世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする、「Steenz Breaking News」。今日は、ジュエリー業界のサステナブルな取り組みについてご紹介します。
ジュエリー業界が抱える課題
ジュエリー業界は、その煌びやかな印象や、美しい見た目とは裏腹に、原石を発掘・加工する際に引き起こされる自然破壊や、劣悪な労働環境などの人権問題、採掘者への不公平な価格交渉など、さまざまな課題を抱えています。さらに内戦や紛争を引き起こしたり、武装勢力や反政府組織の資金源となってしまうという「紛争鉱物」の問題も深刻です。
しかし最近は、そういった問題を解決しようという動きが加速しています。特にサステナビリティに対する意識が高い欧州のジュエリーブランドでは、さまざまな取り組みが行われています。
「女性」「チャリティー」「サステナビリティ」に向き合う老舗ブランド
2022年に日本へ上陸した、フィンランド発のジュエリーブランド「カレワラ」は、フィンランドの元首相サンナ・マリンさんや、オノ・ヨーコさんが着用したことでも知られる歴史あるブランド。1970年代に公開された映画『スターウォーズ』では、レイア姫のネックレスにも採用されています。
View this post on Instagram
そんな歴史を持つカレワラは、環境保全とチャリティーによる社会貢献を積極的におこなっているブランドとしても知られています。
カレワラが販売しているジュエリーは、リサイクル由来100%のゴールドと、99%のシルバーを使用。また、ジュエリーボックスや配送用の梱包材も、持続可能な森林資源の証である「FSC認証」のついた段ボール素材を選択するなど、徹底した環境配慮が行われています。
さらにチャリティー活動では、女性や子どもたちのサポートや問題解決を中心に取り組んできました。毎年、利益の3分の1を、チャリティー活動と従業員の福利厚生に充てているそうです。
二酸化炭素からできたダイヤモンドも
スイスのジュエリーブランド「AETHER DIAMONDS(イーサーダイヤモンド)」は、世界で初めて、二酸化炭素からラボグロウン・ダイヤモンドに成功しました。
View this post on Instagram
View this post on Instagram
「ラボグロウン・ダイヤモンド」とは、天然ダイヤモンドと同じ地質環境を研究所や工場に再現して生成された、人工のダイヤモンドのこと。「AETHER DIAMONDS」のダイヤモンドを1カラット生成すると、20tの二酸化炭素を除去できるといいます。大気中の二酸化炭素が原料とするため、通常、採掘する際に必要な淡水の節約や、エネルギーの削減などにもつながるそう。
さらにラボグロウン・ダイヤモンドの利点としては、人工的につくられるものであるため、武装集団の資金源や利益とならない、100%「コンフリクト・フリー」を実現できます。ダイヤモンド採掘で問題となっている、児童労働や強制労働などの撲滅、先住民のコミュニティの保護などにもつながります。
一瞬にして目を奪われてしまうような美しいジュエリーも、その裏には深刻な現実が潜んでいる可能性もあるのです。ジュエリーだけでなく、ファッションやコスメでも、ただ「かわいいから」「オシャレだから」という表面的な美しさだけで選ぶのではなく、製造方法や材料の調達方法がクリーンであるかなど、その過程まで美しいものを選べるといいですね。
Text:Yuki Tsuruta
■過去のBreaking Newsを動画で1分で解説中!
★TikTok
@steenz_breakingnews#17 「最新トレンド「ウォーターレスコスメ」って知ってる??」出演メンバー:吉田千夏 記事リンク: https://steenz.jp/n/n74ee8c451cfc #おすすめ #おすすめコスメ #環境問題 #steenz #steenzbreakingnews #fyp
ほかにも、Instagramのリールや、YouTube Shortsでも配信中です。あわせてチェックしてみてくださいね!