タイムリーな話題から、カルチャー、さらには社会問題まで、さまざまなテーマについて、リアルな10代の声を聞くシリーズ「10代リアルVOICE」。
今回のテーマは「デジタルデトックス」について。最近では、心と体の健康のために、一定期間、スマホやパソコンなどデジタルデバイスとの距離を置く習慣を意識的につくっている人も増えてきました。社会的なインフラとして、スマホやSNSを活用している10代は、あふれる情報やネットの世界と、どう向き合っているのでしょうか。5人のティーンに聞いてみました。
1. Kafukaさん「深夜から早朝はアプリを使えない設定にして、デジタル断ちしています」
「デジタルデトックス、やったことがありますし、いまも続けています。毎日、深夜の2時から朝の6時までは、スマホのアプリが使えなくなるように設定しているんです。スマホを見ない時間が増やすと、読書や趣味など、有意義な時間を過ごすことができるので、おすすめです。使えるとついつい触ってしまうので、私はスマホを自己管理することが大切だと思っています」
2. 加藤海凪さん「1週間、Instagramを開かなくするデトックスをやっていました」
「最近のことですが、1週間、絶対にInstagramを触らないというチャレンジをしてみました。Instagramって見始めると、平気で1~2時間経っちゃって、すごく無駄な時間だと思って。思い切ってデジタルデトックスにチャレンジすることにしたんです。
移動時間の5分間でも、インスタを見るより本を読むほうが有意義な時間になるし、寝る前もスマホを触らず、本を読むことで、ぐっすり寝ることができたし、目覚めもいつもよりスッキリ起きられた気がしました。寝る前にスマホを開いてしまうと、ブルーライトで覚醒して夜更かししてしちゃって、次の日に支障が出る……なんていうこともこれまであったんです。意外とできることがわかったので、これからも定期的にデジタルデトックス週間をやってみようと思っています」
3. 川﨑万緒さん「月に一日程度はスマホを触らずに、外に出かける時間をつくっています」
「受験勉強に集中するために、半年間ほど、1日のスマホ使用の制限を設定していたことがあります。そのときは、毎日のように使っていたTwitterのアプリを削除していました。
いまでも、スマホを置いて近所の図書館に出かけたり、カフェに出かけたりして、スマホに触れない時間を意識的に設けるようにしています。のんびりと数時間お散歩する日が、月に1日程度あるだけでも、リフレッシュできると思うんです」
4. 小野凪さん「移動中はできるだけスマホをしないように心がけています」
「デジタルデトックスと言えるのかわかりませんが、電車に乗るときは、スマホを極力触らないようにしています。あと、僕は音楽活動をしているのですが、楽曲製作や録音するときには、スマホを遠くに置いておくこともあります。集中したいときはもちろんですが、情報がいやでも耳に入ってきてしまうので、俗世から離れる時間を意識的につくることで、自分の心の調子を整えられる気がします」
5. 渕上駿介さん「自分でうまくコントロールできているので、デジタルデトックスをしたことがないです」
「デジタルデトックス……したこともないし、しようと思ったこともないです。普段からスマホもSNSも、使いたいときに使うし、使いたくないときは触らないようにしているので、正直なところ、そんなにストレスを感じたことがないんです。これからも自分のタイミングで、うまくコントロールできたらなと思っています」
デジタルネイティブとはいえ、常時オンラインであり続けるのは、心も体も疲れてしまうもの。完全にデジタルツールから離れて生きるのが難しいからこそ、10代でもそれぞれが上手に、デジタルとの距離をコントロールするために、意識的にスマホやSNSを使わない時間をつくっていることがわかりました。
Photo:Eri Miura
Text:Ayuka Moriya