「気になる10代名鑑」の238人目は、内田茉侑さん(19)。高校から映像制作を始め、短編映画やMVを撮影するほか、高校3年生で参加した映画コンペでは最優秀撮影賞を受賞しました。今年の春からは、武蔵野美術大学へ通いながら、映画制作に取り組んでいます。そんな内田さんに、映像制作を始めたきっかけや、いま新たに挑戦していることなどお話ししてもらいました。
内田茉侑を知る5つの質問
Q1. いま力を入れていることについて教えてください。
「大学の映像学科に通いながら、映像制作をしています。特に映画制作に力を入れています。
これまでのつくってきた作品のほとんどで、監督と撮影を担当してきました。他にはMVなどの動画をつくったり、プロジェクトに参加して、ワークショップの撮影もやっています。
あとは中学生のときから写真も撮り続けています。しっかり構図を決めて撮ることが多いのですが、最近は人物を自然体で撮ることも増えてきました」
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Q2. 創作活動を始めたきっかけは?
「高校時代の部活がきっかけになりました。
私が通っていた中高一貫校では、体育祭のダイジェスト映像の制作を、映像系の部活動に所属している高校生が担当していたんですが、中学のとき、その映像の迫力に圧倒されて、私もそんな映像をつくってみたい……と思って入部を決めました。
入ってみると、部活動のメインは映画制作で、思いがけず自主制作映画について学ぶことになって。それで実際に短編やMVをつくっていくうちに、映像制作の沼にハマっていきました」
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Q3. 制作でこだわってきたことはありますか?
「たとえ短編映像であっても、脚本、監督、撮影など、全部をひとりではやらないことです。
高校1年生だったとき、ひとつ上の先輩から嫌がらせを受けていたことがあったんです。その先輩は自分で脚本を書いて、監督も撮影もひとりでやっていて。反発心もあったとは思うけど、その先輩の作品は、私にはどこか独りよがりなものに感じられて……。
全部をひとりでやると、客観的に助言をしてくれる人がいないし、新しい発見をすることも少なくて、それだといい作品はつくれないんじゃないかなって思ったんです。独学で脚本の勉強もしていたけど、脚本は友達に任せて、主に監督と撮影をやることになりました」
Q4. 活動をするなかで悩みはありますか?
「大学に入って、ちょっと自分に自信が持てなくなってきて……。
私は高校から映像を始めて、さまざまな賞をいただけたんです。2年生のときには、『22nd DigiCon6 JAPAN Youth』で映像技術賞を受賞したり、3年生のときは『高校生のためのeiga worldcup 2021』の最優秀撮影賞や、『第16回映画甲子園』の優秀作品賞にも選んでいただきました
それでも大学には自分より撮影ができる人はざらにいるし、『賞も取ってたのにこのレベル?』と言われてしまいそうで……。正直、実力主義の世界で、カメラを持つのが怖いと感じることもあります。それでも、そんな大学の人たちに刺激をもらいながら、とにかく挑戦し続けようと心がけています」
Q5. 新しく始めた挑戦はありますか?
「脚本を書き始めました。今年の夏には、大学の先輩に撮影を任せて、脚本と監督を担当して作品撮りをしました。
監督する作品で撮影を誰かに任せるのは初めてだったけど、自分の撮り方に足りていない視点がはっきりわかるので、いい学びになったなと感じています。
この先書いてみたいのは、誰かの普通の日常を写すような脚本です。ドラマチックな物語というよりは、その先何年、何十年と続く人生の一部を写すような作品を撮ってみたいと思っています」
内田茉侑のプロフィール
年齢:19歳
出身地:東京都
所属:武蔵野美術大学造形構想学部映像学科
趣味:読書、ドラム演奏、映画鑑賞
内田茉侑のSNS
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Photo : Eri Miura
Text : Daiki Ido