「気になる10代名鑑」146人目は、石田瑞季さん(19)。16歳のときのドイツ留学をきっかけに、留学生コミュニティづくりに興味をもち、現在は文部科学省が運営する「トビタテ!留学JAPAN」の事務局インターンとして活躍中。そんな石田さんに、活動に込めた想いやこれから挑戦したいことを、聞いてみました。
■石田瑞季を知る10の質問
Q1. プロフィールを教えてください。
「埼玉県出身の19歳です。いまは中央大学文学部の美術史を専攻するコースで学んでいます。高校生のとき、官民協働奨学金プログラム『トビタテ!留学JAPAN』で海外留学したことをきっかけに、いま、事務局インターンとして活動しているのと、“トビタテ生”の同窓組織『とまりぎ』のチーム代表として、運営やイベント企画をしてます」
Q2. 活動について、詳しく教えてください。
「文部科学省が運営する『トビタテ!留学JAPAN』は、日本の若者の留学機会を増やすために、返済不要の奨学金や研修でサポートしてくれる留学支援制度なんです。
私も高校1年生のときに、この制度を使ってドイツに留学しました。帰国後、留学経験という共通点をもつ、普段の生活では出会えないような“トビタテ生”と交流することで、視野が広がっていった気がしました。
昨年からは、運営側にも関わるようになって、定期的にイベントを企画したり、開催したりしています。3月には“トビタテ生”の同窓会を開催して、ただ楽しく過ごすだけでなく、学びのあるイベントができたんじゃないかなと思ってます」
Q3. 何を大切に活動していますか?
「辛いことから逃げないこと。去年、活動を始めて3か月で、しっかりとした引き継ぎがないまま、『とまりぎ』内のひとつのチームの代表になったんです。それから、毎年開催されている大きなイベントのために、新しい仕事を覚えながら、同時にメンバーのマネジメントをすることになったんです。
その時期は精神的にも肉体的にもきつかったです。でも何か形にするためには乗り越えることが大事だと思って、まわりの人に支えてもらいながら、最後までやり切ることができました」
Q4. 趣味はありますか?
「サッカー観戦です! 浦和レッズのサポーターとして、スタジアムにもよく行きます。ドイツ留学中、FCバイエルン・ミュンヘンの試合を見るために、アリアンツアレーナに行きました」
Q5. 「宝物」があれば教えてください。
「思い出いっぱいのアクセサリーたちです。両親から高校卒業のお祝いにもらったり、留学先で仲良くなった友だちがプレゼントしてくれたり……。いつもつけていて、お守りのようなものです」
Q6. 生きるうえでのポリシーがあれば教えてください。
「『高波が襲ってきたとしてもきっと大丈夫。私にはそれを上回るほどの船がある』……これは高校生のとき、文章を書くことが好きな友人が、私をイメージして書いてくれた言葉なんです。
何かに挑戦するうえで大きな壁にぶつかったり、もがいたりすることがあっても、この言葉を信じて、納得いくまでやり切るようにしてるんです」
Q7. 社会が「こう変わればいい」と思うことは?
「進路選択や就活をするなかで立ち止まってしまったとき、ゆっくりと考えることのできる時間と場所、それを支えてくれる人たちがいるコミュニティが、もっとあったらいいなと思います。
自分自身も高校3年生のとき、やりたいことを見つけられなくて、焦って大学を決めたことがあって。私も、同じように悩んでいる人たちに、寄り添える立場でいたいと思います」
Q8. 最近、新しく始めた挑戦はある?
「大学の美術史・美術館研究会に入って、手軽につくれるZINEや、WEBサイトの制作を始めました。大学院生や教授たちとサイトとロゴづくりをがんばってるところで、完成が待ち遠しいです!」
Q9. 今後の展望を教えてください。
「明確な将来の夢はないですが、コミュニティづくりとデザインを掛け合わせたようなことをやってみたいと思ってます。いま学校で勉強してる『美術館』や『博物館』も一種のコミュニティだと思うし、インターンでもコミュニティづくりやデザインをやっているので、ゆくゆくはそういうことを仕事にできたらいいな」
Q10. 同じ時代を生きる10代にメッセージをお願いします。
「つらいことやうまくいかないこともあると思いますが、私たちにはそれを乗り越えることのできる船があります。10代にしかない“無敵感”をもって、いましかできない経験をたくさんしましょう!」
■石田瑞季の今日のファッション
「大学に行くときはラフにパーカーを着ていくことが多いんですけど、人と会うときはワンピースをよく着ます。会う人が見たことのない服を着たいっていう、私なりのこだわりがあります(笑)」
■石田瑞季のSNS
Photo:Eri MiuraText:Tomoka UendoEdit:Takeshi Koh