タイムリーな話題から、カルチャー、さらには社会問題まで、さまざまなテーマについて、ティーンたちの声を聞くシリーズ「10代リアルVOICE」。
今回のテーマは「音楽」。新旧問わず、膨大な量の楽曲にスマホからアクセスできる現代。今回は5人のティーンに、これまで生きていて、大きな影響受けた音楽について聞いてみました。
1. Rickさん「ベース演奏を始めるきっかけに。生き方にも影響を受けた」
Red Hot Chili Peppers/By the way
「初めて『ベースラインがかっこいい!』と思った曲。これを聴いてベースを始めたほど、自分の人生に大きな影響は受けていると思います。
あとは、Nirvanaの『Nevermind』は、何度も聴き込みました。音楽自体よりも、カート・コバーンの生き方に影響を受けていると言えるかもしれません」
2. RIKAZOさん「ありのままでいいんだと気付かされた。みんなで踊った思い出の一曲」
YOASOBI /群青
「この曲で踊ることになったとき、メンバーであらためて歌詞をちゃんと読みました。ありのままの自分でいいんだと気付かされ、自分を変えることができました」
3. Yurikaさん「自分もストレートに感情表現をしたい、と憧れた曲」
YUI/Merry・Go・Round
「ダンスをしているので、洋楽も邦楽も好きな曲がたくさんあるんですけど、プリキュアとかを見ていた小さいころの思い出の曲がコレ! 家族がよくYUIさんのアルバムを聴いてたんですが、幼い私はなぜかこの曲がいちばん気になって、いっぱいリクエストして、かけてもらってました。
当時の私にはだいぶ背伸びした曲ですが、大人な気分になりながら、カラオケでも熱唱していました! YUIさんの曲は感情がストレートで、なかなか感情や言葉を表に出せなかった私には、憧れの存在でした」
4. MOMAさん「『強くなれ僕の同志よ』という歌詞に涙」
SEKAI NO OWARI /銀河街の悪魔
「この曲は『大丈夫!』とか『がんばれ!』のような無責任に応援する曲ではなく、つらいことを共感してくれる、優しい曲です。
私はいまも治療中ですが、精神的に苦しいときが多々あります。特に『強くなれ僕の同志よ』という歌詞は、優しく声をかけてくれているような感じがして、涙が出ました」
5. ハク。さん「フられるたびに失恋ソングを聴きながら、どうして続かなかったのかを反省……」
マカロニえんぴつ/恋人ごっこ
「自分はよく告られて付き合うんですが、そのぶん、向こうからよくフラれます。フラれるたびに失恋ソングを聴きながら、『どうして今回も続かなかったのか……』と反省するんです。そんな反省をする、元カノとの思い出を思い返して息苦しくなるわけなのですが、苦しくなるたびにこの曲を聴きます。
毎回、恋愛関係は『恋人』という文字面の上で、お互いが必死にそうあるべき姿になろうとして成り立っているんだなと感じます。そう考えると失恋に対して気持ちが薄れ、前を向いて自分のやるべきことができ、また一段と成長した気分になります」
洋楽からJ-POPまで、それぞれの趣味嗜好や個性が見えるラインナップがそろいました。音楽というは、つらいときには心を支えて、前を向く勇気をくれるもの。いまの自分にとって、大切な曲は何だろう……と考え、改めて聴き直すのにも、いいタイミングかのかもしれません。
Photo:Eri Miura
Text:Ayuka Moriya
Edit:Takeshi Koh