Steenz Breaking News

いま、日本のガールズグループシーンが熱い! 続々デビューで広がる裾野【Steenz Breaking News】

いま、日本のガールズグループシーンが熱い! 続々デビューで広がる裾野【Steenz Breaking News】

世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする「Steenz Breaking News」。今日は、コンセプトの多様化が進む国内ガールズグループシーンの現在地についてご紹介します。

「日プ女子」元練習生が続々デビュー!

お茶の間が感動と熱狂の渦に包まれたサバイバルオーディション番組『PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS』(以下、『日プ女子』)。この番組が2023年12月16日に最終回を放送してから、早くも1年の月日が経過しました。

日プ女子からは、2024年4月に11人組ガールズグループ ME:Iがデビュー。その後も、練習生として参加していたメンバーが別のグループでデビューを果たすなど、それぞれの道で活躍している情報が相次いで入ってきています。

直近で言えば、低音ハスキーボイスとラップの実力によって多くのファンから支持を得ていた髙畠百加が、「MOMOKA」という名前で7人組ガールズグループ HANAに所属することが決まりました。同グループは、SKY-HI率いるBMSGが、プロデューサーにラッパー/シンガーのちゃんみなを迎えて開催したオーディション『No No Girls』(日本テレビ系)を経て結成。現在までに公開されたパフォーマンス映像やミュージックビデオの内容を見る限りでは、HIPHOPをベースとしたクールなパフォーマンスに強みを持つグループとして羽ばたいていきそうです。

HANAは2月9日に公式YouTubeチャンネルでプレデビュー曲「Drop」のミュージックビデオが公開されると、「急上昇ランク1位」に入るなど大きな話題を集めています。

また、1月25日には北里理桜と須谷緩がオーディション番組『SEVEN COLORS -girls life memory-』(TBS系)発のガールズグループ・moxymillとしてデビュー。

moxymillは、各メンバーにSWEET/CUTE/POP/BEAUTY/COOL/SEXY/CRUSHの7つのCharm(魅力)を付与し、最終的に7人組での活動を目指すグループ(デビューメンバーは6名)。楽曲事にCharmとセンターが入れ替わる、「センターチェンジ型オールジャンル」のスタイルを採用しており、今後はリリースする楽曲ごとに雰囲気がガラッと変わったパフォーマンスを展開してくれることが期待されています。

1月1日には安藤佑唯と田中琴が、それぞれYui、Kotoとして5人組ガールズグループ・MYERAでデビューを実現しました。同グループのコンセプトは“STAY REAL”で、成功も失敗もすべてを肯定しながら、等身大のメンバーの姿を作品に映し出していくというものです。Y2Kを感じさせるHIPHOPとR&Bをベースとした、洗練されたサウンドのデビュー曲をリリースし、早くも多くの音楽ファンから注目を集めています。

 

さらに、神尾彩乃と吉田花夏は、K-POPの敏腕プロデューサーのもとでグローバルガールズグループ cosmosyとして近日中にグローバルデビューを果たすそう。1月15日に再生回数が1000万回を突破したデビュー曲「zigy=zigy」のミュージックビデオからは、日本語、韓国語を巧みに織り交ぜた歌詞や、忍者のような動きをするサビのダンス、日本刀を用いたパフォーマンスなど、東洋文化を大切にしたパフォーマンス構成を行ったことが感じられます。それに加えて、歌詞の内容を見てみると、ガールクラッシュ(※1)なコンセプトも同時に掲げているようで、今後彼女たちがどのような表現を見せてくれるのか目が離せません。

昨年12月には、日プ女子元練習生の髙橋妃那、内山凜、田邊果凜が所属する7人組アイドルグループ・RealRomanticが始動しています。

このグループの持ち味は、華やかで洗練されたサウンドの楽曲と、明るくも凛とした表情を兼ね備えたパフォーマンスです。少女時代「Gee (Japanese Version)」や『日プ女子』のテーマ曲「LEAP HIGH! 〜明日へ、めいっぱい〜」などを手掛けてきた作詞家・中村彼方がプロデュースを務めていることから、今後もキャッチ—な楽曲を多数世に送り出されることでしょう。

