
タイムリーな話題から、カルチャー、さらには社会問題まで、さまざまなテーマについて、リアルな10代の声を聞くシリーズ「10代リアルVOICE」。
今回は、『授業スタイル』について。先生の話を聞いて、黒板をそのままノートを取る。授業の受け方は、もはや正解はひとつだけではないようです。授業に対するこだわりや、自分に合った学び方を4人のティーンに聞いてみました。
1. ゆなさん「iPad×GoodNotes。手書きとデジタルのハイブリッド」

ウェルビーイング教育をテーマに、個人や企業向けに学びの機会を提供する活動をしている18歳。
「わたしは、『GoodNotes』っていうノートアプリを使って、iPadで授業を受けています。
手書きもできるし、デジタルの機能もあって、両方の良さを活かせてすごく便利なんです。Apple Pencilで書けばカラーも使えて、あとから“検索”できるのも強みだと思います。録音機能もあるので、聞き逃したところはあとで再確認しています。
授業のあとに見返したとき、“どこに何が書いてあったか”がすぐわかるように、整理しやすいノートアプリは必須。効率よく復習できるように工夫しています」
2. けんけんさん「全部メモしない。『刺さった一言』だけをスマホに記録します」

多摩美術大学でプロダクトデザインを学びながら、工場地帯のような人間の持つパワーを感じる風景を、“光”に対するこだわりを軸に表現している19歳。
「僕が通ってる美大では、作品が完成したら必ず『講評』があります。先生からは『紙に書きなさい』ってよく言われるんですけど、僕はあえてスマホのメモに書いてます。しかも、全部じゃなくて、“これだ!”と思った言葉だけ。
記録するというより、自分の創作に“効く”言葉を残してる感覚です。全部はメモらないけど、残したい言葉は逃さないようにしてます。そうすると、あとで見返したときにすごく役立つんです」
3. 紙谷凛さん「わかったつもりにご注意して、とにかく何でもメモ」

中学生のころから映像制作を始め、現在はプロジェクションマッピングを手掛けるほか、ドローンのオペレーションについても学んでいる17歳。
「授業中って、『あ、これ分かった』って思っても、あとで見たら全然覚えてなかったりするんですよね。頭ではわかった気になっていても、意外と忘れちゃってることが多くて……。だから、どんなことでもメモするようにしています。
授業の受け方にすごくこだわりがあるわけではないですが、“全集中!”って気持ちで受けています」
4. 歩さん「手を止めずに。実践型で、体に覚える」

伝統工芸と現代アートの融合をテーマに創作活動をおこなっている18歳。
「授業って、聞いているだけだとすぐ忘れちゃうんですよ。なので、授業を聞きながら、ワークで実践問題を解きまくるようにしています。とにかく『手を止めない』のがマイルール。字は汚くても気にしません。
あとで読み返すためのノートじゃなくて、繰り返し解くことが大事です。だから、体で覚える用のノートって感じです。問題をたくさん解くことで、内容が自然と頭に入ってくるようになりました。うまく説明できなくても、手を動かしていると“これ分かる”って感覚になる。体で理解する感じが好きなんです。問題は、ノートに解く!です」
授業スタイルは、本当にひとそれぞれ。スマホでメモを取る派、実践しながら覚える派、iPadでの効率派など、それぞれ「自分なりの授業スタイル」が見えてきました。気になった授業の受け方はありましたか?これからも10代の関心ごとや、彼らのリアルな視点と声をお伝えしていきます!
Photo:Nanako Araie
Text:Serina Hirano