「気になる10代名鑑」の662人目は、伊藤瑞起さん(19)。大学の売店や学食の中に、地球に優しいプラントベース食を導入させて、学内の食の選択肢を増やすための活動をしています。将来的には、大好きな古着とプラントベースを結び付けていくようなアクションを起こしたいという野望をもつ瑞起さんに、活動を始めるときのファーストアクションや大切にしている思いについて、お話を伺いました。
伊藤瑞起を知る5つの質問
Q1. いま力を入れて取り組んでいることを教えてください。
「『ベジプロジェクト東洋』という、大学内の食の選択肢を増やすために活動している団体に参加しています。
具体的な活動としては、東洋大学の生協でヴィーガン商品を販売するための活動を、半年間かけて行ってきました。現在では、学生食堂にプラントベースのメニューを導入してもらうように、働きかけをしています。
アレルギーなどの体質的な問題、宗教上の理由、あるいは動物愛護の観点など、さまざまな理由で食事に制限のある人に向けてはもちろんですが、普段から純粋に食を楽しんでいる人たちにも、プラントベースの魅力を知ってほしいと思って、活動を続けています」
Q2. どんなことを大切にして活動していますか?
「行動することです。例えば、会ってみたいと思う人がいたら実際に会いに行ってみたり、声をかけていただいたことは断らずに何でも挑戦してみたり。もちろん躊躇することもありますが、だからといって行動を制限することはしたくなくて。だって、いまの自分にそういう機会があるっていうことは、過去の自分が行動したことが巡り巡っているからだと思うんです。
そのおかげで、知らなかった情報に触れることができたり、自分にはないスキルをもった人たちにも出会えたので、やっぱり行動しておいてよかった。いまでも常に「一歩踏み出してみよう!」と自分に言い聞かせるようにしています」
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Q3. 活動を始めたきっかけは?
「『ベジプロジェクト東洋』入ったことがすべてですね。団体に入る前までは、プラントベースという言葉さえも知らなかったんですから。団体のことは、Instagramでたまたまた見つけて。『先輩もかっこいいし、なんか面白そう!』という単純な動機から参加を決めました。
動機はそんな軽いものでしたが、プラントベース食を身近にするため活動に関わるのに、自分自身がその食生活を体験したことがないのは何か違う……と思ったんです。それで、まずは実際に1か月半ほどプラントベースの食生活にチャレンジしてみました。
実際にやってみたら、思った以上においしいし、体もスッキリするし、気持ちがいいことに気づきました。友達と一緒にごはんに行くときに食べられないものがあったり、栄養面のことを心配されたりしたこともありましたが、それ以上に充実感があったので、つらいと思ったことはなかったです」
Q4. 活動以外に、好きなものや、興味があることはありますか?
「大学への進学をきっかけに秋田から上京したのですが、東京には素敵な古着屋がいっぱいで、一気に古着の魅力に引き込まれました。時間があれば、週に2〜3回は古着屋に足を運んでいます。
僕は、どんな物にも気持ちがあると思っているので、服を買うときには『これからずっと着るんだろうな』と思えるくらいひと目ボレして、納得したものだけを買うようにしています。プラントベースと古着って、一見するとまったく関係ないことのように感じるけど、 SDGsという文脈ではつながっていると思っています」
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Q5. 今後の展望は?
「大学内でもっとプラントベースを普及するために、いろいろなアイディアを考えたり、新たなメンバーを集めたりしていきたいです。少人数で団体を運営しているので、メンバーを絶賛募集しています!
将来の夢は、古着屋をつくること。朝から夜まで営業していて、いつ来ても必ず誰かがいて、気軽に話ができるような、そんな居場所になるお店をつくりたいと思っています。そんなふうに、服好きな人が誰でも来ることのできる、あたたかい古着屋をまずは東京につくって、いつかは地元の秋田にも開きたいです! そこにプラントベースの商品も置いて、来た人が自然と手に取ってもらえるような空間をつくれたらと思っています」
伊藤瑞起のプロフィール
年齢:19歳
所属:東洋大学理工学部、ベジプロジェクト東洋、JUNP 全国プラントベース大学ネットワーク、東洋大学SDGsアンバサダー
出身地:秋田県秋田市
趣味:観察
大切にしている言葉:楽しむ
伊藤瑞起のSNS
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Photo:Eri Miura
Text:Mizuki Maeda