
タイムリーな話題から、カルチャー、さらには社会問題まで、さまざまなテーマについて、リアルな10代の声を聞くシリーズ「10代リアルVOICE」。
今回のテーマは、ポッドキャストについて。最近はオーディオブックやライブ配信など、さまざまな音声コンテンツを耳にする機会が増えていますが、そのなかでもポッドキャストはどのような立ち位置なのでしょうか。10代のリアルな声を聞いてみました。
1. 得丸創生さん「長い音声より、短い動画や文字のほうが合っている」

海外で学生生活を送りながら、独学でプログラミングを学び、AIを用いた教材システムを作っている18歳。
「ポッドキャストは全く聞きません。
一方的に人の話を長時間聞き続けるのが少し苦手なんです(笑)。動画コンテンツも同じで、誰かがずっと話し続けるような長い動画は、たとえ内容が面白くても集中力が続かなくなってしまいます。移動中など音声しか聞けない状況では、ポッドキャストではなく音楽を聞いていることが多いです。
その影響もあってか、最近はショート動画ばかり見ています。
情報を得る際は、視覚的な要素が多い動画を好みます。もし面白いポッドキャストをすすめられたら、内容を文字起こししてAIで要約して読むと思います」
2. 門口愛実さん「英語の勉強や、好きなアーティストのラジオを楽しむ時間」

発達障がいや不登校に悩む中高生に寄り添う手段として、『インクルーシブ教育』に関心を持ち、SNSでの発信や教育関連イベントの企画を重ね学生団体を立ち上げた17歳。
「英語圏のポッドキャストを聞いて、英語の勉強をすることがあります。
また、最近では好きなアーティストがパーソナリティを務めている番組もあり、よく聞いています」
3. Souさん「Spotify派。通学中に聞ける気軽さが魅力」

逗子開成高校の部活で、能登半島でのボランティアや珠洲焼の販売企画など新しいボランティアのかたちに挑戦している16歳。
「どちらかというと、音楽を聴くので、ポッドキャストはあまり聞く機会がありません。
Spotifyを使っていますが、YouTubeと違ってスマホのデータ量をあまり使わないところも魅力的だと思っています。最近は、Mrs. GREEN APPLEにハマっていて。新しいアルバムも出たばかりなので、新鮮な気持ちで聴けて、退屈しません。
通学中の電車で気軽に聞ける点も、Spotifyのよさのひとつです」
4. 長谷川航之輔さん「聞くより、自分が話したいタイプです」

アメリカ・シアトルでの留学経験をきっかけに、留学の魅力を発信しはじめた17歳。
「ポッドキャストを聞くことはあまりありません。
単純に興味がないという理由がいちばんですが、ひとの話を聞くよりも自分が話していたいんです。普段、耳が空いているときには音楽を聴くことが多いので、Podcastを聞くという選択肢はぼくの中にはないですね」
Steenzの調査では、ポッドキャストを聞かないという10代がほとんどという結果に。それぞれの生活リズムや習慣に合わせて、音楽をはじめとする音声コンテンツを楽しんでいるようです。これからも「10代リアルVOICE」では、世の中を自分ごととして捉えるティーンの視点を伝えていきます。
Photo:Nanako Araie
Text:Serina Hirano