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絶妙に刺さる老舗フリマ。世田谷ボロ市はぬくもり溢れる発見の宝庫【キヨトカナのLOST IN PASSAGES】

絶妙に刺さる老舗フリマ。世田谷ボロ市はぬくもり溢れる発見の宝庫【キヨトカナのLOST IN PASSAGES】

古き良きは現代でも良き

今回訪れた「世田谷ボロ市」は、若者が集う都心のおしゃれなフリーマーケットっていうよりも、年齢層が少し高めな落ち着く雰囲気。

着物や骨董品みたいな伝統的なものから、使用感たっぷりの日用品まで、たくさんのブースが道に並んでいる。おばあちゃんたちと外国から来た観光客の方が、日本文化を感じる骨董品を見比べているのは光景は、なんだか風情を感じる!

私は今日どこかでフリマやってないかなぁっていつも調べちゃうほどのフリマ好き。ダボっとしたズボン、ちょっとダサかわな刺繍ニット、機能性抜群のもこもこ手袋。レトロなファッションアイテムって、今まで見たことないような独創的なものが多くて、ついつい目に止まっちゃう。

特に最近よくみているのは「着物の帯」。

所属してた大学のファッションサークルでリメイクするときに、よく使ってたんだよね。着物の繊細な刺繍と和風の雰囲気が、意外にもかっこよさを引き出してくれて、ファッション全体が高見えする超お気に入りアイテム!

昔の生地を今のファッションにMIXすると、“新しい可愛い”が生まれるような気がして、フリマで生地探しするのは本当におすすめ🎶

ただの買い物じゃない、エンタメ体験

受け身じゃなくて、参加してる感じあるのがフリマのおもしろポイント。

気になるアウターを試着していると、「よく似合うのね」と声をかけてくれるおばあちゃん。都心のショッピングセンターでは店員さんに言われることはあっても、お客さんに言われることはないだろうし、もしそんなことがあるとびっくりしちゃうと思う。

フリマならではの、ゆるいコミュニケーションって他では味わえない楽しさがある。

店主のおじちゃんが、「女の子なら安くするよ〜」と奥のレジからやってきた。

今の時代だったら少し炎上しそうなセリフだけど、昭和の時代を体験してるみたいで、ちょっと楽しめちゃった(笑) 程よい距離感だからこそ、この空間はエンタメとして受け入れられるのかも。

大通りを少し外れると、家の前でブルーシートを広げたブースを発見!

フリマというよりも、近所のバザーみたいな雰囲気で、「Take Free」のコーナーや100円アイテムが並んでいる。「この値段でいいの!?」と思うくらい破格のものから、逆に「これって売れるものなの!?」みたいな日用品まで、とにかくツッコミどころ満載。このくらいの緩さなら、売る方も買う方も気軽で良いのかも。

レトロなマーケティング?

フリマの情報って意外と見つけづらいって思わない?友達のInstagramのストーリーでフリマの存在を知ることがほとんど。

とくにローカルな小規模フリマは、SNSメインで告知をしているわけじゃないから、気がついたら終わっていた、なんてこともよくある。

不便だな〜と思う一方で、先回りしてフリマの情報をゲットできた時は”当たり”なことが多い。実は今回の世田谷ボロ市も、駅で偶然チラシを見かけて知ったんだよね。

古着屋のおじちゃんからは「このジャケット革、めちゃくちゃ良い革なのよ!今逃したら後悔するよ!」ってガツガツセールス!もう一言も言葉を返す隙間がないくらい(笑)

最近の広告って、少し誘導されている感じがする。たとえば脱毛の広告なら「脱毛しよう!」じゃなくて「(脱毛して)可愛くなろう!」みたいな、自然に別の価値観が入り込んでいるような違和感がある。

そんな宣伝に慣れているからこそ、ちょっと大袈裟でストレートな接客は逆に新鮮。押しに圧倒されながらも、なんだかこっちも楽しくなっちゃう。

トレンドは一瞬・スタイルは永遠

街中の人のコーデを見て「このアイテム、どこで買ったんだろ…」なんて考えることが結構ある。

今回のフリマでは、お洒落な年配の方がかなり多かった印象👀 私もおじいちゃんやおばあちゃんからのお下がりは重宝してる。思いを受け継げているような気がして嬉しいのはもちろん、トレンドに流されない自分らしいスタイルを作れるところが好き。

トレンドから可愛いものを見つけるよりも、自分で見つけた可愛さの方がずっと愛着が湧くと思うんだよね。どれくらい意識的かはわからないけど、可愛いを常に発掘してるおばあちゃんたちの感性には、学ぶべきことが多いな〜と思わされる。

こういう発見も楽しいから、これからもフリマ通いは続きそう。

p.s みんなのおすすめフリマも教えてくれ…!

今回訪れたのは…

世田谷ボロ市

400年以上の歴史を誇る、東京・世田谷区で開催されるフリーマーケット。

着物や骨董品から雑貨まで、多彩なアイテムが並び、地元住民から観光客まで多くの人々で賑わう。世田谷ボロ市の魅力は、ただの買い物だけではなく、温かい雰囲気と昔懐かしいアイテムに出会えること。おばあちゃんたちとの会話も楽しめる、心温まるスポットとなっている。

住所:東京都世田谷区世田谷4丁目 /ボロ市通り
開催日:毎年1/15.16 , 12/15.19  (開催日程は変動あり)

キヨトカナのプロフィール

東京のはずれにある大学に、実家の車で通う大学3年生。
キャンプと銭湯、愛犬のLINEスタンプづくりが趣味。音楽を聴きながら散歩するのが最高の癒しで、髪色は月に2回はチェンジする

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https://steenz.jp/20002/

Text:Kana Kiyoto
Direction:Yukiho Wakao

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Yukiho Wakao

エディター

2001年生まれ、法政大学在学中。学内にて地域とカルチャーを軸に集まる学生団体を立ち上げ、多数の企画を実施。また、2つの会社でメディアディレクションやブランディングを修行中。それらの経験を生かし、「Steenz Breaking News」の編集サポートや新規企画を担当。

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