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プラスチックごみがお湯に溶けるようになったら…。プラごみ削減のための研究に挑む高校生【谷垣聡音・17歳】

プラスチックごみがお湯に溶けるようになったら…。プラごみ削減のための研究に挑む高校生【谷垣聡音・17歳】

「気になる10代名鑑」の230人目は、谷垣聡音さとねさん(17)。茨城県内の高校に通いながら、プラスチックごみの削減を目指して、新たな生分解性素材の開発に取り組んでいます。研究者という枠にとらわれずに、社会課題の解決やビジネスなどでも活動していきたいと話す谷垣さんの、活動の原点に迫ります。

谷垣聡音を知るための5つの質問

Q1. いま力を入れて取り組んでいることを教えてください。

社会課題の中でも、特にプラスチックごみ問題に関心があって、プラスチックごみの削減を目指して、お湯に溶ける生分解性の新素材の研究開発を行っています。

この素材ができれば、例えばカップラーメンを食べるときに、スープやかやくが入った小分けの袋をゴミとして出さずに、お湯をかけると、袋が溶けて食べられるようになるんです。

他にも、環境、気候、社会正義に関わる運動などの優れたリーダーの育成を目的として活動する、国際NGO組織『Earth Gardians Japan』に所属するなど、さまざまな角度から社会課題の解決に取り組んでいます」

Q2. 活動を始めたきっかけは?

「ウミガメの鼻にプラスチックのストローが刺さって、血を流している映像をテレビで見たのがきっかけです。私たちが普段何気なく使っているものが、罪もない動物たちを傷つけてしまっているんだということに、大きなショックを受けました。

きっかけは14歳のときに見たその映像なんですけど、私自身、小さいころから、いろんなことに疑問や違和感を感じやすいタイプで。例えば学校のルールとか、いわゆる当たり前とされていることを自分で問い直して、ときにはそれで苦労することもありました。

だから、あんな悲しい映像を見たとき、それを仕方のないこととして受け流せなくて。そういう悲劇が起こらない世界、自分自身も生きやすい世の中をつくりたいという気持ちが強く表れたのかなと思っています」

Q3. 活動を始めるとき、最初におこなったアクションは?

「研究面では、高校1年生のときに自宅で牛乳や豆乳から生分解性プラスチックを作製するなどして、自宅でできることから生分解性プラスチックについての研究を始めました。

ビジネス面では『IBARAKIドリーム・パス』というビジネスプランコンテストに応募しました。これは、高校生を対象にした、地域課題の解決やアントレプレナーシップを育むことを目的にしているプログラムです。最終選考までいったのですが、初めての面接で緊張してうまく話せず、選考には落ちてしまいました。

でも、そのときに考えたプランをどうしても実現させたかったので、クラウドファンディングを実施しようと思って、クラファンの経験がある人にお話を聞きにいったり、地域のスタートアップ支援をしている事業者の方に相談したりしに行きました」

Q4. 活動を通じて印象的だった出会いがあれば、教えてください。

「私が研究活動をすると決めたときに、『この人と繋がるといいよ』『こんな知り合いならいるよ』と、サポートしてくれた大人の方々との出会いが印象的です。

実は、中学生のときに学校の先生と折り合いが悪くなってしまった時期があって、そこからなんとなく、大人に対して苦手意識を抱いていて……。だから、私の意見をひとりの人間として真剣に聞いてくれる大人もいるんだということを知って、すごく嬉しくて、あたたかい気持ちになりました」

 

Q5. 今後の展望・将来の夢は?

「いまは挑戦したいことが多すぎて『これになりたい!』というのが決められないのですが、ひとつ挙げるとすれば、ワクワクを追求する人でありたいと思っています。

私は科学技術を使って世の中をもっと良くしていきたいし、それができると信じています。だからこれからも実現したいアイデアを思いついたら、それを科学技術と掛け合わせて、どんどんアイディアの実現に挑戦していきたいです。

研究者という枠にとらわれずに、ビジネスシーンでもよりよい世の中の実現を目指して活動していきたいと思っています!」

谷垣聡音のプロフィール

年齢:17歳
出身地:茨城県つくば市
所属:茨城県立竹園高等学校、Earth Guardians Japan
趣味:ダンス
大切にしている言葉:欠点は常に裏から見た長所である

谷垣聡音のSNS

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Photo:Kaori Someya
Text:Ayuka Moriya

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Ayuka Moriya

エディター

1999年生まれ、秋田県出身。東京外国語大学 国際社会学部在学時よりライター・エディターとして主にインタビュー記事の執筆、ディレクションに携わる。Steenzでは、2021年ローンチ当初より「気になる10代名鑑」のコンテンツ制作を担当。

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