
こんにちは、現在アメリカ・ボストンにあるバークリー音楽大学に短期留学中の中西眞緒です。
「Mao in Boston」の第2回は、留学前の準備から到着後の数日間に起きたバタバタ体験についてお話します。
トリッキーなワクチン準備
留学準備で一番トリッキーだったのがワクチン接種。バークリー音楽大学のあるマサチューセッツ州では、B型肝炎や髄膜炎菌など、日本では馴染みのないワクチンの接種が必要でした。平日の夕方に何度も病院に通い、複数の種類を接種。久しぶりの注射で最初は怖かったものの、何事もなく終わり安心しました。
ただ、B型肝炎は厄介で、必要な3回の接種のうち、3回目は半年後でないと打てないことがあとから判明。渡航の2ヶ月前から接種を始めていたわたしは、「条件を満たせないのでは」と焦り、学校に何度もメールで問い合わせましたが、うまく意思疎通できず。最終的に電話で確認したところ、2回目までの接種証明と3回目の予定表があれば問題ないと分かり、一安心。前もって準備することの大切さを改めて実感しました。
人生初の「ひとりフライト」!
初めてのひとりフライトは出発前こそ緊張の連続でしたが、飛び立ってしまえば意外と平気。途中からは映画を見ながらワインを楽しむ余裕も出て、優雅に過ごすことができました。
乗り継ぎも無事に終え、深夜23時にボストンへ到着。真夜中で人が少なく不安でしたが、なんとかUberでスムーズにホテルへ移動できてほっとしました。
到着した夜はちょうどアメリカ独立記念日で、ホテルの窓からはきらびやかな花火が! しかも夜中の12時から、なんと3時間も続くというスケールの大きさ。ホテルの周辺でたむろしていた若者たちが警察に取り締まられていて少し不安もありましたが、花火を眺めながらワクワクした気持ちで眠りにつきました。幸先の良さを感じた夜でした。
入寮と初めての街歩き
翌朝、ホテルでのアメリカンな朝食に心を躍らせた後、昼頃に寮のチェックインへ。メールで案内された場所が寮かと思っていたら、実際の部屋はそこから徒歩10分。慣れない場所で重い荷物を引きずりながら歩くのは少し緊張しました。
寮は年齢ごとに分かれていて、未成年の男女寮と、成年以上の男女混合寮の3タイプ。わたしの部屋はなんと4人部屋。事前に人数を知らされていなかったので予想外でしたが、その分さまざまな背景を持った面白い友達と出会えたので、結果的には良かったと思っています。
街の雰囲気にワクワクする一方で、周りは見慣れない顔立ちの人ばかり。加えてフライト疲れと体調不良が重なり、本来なら楽しいはずの買い物なのに、心が折れそうになってしまいました。
そんな時、街の人たちの親切に救われました。アメリカの巨大スーパーTargetの従業員のお姉さんが「Hi pretty girl, do you need help?」と声をかけてくれたり、レジのおじさんが優しく対応してくれたり。さらに帰りのタクシーの運転手さんは荷物を快く運び入れてくれた上に、「英語上手だね。すぐ馴染めるから大丈夫だよ。なんせアメリカにはいろんな人がいるからね」と励ましてくれました。本当にありがたかったのを覚えています。
人の温かさに触れて、「優しさはこうして人の心を繋ぐんだな」と実感し、自分も大切にしたいと感じました。夜はシンガーソングライター向けのオープニングイベントを鑑賞し、作曲に励む仲間たちの演奏に刺激を受けました。
ワクワクのキャンパスデビュー!
この日はクラスのレベル分けテストと、学部生アーティストによるウェルカムコンサートを体験。いよいよバークリーの校舎に出入りするようになりましたが、本当に夢が広がる素敵な空間です。
キャンパスの構成は少し特殊で、ボストンの街の一角に30ほどの建物が点在しています。授業のたびに街中を移動するのは新鮮で、楽しい体験でした。
一方で、ランドリーやプリンターなど複雑な設備に手こずったり、古い寮のシャワーや地下練習室に不便を感じたりすることも。でも週末のうちに友達もでき、ルームメイトとも少しずつ打ち解けて、プログラムへの期待がますます高まる週末になりました。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。次回は授業内容などについてお話しする予定です。お楽しみに✧︎*。