「気になる10代名鑑」の482人目は、華粋さん(19)。グラフィックデザインを学ぶため、専門学校に通っていて、最近ではプロジェクトへの参加も始めました。日々の感情を大切にしてデザインを創作していると話す華粋さんに、作品を通して伝えたい思いを語ってもらいました。
華粋の活動を知る5つの質問
Q1. 現在の活動について教えてください。
「4年制の専門学校に通っていて、グラフィックデザインを勉強中です。最近は洋服好きでつながった友人や、同じお店に通う知り合いを通じて、ロゴやイベントのポスターデザインを依頼していただけるようになりました。
まだ本格的に始動していませんが、お店で出会った人がきっかけで『ABSENT』というクリエイターグループに、デザイン担当として参加しました。メンバーは全部で5人いて、音楽やデザインなど、それぞれ得意分野が異なるメンバーがそろっています。グループ単位で仕事をしたり、互いに仕事を振り分けて動く予定です。ABSENTのロゴデザインも担当させてもらいました」
Q2. 活動を始めたきっかけは?
「小さいときから、絵を書くのは好きでした。父親の趣味が絵を描くことで、あんなふうに自分も描いてみたいと憧れていたんです。
本格的に絵の世界に入りたいと思ったきっかけは、『ジョジョの奇妙の冒険』にハマったこと。小さいころ家族と出かけたとき、たまたま車内でアニメのジョジョが流れてきて、独特な絵のタッチやキャラクターに夢中になったんです。それからDVDをすべて見て、漫画も買い集めるようになって、模写して遊ぶようになりました。
ジョジョを好きになっていくうちに、作品のキャラクターのポーズや名前が、絵画やアートをオマージュしていることを知って。そこからさらに美術の世界に関心を持つようになりました」
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Q3. 活動をするうえで意識していることは?
「デザインをつくるとき、依頼してくれる人のイメージを具現化することは大切にしつつ、日常で自分が感じる喜怒哀楽も大切にしています。
最近では、感情を記録するために、日記のようなものを毎日つけていて。家に帰ったときに忘れているようなことは大事じゃないと思うので、帰ってきてから、その日印象に残っている出来事や感情を記録しています。日記を書いてわかったのは、マイナスな感情のほうが多いこと。今後は、ポジティブな感情にも敏感になっていきたいです。
それと同時に、作品に説得力をつけるために、正確さも必要だと思っていて。たとえばアニメの中で、物理的におかしいと感じてしまうと、急に現実に引き戻されてしまう。そういう意味で、最近は苦手な鳥と虫の克服にチャレンジしています。鳥や虫って、モチーフに使われることが多いけど、僕は写真を見ることですら嫌いで(笑)。でも、いつか作品に取り入れることができるくらい頑張りたいです」
Q4. 苦労していることはありますか?
「自分の表現のレパートリー不足に悩んでいて。自分のつくたいものが表現できないときがあります。そういうときには無意識に、憧れている人と作風が似てしまうことがあります。例えばジョジョの作者の荒木飛呂彦さんや、あいみょんのCDジャケットなどのデザインをしているとんだ林蘭さんです。構図やアイディアで誰が好きかわかってしまうので、それは自分の作品として避けたくて……。
行き詰ってしまったときは、Pinterestなどでアイディアを調べて、まだ見たことのない組み合わせを探します。ゼロからイチは難しいけど、すでにあるものを意外なものと組み合わせることで、斬新な作品になるときもあるんです」
Q5. 創作活動をするうえで目標はありますか?
「日常に寄り添う、生活の糧になるようなものをつくりたい。美術館に飾られるような、わざわざ足を運んで観に行くような特別な作品ではなくて、毎日の生活で使う道具やポスターのデザインのようなものです。
もちろん、特別な作品に勇気づけられることもあると思いますが、普段の忙しい生活の中、そういうものに出会う時間や機会って限られていますよね。だから日常に身近に潜んでいるほうが、その人にとって生活の糧になる気がしていて。
日常に自分の作品が当たり前に存在して、『明日も頑張ろう』と思ってもらえるようなものをつくっていきたいです」
華粋のプロフィール
年齢:19歳
出身地:群馬県前橋市
所属:グラフィックの専門学校
趣味:ジョジョを読むこと、音楽を聴くこと
特技:客観視
大切にしている言葉:あしたっていまさッ!(ジョジョの奇妙な冒険第1部、ポコの台詞)
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