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気候変動へのアクションは、もっとワクワクして、楽しくていいはず!若きアクティビストの思い【海音・18歳】

気候変動へのアクションは、もっとワクワクして、楽しくていいはず!若きアクティビストの思い【海音・18歳】

「気になる10代名鑑」の43人目は、日本語&ドイツ語&英語を使うトリリンガルで、インターナショナルスクールに通う海音みおさん(18)。気候変動アクティビスト集団『a(n)action』の一員として、「ワクワク感」を大切にしながら、気候変動問題に取り組んでいます。そんな海音さんに、話を聞いてみました。

■海音を知る10の質問

Q1. プロフィールを教えてください。

「インターナショナルスクールの3年で、スイスのハーフなので、スイスかドイツの大学に進学予定です。あと、学外の活動として、『a(n)action』というチームを創って、気候変動問題に関して、日々できる小さなアクションをInstagramで発信したり、クラウドファンディングに挑戦したりしています

Q2. 気候変動に興味を持ち始めたきっかけは?

「ドイツ語の学校にいるので、小さいころから教育に組み込まれていました。ドイツは環境先進国なので、気候変動問題に関心があることは、そんなに特殊じゃなくて、当たり前のこと。学校でも先生や友達と気候変動の話を普通にしていて、自然と関心をもち始めました」

Q3. アクティビスト集団を結成したのはなぜ?

「以前も別の団体で活動していたのですが、気候変動問題って、目の前に危機が迫っているのに、どうしても一定の層にしか届かないし、自分の中で、活動することが目的になっちゃってないかな……と疑問に思うこともあって。

それで、一部の人だけがアクションを起こすんじゃなくて、もっとワクワクするようなことやって、アクションをすることが当たり前になるように……。そう思って、『a(n)action』を結成したんです」

Q4. 今、熱中していることはありますか?

「『Climate Clock』を設置する活動です。1.5度気温が上昇してしまうと、いくら対策をしても、気候変動の悪化が戻ることはないだろうといわれていて、今のペースでCO2を排出し続けると、7年ほどでタイムリミットが来てしまう。『Climate Clock』は、そのリミットまでの時間をカウントダウンしてている時計です。

これを渋谷に設置するためのクラウドファンディングを実施していたんですが、1000人&1000万円という目標を達成できたんです。ニューヨークやソウル、グラスゴーには、すでに設置されているので、『渋谷にもできるんだ!』と思うと感動します!」

Q5. 活動をしていくうえで工夫していることは?

「Climate Clockって時限爆弾みたい……ってネガティブに感じる人もいて。『タイムリミットをみんなで延ばそう』というふうに、ポジティブに捉えてもらうためにはどうしたらいいのかを、いつも考えています。

例えば、渋谷で遊んでいる人たちが、Climate Clockを見つけて写真を撮ったらしたら、『気候変動に対して政府にもっと動いてほしい?』っていうクエスチョンが出てきて、それに『超共感!』ってタップすると、政策提言につながる……みたいな。どうしたら、楽しみながら気候変動に関心を向けてもらえるかの仕掛けを考えています

Q6. 壁にぶつかったことは?

「以前、活動にのめり込みすぎて、家族とゆっくり食事をする時間すら、取れなくなってしまったことがあって。それはよくないなって思って、ストレスのない範囲でやるスタンスに変えました。

『ひとりの100歩より、100人の1歩』という言葉があるのですが、私が『できない』と正直に言えば、周りがカバーしてくれる。気候変動問題に真剣に向き合っているからと言って、気候変動問題を人生の中心にしなくていい、自分らしく取り組むことが大切だと思います

Q7. 宝物はありますか?

「もともと同じ学校に通っていた親友が、ドイツに帰っちゃうことになって。家族みたいに仲良くしていたんです。

それで、彼女が日本を離れるときに、ネックレスをくれたんです。肌身離さず持ち歩いているんですが、身につけているとなくしちゃいそうで怖いから、いつもポーチに入れているんです(笑)」

Q8. 幸せを感じる瞬間はありますか?

「カラダを動かすことが大好きなので、学校の友達とバスケをしているときがいちばん幸せ。あと、『a(n)action』はメンバー同士がすごく仲良しなので、他愛ない会話をするのも楽しいです」

Q9. 考え方や活動に影響を受けた人はいますか?

モデルで環境活動家の小野りりあんさん。彼女がヨーロッパまで飛行機を使わずに船や電車で行く様子をInstagramで発信していて、超かっこいいと思ったんです。

それで『自分も何かしたいです!』ってDMを送ったら、『1回会って話そうよ!』と返事をくれて、いきなり家に招いてくれたんです。気候変動問題に向けてアクションし続けるアクティビストなのに、すごく親しみやすくて、尊敬しています」

Q10. 同じ時代を生きる10代にメッセージをお願いします。

今から7年後、地球が後戻りできない状況になっていたら、どう思いますか? 7年後、私は26歳。そのとき、地球がタイムリミットを迎えるなんて、絶対にイヤ。

でも、ひとりひとりの小さなアクションがいっぱい集まれば、未来が変わるかもしれません。私も『a(n)action』を通して、気軽に取り組めるアクションを率先して発信するので、一歩踏み出す勇気を持って、力を貸してくれませんか」

■海音の今日のファッション

パーカ/シアトルで購入 ボトム/ユニクロ スニーカー/ニューバランス

「青のパーカーは、7年前にシアトルで買ったもので、ずーっと着ています。たまに古着と間違われるくらい(笑)。友達には『海音といえばこのパーカーだね』って言われます。自分では服を全然買わないので、もらいものばかりです」

■海音のSNS

★Instagram

Photo:Kana Tarumi
Text:Natsumi Sasaki

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Steenz編集部

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