「気になる10代名鑑」175人目は、星更沙さん(15)。スノーボード選手として、オリンピックへの出場を目指す一方で、環境活動団体を運営しています。環境保護への意識向上と、未来に向けてさまざまな希望を描く子どもたちの夢を応援するコンテスト「Junior.Earth.Japan 2022」の東京ファイナリストにも選ばれた星さんに、その情熱の源を聞いてみました。
星更沙を知るための5つの質問
Q1. 今いちばん力を注いでいる活動について教えてください。
「13歳のときに立ち上げた環境活動団体『SDGs KIDS MOVEMENT』での活動を精力的に行っています。メンバーである子どもたちが、大人に対して環境問題に配慮してもらうように働きかけたり、子どもにもできるSDGsアクションを教えてもらって、SNSを通して発信したりしています。
オリンピック選手やパラリンピック選手、それからちびっ子たちと、おじいちゃんやおばあちゃん……年齢関係なく、みんなでゴミ拾いをしながら勉強をしたり、企業を訪問して取材をして発信することで、社会が環境問題に目を向けるきっかけになればいいなと思っています」
View this post on Instagram
Q2. 環境問題を意識したきっかけは?
「2020年の冬、雪が降らなかったことがきっかけです。実はその前の年、台風で家が洪水の被害にあって、水没してしまったんです。大雨は降るのに、その年の冬に雪がまったく降らない……気候の大きな変化に衝撃を受けて、環境問題の深刻さを意識し始めました。
私はハーフパイプの選手ですが、スノーボードは雪がないとできない競技なので、環境問題とは深い関わりを感じていて。このままでは地球がどうにかなってしまう……と不安になって、自分にできることを考えた結果、どうせならまわりのみんなを巻き込んじゃえ!と、SDGs KIDS MOVEMENTを立ち上げました。
実は人見知りで、喋るのが苦手なんですけど、それでも環境のこととなると喋り続けてしまうくらい、情熱を注いでいます」
Q3. 活動する中で大きな出来事は?
「スペイン大使館を訪問して、駐日スペイン大使と対談したことです。COP25のお礼と、環境問題を解決するために一緒に何かできないかという相談をしに行ったのですが、とても緊張して固まってしまって(笑)。でも、一緒に行った父がサポートしてくれて、成功させることができました。
まさかスペイン大使が対談を受けてくれると思っていなかったので、行動することの大切さを感じましたし、この出来事がさまざまな形でいまに繋がっています」
Q4. 活動をする中で苦悩はありますか?
「まわりの人たちに、環境活動を『ダサい』と言われたり、私が出演した動画のモノマネをして馬鹿にされたり、からかわれたりしたこと。真剣にやっているのに、そういう対応をされると、やっぱり悲しいですね。
ただ、最近は理解度が上がってきて、そういったことも減ってきていて。学校やスノーボードチームの子と一緒に、環境について話をする機会も増えているので嬉しいです。
同じ地球に住んでいるんだから、環境問題は、絶対に他人事ではないと思います。みんなが自分の問題として捉えることができるような発信をしていきたいです」
Q5. 新しく始めた挑戦や将来の展望はありますか?
「新しい挑戦として、世界的なミスコンのジュニア大会『Junior.Earth.Japan 2022』に出ました。伝えたいことをちゃんと広めるためには、人前に自信を持って出られるべきだと思って、自分磨きのために応募を決めました。ありがたいことに、東京ファイナリストに選んでいただいたので、精一杯頑張ろうと思います。
あとは、スノーボードをがんばって、オリンピックに出ること。アスリートとしても発信力を得て、みんなにもっと環境問題に目を向けてもらえるようにしたいです」
星更沙のプロフィール
年齢:15歳
出身地:東京都
所属:VOLCOM JAPAN Environment Ambassador、CHROME JAPAN Ambassador、四谷インターナショナルスクール、SDGs KIDS MOVEMENT運営、Earth Day Tokyo実行委員会、Earth Day Tokyo youth、日本体育大学SDGsパートナー、SUSPON/Sustainable Sport NGO and NPO メンバー、530 SHIBUYA CITY CLEAN UP
趣味・特技:スノーボード、マイクロプラスチックを使ったアート制作
大切にしている言葉:為せば成る
星更沙のSNS
View this post on Instagram
Photo:Eri Miura
Text:Mai Sugawara
Edit:Takeshi Koh