Steenz Breaking News

広島・長崎に贈られた折り鶴の想いを循環させる。平和のシンボルをアップサイクルしたプロダクト【Steenz Breaking News】

広島・長崎に贈られた折り鶴の想いを循環させる。平和のシンボルをアップサイクルしたプロダクト【Steenz Breaking News】

世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする「Steenz Breaking News」。今日は、広島・長崎に届く折り鶴のアップサイクル事例についてご紹介します。

平和のシンボル、折り鶴の行方は?

原爆投下から79年を迎えた2024年。今年も8月6日の「平和記念式典」、および8月9日の「長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典」には、世界中から平和を願う折り鶴が多く寄贈されています。人々の想いが込められた折り鶴は、かつては一定期間が過ぎると焼却処分されていました。

しかし、環境への配慮や、思いをつなぐという意思のもと、近年は行政を挙げて、再生紙へリサイクルを進めるといった取り組みが現地で活発になっています。そんな中、注目すべきアップサイクルプロダクトも登場しています。

折り鶴再生紙によるアップサイクルシリーズ「Re:ORIZURU」

広島の企業、株式会社ソアラサービスが手がけるブランド「EARTH Hiroshima」は、広島の製造業とクリエイターらの連携により、平和への願いを込めたグッズを世界に届けています。中でも、折り紙再生紙を使用したエシカルなシリーズが「Re:ORIZURU」です。

「Re:ORIZURU」は、広島へ届いた折り鶴を一羽ずつ手作業で解体し、色分けなどの工程を経て生まれた折り鶴再生紙と、それによって作れられた、さまざまなプロダクトからなるシリーズです。クリエイターや製造業、さらにハンディキャップをもつ人が参画して、新たな魅力をもつアップサイクル商品が生まれています。

例えば、「折り鶴再生紙アロマディフューザー PEACE/LOVE」は、折り鶴再生紙を桜の花に型取った、和の雰囲気漂うプロダクトで、ふたつの香りを展開。緑と水に恵まれ、新しく道を開いていく広島の復興、平和をイメージした「PEACE」は、マジョラムやラベンダーなどをブレンドしたすっきりとした安らぎを感じる香りです。また「LOVE」は、穏やかな愛が広島から世界へと広がるイメージを、広島らしいレモンやイランイランで表現。甘くさわやかな愛らしい香りに仕上がっています。

デザイン性も高いアロマディフューザーは、訪日外国人も多く訪れる広島の土地柄にもマッチしていますね。

 

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また、『株式会社カミーノ』と『NPO法人 コミュニティリーダーひゅーる ぽん』、『 広島市立大学 芸術学部 研究室』の3者のコラボレーションによって誕生した、折り鶴に込められた人々の願いや思いが昇華されたアップサイクル商品「Re:ORIZURU FANO」も、折り鶴再生紙を使用した注目の商品です。

折り鶴再生紙に、障がいをもつ方々によるアートが施された「Re:ORIZURU FANO」シリーズ。ひろしまグッドデザイン賞にも入選した経歴をもつ扇は、眺めているだけでもテンションが上がりそうですね。

 

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アップサイクル商品から、平和への想いをつなごう

9月21日は国連が制定したピースデー。長引くロシアびおるウクライナ侵攻や、ガザ地区におけるジェノサイドなど、世界を見渡してみると、平和とはほど遠い状況を感じている人も多いでしょう。だからこそ、こうしたアップサイクル商品をきっかけに、身近な人と戦争や平和について対話をしてみることも、アクションの選択肢のひとつとして有効かもしれません。

Text:kagari

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Kagari

ライター/エシカル・コンシェルジュ

フリーのライター/エシカル・コンシェルジュ。学生時代、100本以上のドキュメンタリー映画を通して、世界各国の社会問題を知る。事務職を経て独立後、ソーシャルグッドに関連する記事を執筆。都会暮らしからはじめるエシカルな暮らしを実践中。 Twitter:@ka_ga_r_i Instagram:@kagari_ethicallifejapan

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