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アルバータの壮大な自然に包まれたキャンパス。Mizuki in Canada #02【Steenz Abroad】

アルバータの壮大な自然に包まれたキャンパス。Mizuki in Canada #02【Steenz Abroad】

こんにちは!現在カナダに留学中の安岡美月です。「Mizuki in Canada」では、カナダでの経験や発見をお届けしています。

アルバータ州について最初に思ったこと。それは、地形が複雑! 今まで見たことのない、凸凹としたとても不思議な形をしているのです。今回は、そもそもアルバータ州がどんな土地なのか、そしてユニークな地形と人々の生活がどう融合しているかについてもお話します。

アルバータ州ってどんなところ?

カナダといえばバンクーバーやトロント。アルバータ州と聞いてもピンとこない方も多いはず。わたしも調べるまではよくわかっていませんでした。

カナダには「ロッキー山脈」がドンと構えています。これを境に、西側がバンクーバーのあるブリティッシュコロンビア州、そして東側がアルバータ州です。有名な都市はカルガリーやエドモントンなどで、それぞれカナダ第4、第5の都市です。

また、アルバータは冬の体感気温が-40℃程度になるなど、寒さが厳しいことで知られています。州が大きいため地域によって多少の差はありますが、標高が高いところでは約1000mを超えること、海から1000km以上離れた内陸に位置し乾燥しやすいこと、そしてロッキー山脈の影響で、太平洋からの温かく湿った空気が遮られ、さらに乾燥した冷たい空気が流れ込むことなどさまざまな要因で冷たい空気と乾燥した強い風の影響で体感温度をぐっと下げているようです。

さらにとても自然豊かで、バンフ国立公園やジャスパー国立公園などを含む「カナディアン・ロッキー山脈自然公園群」や、ウォータートン=グレイシャー国際平和自然公園など、UNESCOの世界自然遺産が複数あります。わたしが住んでいる南部は都市から少し離れているため、動物も多いです。

大学の中は?

わたしの通う大学は、カルガリーから車で南に3時間ほど行ったところ。地形の起伏が印象的なエリアです。

その地形のため、キャンパスの構造もユニークです。メインエントランスは隆起したところにあり、キャンパスはくぼんでいるところに合わせてつくられているため、メインフロアは坂を下ったところにあります。建物に入るとどんどん下のフロアに降りていくような構造です。周りがすべて坂のようになっているため、地上に建てられた建物なら、屋内外をどの方向からでも出入りできるのも特徴です。

フロアの数え方が少し難しいのですが、メインエントランスがあるのが9階。そこからどんどん降っていくものの、1階が地上というわけではありません。

現地の方によると、カナダは豪雪地帯なので、雪が溶ける時期になると地中の凍結と融解を繰り返し、その膨張や収縮によって建物が傾いてしまうことがあるそうです。そのため、地下を深く掘って基礎を伸ばして凍結の影響を受けづらくし、その空間を地下室として利用するのだとか。一般の住宅であれば地下1階分で十分のようですが、キャンパスのような大きな建物だと、その分深く掘る必要があるそうです。わたしの大学にもいくつか地下フロアがあり、9階から始まって、地上部分の終わりは4階くらい。それより下は地下になります。

大学の周りの様子

大学の外も地形が複雑です。道路はくぼんだ地形に沿って造られていて、キャンパスと同じように、自然の地形を活かした街づくりになっています。

大学のある高台から、ダウンタウンの低地に行くには、本来、急な坂を降りなければならないのですが、坂を避けるため、ゆるやかにカーブした環状道路が多く見られます。そのため、買い物などで街に出るときのバスでは、しっかりつかまっておかないと振られてしまうほど。

街全体は一見平らに見えますが、やはり坂が多いように感じます。

自然を感じる時

地形もそうですが、キャンパスや寮がある大学の敷地内には、たくさんの野生生物が生息しています。いちばん頻繁に出会うのはシカ。どうやらオジロジカとミュールジカの2種がいるようです。今はちょうど子育ての時期なので、子ジカを連れた母子の姿をよく見かけます。触れることはできませんが、人慣れしているので、30センチほど横を通り過ぎても逃げません。

他にもウサギ、カササギ、ガラガラヘビなどがいます。ヘビはあまり嬉しくないですが、たくさんの野生生物がいる環境は、大の動物好きのわたしにとってまさにオアシスです。

人も動物も暮らしやすい、自然の特長を活かした街づくりに大きな魅力を感じました。留学プログラムが開始してから1ヶ月。たくさんの発見がありましたが、見つけられたのはきっとまだほんの一部だけ。

これからもアンテナを張って、どんどん魅力を見つけて発信していきたいです!

安岡美月のプロフィール

2006年生まれ、福岡育ち。9月から1年間、教育や社会学の勉強のため、カナダ・アルバータ州に留学中。大の動物好きで、実家では4種7匹の動物を飼っている。特技は言語習得と三線。3ヶ月もあれば日常会話くらいまではできるようになる。

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Mizuki Yasuoka

2006年生まれ、福岡育ち。立教大学Global Liberal Arts Program在学中。福岡市のNPO法人「アジア太平洋子ども会議イン福岡(APCC)」にて、同窓会組織 BRIDGE CLUB Japan プレジデントを務め、国際本部 BRIDGE CLUB International Organisation のヘッドオフィスメンバーとしても活動。同団体による子ども大使として、ブータン、タイ、台湾への派遣を経て、中学生で単身カナダへ留学。その後、第57回国連人権理事会(UNHRC)に出席するなど、国際的な経験を積んできた。これまでの活動で培った国際感覚とネットワークを活かし、現在も国際交流・異文化理解・教育の分野で活動を継続中。

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