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社会課題への第一歩を、もっと身近で自由なものに。「かつての自分にあればよかった」場づくりを目指して【須藤友里絵・19歳】

社会課題への第一歩を、もっと身近で自由なものに。「かつての自分にあればよかった」場づくりを目指して【須藤友里絵・19歳】

「気になる10代名鑑」の1023人目は、須藤友里絵さん(19)。社会課題に関心をもつ学生をつなげるプラットフォーム「UniConn」を立ち上げ、おもに広報活動に取り組んでいます。社会課題をもっと身近に感じてもらえるよう、一人ひとりの「小さな関心」をかたちにする場を目指す須藤さんに、活動を始めたきっかけや印象的だったアンケート調査のエピソードについてあれこれ聞いてみました。

須藤友里絵を知る5つの質問

Q1. いま、力を入れていることは?

『株式会社UniConn』を立ち上げ、社会課題に関心のある学生同士をつなげるアプリの開発に取り組んでいます。わたしは、広報担当として、SNS運営を通じて活動を広く知ってもらうことにも力を入れています。

もともと、わたし自身も『社会課題を解決したい』と考えてはいて。だからこそ、いまの活動は“かつての自分にあればよかった”と思えるような、つながりの場を安心してもてるような心から共感できる取り組みです。

社会課題と聞くと、少し重たくて難しそうという印象を持たれるかもしれません。でも、例えば『最近の夏は暑すぎる』と感じたとき、それを『地球温暖化が原因かも……』と、何か行動に移そうとする……そんな素朴な気づきも立派な入り口だと思っています。

そして、『ひとりじゃなく、誰かと一緒に取り組みたい』と思ったとき、UniConnがその“つながり”の場になれたらと願っています

 

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Q2. 活動を始めたきっかけは?

学校の授業で現在の仲間たちと出会ったことでした。授業内では、社会課題に関連した企画案を考えるというもので、そのときに今のプロジェクトの原型となるアイデアが生まれて。

当初は考えることで終わるはずだった企画でしたが、せっかくならと日経主催の『未来社会共創コンテスト』に応募した結果、最優秀賞をいただくことができました!そして、そのときの副賞としていただいた賞金を元手に、『実際にかたちにしよう』とプロジェクトを本格的にスタートさせました。

そのとき考えたのは、単に社会課題そのものではなく、社会課題を解決したいと思っているひとたちが抱える悩みやハードルにアプローチするもの。たとえば仲間を見つけにくい、何から始めていいか分からないといった活動における前提の課題にも目を向けたいと考えました」

 

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Q3.活動する中で、印象的だった出来事は?

学生の社会課題に対する意識を調査するために実施したアンケートです。特に『個人的に抱えている課題』という自由記述の回答が、印象的でした。

そこには、家庭や人間関係の悩み、経済的な不安、『おなかがすいた』『恋人がほしい』といった、いわゆる日常的で個人的な願望まで、本当にさまざまな声が集まっていて。それぞれの背景や環境によって『課題』のあり方は全く異なるのだと、あらためて実感しました。

わたしたちの活動は、『社会課題に取り組むひとを支えること』ですが、その前提として、課題の感じ方や立ち向かい方は一人ひとり違うということを大切にしたいと強く思うようになりました。あのアンケートは、そうした価値観の原点を再確認させてくれました」

Q4.影響を受けた「言葉」があれば教えてください。

『自分以外は他人』という言葉です。一見すると冷たい印象を受けるかもしれませんが、わたしはとても前向きな意味でも捉えています。『親しき仲にも礼儀あり』と似ているようでいて、この言葉には、自分以外は他人だからこそ『最も自分を理解し、守り、変えられるのは自分自身である』という意味があると感じています。

情報社会の中で、私たちは日々他人の投稿を見て、評価され、比べられ、そして自分も誰かに見られているという感覚を持っているような気がして。そんな時代だからこそ、自分を大切にすること、自分の感情や意思にきちんと目を向けることが必要だと思っています!

この言葉は、他人を遠ざけるためのものではなく、むしろ他者と適切な距離を取りながら、自分自身としっかり向き合うための指針として、大切な言葉になっています」

Q5. 将来の展望は?

何かしらのかたちで社会課題の解決に関わる活動を続けていきたいです。

最近ではSDGsという言葉が広く知られるようになりましたが、実際に行動を起こしているひとはまだまだ少ないのが現状です。また、『難しそう』『意識が高すぎる』といった理由で、社会課題の話題を避けてしまうひともいます。

だからこそ、活動を通じて、『社会課題の解決は、もっと身近で、もっと自由に取り組めるものなんだ』というメッセージを広めていきたいと考えています。大きなプロジェクトでなくても、小さなアクションを起こすことの1つひとつが、社会課題への第一歩になると信じています。

将来は、そうした『一歩目』を後押しできるような仕組みや場づくりに携わりながら、まだ動き出せていないひとたちの背中をそっと押せるような存在でありたいと思っています」

須藤友里絵のプロフィール

年齢:19歳
出身地:神奈川県相模原市
所属:株式会社UniConn、 慶應義塾大学総合政策学部
趣味:アニメ鑑賞 お菓子作り
特技:ピアノ アニメ一気見
大切にしている言葉:A secret makes a woman woman

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Text:Honori Kukimoto
Photo:Nanako Araie

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