
こんにちは。夏にバークリー音楽大学の短期プログラムに参加していた中西眞緒です。今回は「Mao in Boston」第5回として、ボストンで出会った思い出の場所を紹介します。
チャールズリバーでの穏やかな時間
なんといってもお気に入りはCharles River(チャールズリバー)。夕暮れ時、虹色に染まる空と、さざめく水面を眺めながら友達と語り合って歩いたあの時間の景色が、今でも鮮やかに心に残っています。学校から少し歩くだけで、全てを忘れられるような美しい景色に出会える日常が、本当に豊かで幸せでした。

ある夜には、レンタル自転車でサイクリングもしました。ロマンチックな景色を横目に、風を切って走るあの爽快感——とても特別な時間でした。どの瞬間も思い出深いですが、過去の記事でも書いたように、やはり印象深いのは最終週の夜。いつメンで川の周りを一周した日です。ただみんなで話して歩いているうちに、あっという間に1時間が過ぎていました。”時間が溶ける”って、きっとこういうことなんだなと感じました。
体感するアート

ボストンには魅力的な美術館がたくさんあります。特に印象的だったのは、プログラム最初の週末に訪れた、Museum of Fine Arts, Boston(ボストン美術館)。ちょうどゴッホ展が開催されていて、彼の作品はもちろん、ジュエリーやヨーロッパ中世の食器やミイラなど、多様な展示が荘厳な建物の中に並んでいて、見応えがありました。しかも学生は無料で入れるというのも嬉しいポイントです。

他にも、ハーバード美術館や、中庭が美しいことで有名なIsabella Stewart Gardner Museum(イザベラ・スチュワート・ガードナー美術館)なども人気。(今回はチケットが取れず断念したので、次こそリベンジしたい!)
幻想的な公園、ボストン・パブリック・ガーデン
都会の真ん中にあるオアシス、Boston Public Garden(ボストン・パブリック・ガーデン)。アメリカで最初に造られた植物園なのだそうです。一歩足を踏み入れると、まるでおとぎ話の世界に入ったかのような幻想的な雰囲気。スワンボートが浮かぶ湖、しだれ柳、噴水、カモの親子の銅像など、見どころがたくさんで、足を進めるたびに、心が弾むような景色が広がっていました。書いているだけで、また行きたくなってきます。戻りたい!(笑)

夜風と映画と、夏のプルデンシャルセンター
学校から歩いて5分ほどの場所にある大きなショッピングモール、Prudential Center(プルデンシャルセンター)。モールの中庭では、「Summer Flicks」という夏限定の野外映画イベントが開催されていました。ずっと憧れていた野外映画を実際に体験できて、嬉しかったです。
また、モールの上階には展望台があり、ボストンの街を一望できます。夜景がとても綺麗で、それもまた忘れられない景色のひとつです。

毎日勉強したくなる場所、ボストン・パブリック・ライブラリー!
アメリカ初の大規模公共図書館、Boston Public Library(ボストン・パブリック・ライブラリー)。宮殿のようにゴージャスで荘厳な旧館と、モダンで機能的な新館が融合した建築は、建物の中を巡るだけでも小さな旅のようでした。
特に印象に残っているのは、旧館のBates Hall(ベイツ ホール)。奥行きのあるドーム天井に並ぶ幻想的なグリーンのランプ——その調和がなんとも美しかったです。「こんな素敵な場所で毎日勉強できたら最高だろうな……」と想像が膨らんでいました。中庭では生演奏のライブも定期的に行われていて、その豊さに感動しました。


心が弾む街歩き、ニューベリー通り
赤レンガの建物が並ぶ歴史ある通り、ニューベリー通り。ハイブランドからカフェ、コスメショップ、スーパーマーケットまで、さまざまなお店がぎっしり。
お気に入りは、学校帰りによく立ち寄っていたタピオカショップ。東京以上にタピオカ屋さんの種類が豊富で、友達と日替わりで新しいお店を開拓していました。他にも「Urban Outfitters(アーバン アウトフィッターズ)」や「Brandy Melville(ブランディー メルビル)」など、トレンディなショップも多く、眺めているだけでも楽しい通りです。


驚いたのは、学校の目の前にあった麻辣湯の専門店。まさかボストンで出会えるとは!ボストンの中心地には本当になんでも揃っていて、徒歩圏内で生活が完結するほど便利でした。
ノース エンドの街角で、ボストンを味わう
学校から地下鉄で10分ほどの場所にあるNorth End(ノース エンド)。ここには、アメリカ最古の商店街と言われるFaneuil Hall Marketplace(ファニュエルホール マーケットプレイス)や、名物グルメが集まるQuincy Market(クインシー マーケット)があります。クインシー マーケットでは、ボストン名物のロブスターロールが人気ですが、観光地価格でちょっぴりお高め(笑)。わたしは代わりにロブスターのクラムチャウダーを食べましたが、旨味たっぷりでとても美味しかったです。

周辺を散策していて特に印象的だったのは、年中クリスマスグッズ扱うオーナメントショップ。これがまた最高でした。イケメンの半魚人のオーナメントなどの面白いものから、キラキラしたピンクや白の乙女心をくすぐるような可愛いデザインまで、見ているだけでワクワクする空間でした。やっぱりクリスマスって、いつでも心を踊らせてくれる特別なイベントですね。

何度でも訪れたい街、ボストン
5週間をボストンで過ごしたわたしですが、その短い期間だけではとても味わいきれないほど、奥深い魅力を持つ街だと感じました。赤レンガの街並みには古き良き雰囲気が漂いながらも、機能的で暮らしやすい。自然も豊かで、美しい景色が日常のすぐそばにある——そんな街です。本当に最高の場所……戻りたい、住みたい!

これからボストンを訪れる方の参考になれば嬉しいです。次回はいよいよ最終回。お楽しみに!
中西眞緒のプロフィール
アメリカ生まれ静岡育ちの大学2年生。現在はバークリー音楽大学に留学中で、シンガーソングライターとしても活動している。






