「気になる10代名鑑」189人目は、関根真莉愛さん(16)。ジェンダー問題の解決を目指す学生団体「Allys」で代表を務めるほか、「Logic_youth」という学生団体運営者のためのコミュニティを企画しています。将来は、身近な問題から社会問題まで解決できるエンジニアになりたいと語る関根さんに、活動に対する思いを聞いてみました。
関根真莉愛を知るための5つの質問
Q1. いまいちばん力を注いでいる活動について聞かせてください。
「代表を務めている学生団体Allysで、ジェンダー問題に関する活動に力を入れています。
『Allys』という団体名は、ジェンダーをはじめとした、不平等問題をなくす理解者の総称である“アライ”が元になっています。主な活動内容は、ジェンダー関連の活動をしている方をゲストに招いたイベントの開催やサミットへの参加、『allysknowledge』というSNSアカウントでの、LGBTQやジェンダー問題に関する知識の投稿です。
Allysでは高校生のメンバーと共に、学生に向けてアクションを起こしています。高校生の視点で運営をすることで、身近な内容を発信ができるし、より親近感をもって伝えていくことができると考えています。例えば、学校生活に関する話題などは、当事者である学生が取り上げたほうが共感しやすいと思うんです」
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Q2.活動を始めたきっかけは?
「中学3年生のときに学校の授業で社会問題に興味を持ち、調べ始めたのがきっかけです。政治など、さまざまな社会問題について調べた結果、ジェンダー問題について強く興味を持ちました。
調べていくうちに、自分の視野の狭さと知識の無さに気付くこともあって。ずっと女子校に通っているのもあって、学校内でのジェンダー格差、例えば、男女で名簿が分けられ男子が女子より先に名前を呼ばれているといったことを知らなくて……。
そういう現状は、自分が声を上げれば、変えることができるかもしれないと思ったんです。そこからSNSで自分が考えていることと同じ内容を発信している『Allys』を見つけて、迷わず参加しました」
Q3.活動を通してご自身に変化は?
「自分の考えや疑問を共有し、まわりに意見を求めることの大切さに気づきました。
もともと、自分が感じていることを友達に話すようなタイプじゃなかったんです。『どうせ解決しないだろう』とか『私ひとりが考えたところで何も変わらない』という思いがあったので……。
でも、メンバー同士で意見を交換し合ったり、イベントに参加してくれた人から感想をいただいたりして、考え方が変わりました。他の人と意見交換することで、自分も成長できると気づいたんです」
Q4.活動をする中で大変なことは?
「自分を含め、メンバーがモチベーションを落とさないでいられるようにし続けることの大変さを、代表になって痛感しました。
高いモチベーションをもってジョインしたのに、途中から活動が苦になってしまった経験は自分にもあって……。メンバーにとっても、活動が学校の宿題みたいになってほしくないと、いつも思っています。
定期的に面談を行うなどして、やりたいことと任されていることが違うという状態を、なるべく減らすことができるよう務めていますが、難しいです。特に、大きなイベントを終えた後は、みんなモチベーションが落ちちゃうんですよね。そこをどう立て直すかは、大きな課題だと感じています。
あと、1か月前くらいから『Logic_youth』という学生団体運営者のためのコミュニティを企画していて、いまはメンバー集めに奮闘しています。団体運営の体験を生かして、学生団体を運営するうえでの課題を共有する場を作りたくて。立ち上げの段階は苦労が耐えないですね」
Q5.将来の展望は何ですか?
「活動を通して、”中高生だからまだ早い”ではなく、”中高生だからこそアクションを起こそう”と思えるような社会を実現したいです。中高生が本当にやりたいことを探すことができて、それぞれの特技を最大限に生かせるような社会が理想です。
将来は、物づくりが好きなことや、WEBサイトを作成した経験から、身近な問題から社会問題まで解決できるようなエンジニアに将来なりたいです。また、学生団体での経験を活かして、学生のためのサービス開発もしてみたいです。熱中できる物づくりが大好きで、好きなことならいくらでもできるんです」
関根真莉愛のプロフィール
年齢:16歳
出身地:神奈川県
所属:学生団体Allys、 Logic_youth、学生団体progress one
趣味・特技:AR(拡張現実)、ステッカー作成、webサービス
関根真莉愛のSNS
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Photo:Eri Miura
Text:Mai Sugawara
Edit:Takeshi Koh