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観光産業の発展や地域経済にも貢献!地域共創型のエシカルなお土産『旅するマグネット』【Steenz Breaking News】

観光産業の発展や地域経済にも貢献!地域共創型のエシカルなお土産『旅するマグネット』【Steenz Breaking News】

世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする「Steenz Breaking News」。今日は、多様な可能性を秘めた新たなご当地土産「旅するマグネット」についてご紹介します。

お土産は「地域限定品」で選ぶことが最も多い

季節外れに暑い日もあったものの、だんだんと過ごしやすい気候になり、旅行にもぴったりな季節がやってきました。旅行といえば、お土産。家族や友人にお土産を購入するとき、決め手になるポイントは何でしょうか。

地域の課題解決を目的に産学官連携ソリューションの提供をおこなう株式会社GAROOが「ご当地お土産」に関するアンケートを実施したところ、「お土産を選ぶ基準」という問いに対して、54%の人が「地域限定」と回答。そして3番目には、「地元の特産品を使用していること(44.7%)」が選ばれています。

確かにその土地特有の物と言われると、ついつい買ってしまいますよね。訪れた記念に、その土地限定のマグネットやキーホルダーを購入し、集めている人も少なくありません。このような「その土地だけの物」という特別感に注目し、観光業や地域の発展を目指すユニークな取り組みが始まっています。

ペノンがご当地クリエイターとつくる「旅するマグネット」

ご当地土産の定番とも言えるマグネット。エシカル文具を製造する株式会社ペノン(以下:ペノン)は、今秋、新しい形のご当地土産「旅するマグネット」の販売を発表しました。

「旅するマグネット」は、日本三大陶磁器のひとつである「美濃焼き」の廃材をアップサイクルして作られたエシカルなマグネットです。日本各地に暮らすクリエイターによる、その土地の観光名所や歴史・文化をモチーフにしたイラストが描かれています。

このオリジナルイラストを使い、宮城県女川町の「みなとまちセラミカ工房」にて15㎝角のスペインタイルを制作。出来上がったタイルをスキャンして、ペノン独自のプリント技術により立体的な加工を施し、4.7㎝角の「旅するマグネット」になります。今回は22地域100種類から販売をスタートし、2025年までに47都道府県300種類以上の販売をめざすそうです。

ちなみに、制作に協力している「みなとまちセラミカ工房」は、2011年3月11日に起きた東日本大震災の復興を願い、「色を失くしてしまった街にスペインタイルで彩りを添えたい」という思いからオープンしました。2014年から「メモリアルタイル体験」という、参加者が作ったタイルを町内に設置する取り組みも行っています。宮城県女川町を訪れた際は、ぜひ探してみてください。

観光誘致や地域経済の活性化などといった多様な効果に期待

今回発売された「旅するマグネット」は、ただ可愛くて集めたくなるだけではなく、環境保護や地域復興などにもさまざまな効果が期待できると言われています。例えば、マグネットのパッケージ。プラスチックではなく再生紙を使用しているため、環境負荷の軽減につながるそうです。その他にも、ご当地クリエイターにマグネットのイラストをお願いすることにより、地元の人しか知らない穴場スポットを紹介でき、その地域への関心を高められます。

さらに、商品の裏にあるQRコードを読み取ると公式サイトにつながり、イラストを担当したクリエイターのプロフィールやストーリーを閲覧できるため、購入したマグネット以外の土地情報も得られます。その情報をきっかけに、次の旅先が決まる可能性もあるでしょう。そして「旅するマグネット」は、全国販売が始まれば、現地に行かなければ購入できません。そのような背景から、実際に足を運び現地で購入する流れが生まれ、地域経済の活性化につながると期待されているのです。

現地の経済活性化や認知度向上、環境負荷の軽減など、多様な効果が期待できる「旅するマグネット」。エシカルな上に、かわいい見た目も相まって、つい集めたくなりますよね。

2025年には47都道府県すべてのマグネットがそろう予定です。全国販売に先駆けて、2024年10月12日から渋谷ロフトにて、全地域のマグネットが集まるポップアップ販売がおこなわれています。気になる方はぜひ、足を運んでみてください。

Text:Yuki Tsuruda

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Yuki Tsuruda

ライター

鹿児島県在住のフリーライター。販売職や事務職を経験後、2020年5月からフリーランスのライターへ。執筆ジャンルは、ものづくりやSDGsなど。

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