Teen's Snapshots

挑戦が次の扉をひらく。 「チャレンジしない生き方」から一変、学生団体から社会の変革に挑む大学生【萬川誠梧・19歳】

挑戦が次の扉をひらく。 「チャレンジしない生き方」から一変、学生団体から社会の変革に挑む大学生【萬川誠梧・19歳】

「気になる10代名鑑」の1107人目は、萬川誠梧よろかわせいごさん(19)。学生団体での活動を通して、地域格差といった教育関連から、復興支援まで、あらゆる社会課題に向き合い続けています。以前は「チャレンジしない生き方」をしていたと振り返る萬川さんに、その分岐点となった出来事やこれからのビジョンなど、根掘り葉掘り聞いてみました。

萬川誠梧を知る5つの質問

Q1. いま、力を入れていることは?

教育を軸に、探究授業や主権者教育、学生団体の支援に携わりながら、能登半島地震の募金活動や取材などの教育以外の分野にも挑戦しています。今年の夏休みには、インターンで幼児期の子どもたちと関わりました。

特に最近はじめた学生団体機構Linksでは、学生団体のプラットフォームを運営していて。これは、外部とのつながりを作りにくいという地方の団体ならではの課題を起点としています。いまは、対面・オンラインイベントを通じて、学生同士のつながりを築きながら、広報支援で各団体の活動を後押ししています」

Q2. 活動を始めたきっかけは?

高校に入って生徒会に挑戦したことでした。

もともと周りの環境に流されるような、“チャレンジしない生き方”をしていたのですが、高校入学を機に変わりたいという思いから、生徒会に飛び込みました。文化祭の運営を経て、副会長となり、全国生徒会大会に参加したことは、自分の視野を大きく広げる経験となりました。

さらに、2024年に能登半島地震が起きて、自分がいかに防災や災害について無知だったかを痛感して。知識ではなく、実際に行動することが大事なんだと、復興を目的とする学生団体NSFに参加しました。地域や予兆に関係なく災害は、突然やってくるもの。防災の学びを、実践でも応用できるように、意識を変える必要があると考えるようになりました。

こうした経験を通して、次第に自分の中で『学生団体』という活動そのものが、生きがいのような存在になっていきました

Q3.自身の活動で影響を与えたものは?

熱量を持って行動する人たちのエネルギーのすごさです。

たとえば、生徒会で文化祭の運営に携わったとき。準備は想像以上に大変でしたが、最後の吹奏楽部の演奏のあと、観客から大きな拍手喝采が起こった瞬間、『みんなで一体となって創り上げた』という達成感を強く味わって。これをきっかけに、イベントという非日常を支える、裏方の存在に憧れを持つようになりました。

さらに学生団体で活動する中で、全く知らなかった世界に踏み込むことへの恐怖心がなくなりました。仲間たちが熱量をもって行動する姿は、自分自身も新しい世界に招かれるような感覚を覚えさせてくれて。人生は『チャレンジの連続』であり、自ら目標や目的を定めて挑戦することが、成長を促すのだと考えるようになりました

Q4. 活動を通して実現させたいビジョンは?

生まれや育ち、環境に縛られることなく、どこに住んでいても平等に挑戦できる社会をつくりたいです。

普段、京都を拠点に活動していますが、イベントは東京開催が多くて……参加したくても、交通費の負担が大きく壁を感じることが多く、地方の人が評価されにくい環境にあると思います。

また起業や法人化など『地位』や『資金』がなければ挑戦できないという社会の構造も、変えていかなければならないなと思っています

Q5. 将来の展望は?

裏方として、日常を離れて熱狂できる大きなイベントに関わり続けたいです。コミケやフェス、ドーム公演など、関わりたいイベントはさまざまですが、文化祭の経験から感じた人々の笑顔を生み出すやりがいを、これからも追い求めていきたいです。

同時に、教育の分野では、法学や政治の視点からアプローチしていきたくて。既存の仕組みで挑戦の機会を奪われている、教育の犠牲者の存在を少しでも減らしたいと考えています。

さらに、2022年の参院選をきっかけに政治にも関心を持つようになって。政治は最も難度が高いですが、同時に全ての人が関わらざるを得ない領域です。この難しい世界を、自分自身の次なるチャレンジとして、関わっていきたいと考えています」

萬川誠梧のプロフィール

年齢:18歳
出身地:京都府京都市
所属:学生団体機構Links、NPOセントリベル、学生団体ミラコエ、4DNR、LearningBridge、京都産業大学
趣味:音楽を聴く、睡眠
大切にしている言葉:五省
特技:歴史科目、コミュ力、語彙力

萬川誠梧のSNS

★Instagram


Photo:Nanako Araie
Text:Honori Kukimoto

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Honori Kukimoto

ライター

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