こうして直近3カ月以内にデビューしたグループを列挙しただけでも感じられるように、国内のガールズグループシーンはいま、コンセプトや活動内容の多様化が進んでいるのです。

※1 ガールクラッシュ:女性が憧れる魅力的な女性像のこと。

コンセプトの多様化がさらに進んだ国内ガールズグループ

「日プ女子の卒業生が所属している」という切り口でガールズグループを取り上げてきましたが、ここからはもう少し範囲を広げて、現在国内にあるガールズグループにも目を向けてみたいと思います。

ただ、こうしたグループはさまざまな分類の仕方があります。そのうえ、本当にたくさんのグループが国内で活動を展開しています。そのため、ここでは筆者なりの切り分け方で国内グループの一例をご紹介します。

例えば、ガールズグループの老舗といえば、やはり「ハロー!プロジェクト」や「48グループ」ではないでしょうか。

ハロプロに所属するモーニング娘。’25は、躍動感あるライブパフォーマンスで定評があり、同じくハロプロ所属のアンジュルムは、個性豊かなメンバーで女性が憧れる女性像を歌って支持を集めています。48グループに関しては、近年では中国・上海やベトナム・クアラルンプールなど、海外での活動も活性化。AKB48の公式ライバルとして結成された乃木坂46をはじめ、櫻坂46、日向坂46ら「坂道シリーズ」は、48グループとはまた異なる雰囲気の可憐な姿やクールなパフォーマンスで人気を集め、メディアで見かけない日はないほどです。

また、昨今はK-POPの手法を取り入れながら国境を軽やかに飛び越えて活動するグループも。日プ女子出身者で結成されたME:IやIS:SUE、先ほど少し言及したcosmosyなどは、そうしたグループのひとつです。

独自性の高いコンセプトで評価されているのが、WACKという事務所に所属するガールズグループです。この事務所では、「楽器を持たないパンクバンド」というコンセプトで圧倒的な歌唱力と勢いあるパフォーマンス、各メンバーの強い個性を武器に、BiSHという人気グループが活動していました。しかし、BiSHは2023年6月に解散。現在は、安田大サーカスのクロちゃんがプロデューサーを務め、メンバーの高い歌唱力でロックな楽曲からポップな楽曲まで表現しきってしまう豆柴の大群や、ハードロックやヘヴィメタルなどをベースとしたクールなパフォーマンス、現代美術を思わせるような示唆の深い表現でファンの心を掴んでいるASPなどが精力的に活動しています。

あるいは、日本の「かわいい文化」を全面に押し出し、世界での活躍も視野に入れてプロデュースされたグループもあります。アソビシステムのアイドルプロジェクト・KAWAII LAB.に所属する、FRUIT ZIPPERやCUTIE STREETなどです。

このほかにも、ももいろクローバーZ、超ときめき 宣伝部、BABYMETAL、仮面女子、Girls²……など、ここでは紹介しきれないほど多様なグループが存在しています。

独自の発展を遂げたガールズグループシーン

諸説ありますが、日本のガールズグループは、テレビの進化・発展とともにその形態や活動内容、楽曲の内容などを発展させてきたと考えられています。そうした歴史の中でも、1990年代のSPEEDや、2000年代のモーニング娘。、2000年代後半~2010年代にかけてのAKB48グループの活躍は、現在のシーンに大きな影響を与えていると言えるでしょう。

キュートでポップな魅力を放つアイドルから、HIPHOPをベースとしたクールなパフォーマンスで魅せるグループ、メタルや仮面をつけたパフォーマンスを武器としてどこにもない唯一無二の個性で勝負するグループまで、多様なグループが存在する現在の日本のガールズグループシーン。こうした環境は日本ならではと言え、今後どのような発展を遂げるのか注目必至です。

TextTeruko Ichioka

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Teruko Ichioka

ライター・編集

フリーライター。好奇心の強さは誰にも負けない平成生まれ。得意領域もスタートアップ、ビジネス、アイドルと振れ幅が広い。

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