Steenz Breaking News

ごみ拾い×スポーツ。イベント参加者が感じる心境の変化とは?【Steenz Breaking News】

ごみ拾い×スポーツ。イベント参加者が感じる心境の変化とは?【Steenz Breaking News】

世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする「Steenz Breaking News」。今回は、「スポーツ」と「ごみ拾い」をかけ合わせた、新しいかたちの社会貢献『スポGOMI』の取り組みを紹介します。

「スポーツ」×「ごみ拾い」=スポGOMI

街を歩いていると目にする、道端のペットボトルや空き缶などのごみ。もし、このごみが回収されなかった場合、どこに向かうか知っていますか?

ポイ捨てされたごみの多くは、雨風によって流されて、排水溝や川に流れ込み、やがて海に辿り着きます。街にあるごみでも、やがて海洋ごみになる……。「海洋ごみの8割は街からきている」と言われるほど、深刻な問題となっているんです。

この問題の解決を目指したユニークなイベントが開催されています。それが、今回ご紹介する『スポGOMI』です。

この「スポGOMI」は、一般社団法人ソーシャルスポーツイニシアチブが2008年から行っている取り組み。ルールは至ってシンプルで、制限時間内に、設定された競技エリア内のゴミをチームで拾い、ごみの量と質によってポイントは変化し、より多くのポイントを獲得できたチームが優勝するというもの。

チームワークだけではなく、「どのエリアに、どのようなごみがありそうか」「ごみが落ちていそうな場所はどこか」といった想像力も必要となるスポーツなのです。

楽しみながら、やがて気づき、そして考える

「スポGOMI」に参加した多く人は、ごみを見つけるのが楽しくなり、たくさんのごみを拾うことが嬉しくなるそうです。しかし、その嬉しさは次第に、「街中には、こんなにごみが落ちているんだ」というモヤモヤへと変化していくのです。

この気持ちの移り変わりが、街中のごみや環境問題について深く考えるきっかけになるんです。

出場チームには「掃除部」も!全国で開催中

全国の15〜18歳を対象にした『スポGOMI甲子園』では、3人1組のチームを組んで競い合うというもの。友達同士での参加はもちろん、なかには学校で「掃除部」を結成し、出場するチームも。作戦もチームごとに異なり、なかにはオリジナルのごみ拾いアイテムを持参する人もいます。

2021年の優勝チームは、愛媛大学付属高校の「BIG WEST ベーカリー」でした。そして、全チームが1時間で集めたごみの総量は190㎏。大きな数字にピンとこないかもしれませんが、1,000mlの牛乳パックの重さが1㎏くらいなので、約190本分という計算になります。

集めた量もすごいですが、なにより、こんなにも多くのごみが、街中に落ちていたなんて……。この事実を受け止めて、自分事として考えなければいけませんね。

もし、地球のために何かしたいけれど、「ひとりではちょっと……」「何をすればいいのかわからない」と思っているのであれば、こうしたイベントへの参加も、選択肢のひとつとして考えてみるのはどうでしょう。

Reference:
今、知っておきたい海洋ごみの実情|海と日本PROJECT【日本財団】
一般社団法人ソーシャルスポーツイニシアチブofficial site
愛媛大学附属高等学校
Image:PR TIMES
Text:Yuki Tsuruta

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Yuki Tsuruda

ライター

鹿児島県在住のフリーライター。販売職や事務職を経験後、2020年5月からフリーランスのライターへ。執筆ジャンルは、ものづくりやSDGsなど。

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