅を広げるために、一度しっかり映像を学びたいと思って、いま浪人中なのですが、受験やその先の場面になってくると、ただ『かっこいい』と言ってるだけじゃ通用しなくて。言語化することはすごく大変な作業なんですけれど、いまの自分には必要なことだなって思いますね」
Q4. 最近、新しく始めた挑戦はありますか？
「『2GdoPliolity（辻堂プライオリティ）』というアパレルブランドを、地元の親友と立ち上げました。
これから、自分たちが活動していくにあたって、大好きな地元にいる時間が減っていくんじゃないかなって思って。たとえ遠く離れた場所にいても、心のどこかでは、ルーツである辻堂のバイブスを“優先”したい。そんな想いでつけたブランド名です。
やっぱり、長い間いっしょにいる地元の友だちって、特別な存在なんです。デザイナーやトラックメーカーや、モデルなど、活動のジャンルは違うけど、いつも刺激をもらっているし、そのエネルギーが活動に昇華しています。
ちなみに、辻堂が『2Gdo』表記なのは、2G（第2世代移動通信システム）が登場し、インターネットが普及しはじめた1993年のころように、もっと地に足ついて、マイペースにいこうという意味が込められています。
8月には地元でポップアップをする予定なので、いまはそれに向けて、SNSの設計など、いろいろと動いている最中です」
View this post on Instagram
Q5. 将来の夢を教えてください。
「まずは映像監督になって、ゆくゆくはアメリカで仕事をすることです。
ストリートカルチャーのなかでも、音楽が特に好きなんです。だから、自分の得意な表現方法としての写真や、そこから派生して学びたいと思った映像を、音楽と掛け合わせる仕事をしていけたらなって思っています。
まずはストリートシーンの本場であるアメリカで経験を積んで、人間としても、クリエイターとしても成長できたら、帰国して、クリエイティブレーベルを立ち上げます。映像や音楽、アパレルや飲食経営など、さまざまなかたちで日本のストリートシーンを根底から盛り上げながら、海外でも活躍できる人間になりたいです」
ななやのプロフィール
年齢：19歳
出身地：神奈川県藤沢市
趣味：スマブラ
特技：ポジティブ
大切にしている言葉：4lovehomies
ななやのSNS
View this post on Instagram
Photo：Eri Miura
Text：Atsuko Arahata
Edit：Takeshi Koh
