
タイムリーな話題から、カルチャー、さらには社会問題まで、さまざまなテーマについて、リアルな10代の声を聞くシリーズ「10代リアルVOICE」。
今回のテーマは、『10代の夏の夜の過ごし方』。7月後半からは、夏休み期間に入ります。ナイトプール、ライブ、カラオケなどなど、それぞれの個性がにじみ出る、特別な夏の夜の予定を聞いてみました。
1. 中西眞緒さん「BBQに花火と。夏の夜を満喫したい」

シンガーソングライターとして、曲づくりやライブ活動を積極的におこなう19歳。
「夏はやっぱり、花火です。今年は、成人してお酒が飲めるようになったので、家族や友達と野外BBQや手持ち花火を楽しみたいです。
ほかには、ナイトプール! あとは、夜の映画鑑賞もしてみたいです。
日中は暑すぎて外に出づらいことも多いので、夜の涼しい時間を活かして、夏ならではの特別な思い出をたくさん作れたらいいなと思っています」
2.よりさん「その日の気分で過ごす、ひとり夏時間が心地いい」

大学に通いながら、コワーキングスペース「ThinkCamp」でのインターンや、学生と企業をつなぐ団体「TeenWorker」の運営に携わる19歳。
「夏の夜は、基本的にひとり時間を満喫します。今日は元気あるからランニング、疲れているから家で映画……みたいに、その日の気分で決めるのが好きです。
どこにでもひとりで行けるタイプなので、気が向いたら食べ放題に行ったり、近所のお祭りにふらっと出かけたり。誰かと過ごすのも楽しいけど、自由気ままなひとりの時間も、わたしにとっては大切な夏の楽しみ方です」
3. 篠原一騎さん「夜の公園で、アイス片手に語り合う時間が最高」

声にならない声を拾い上げるため、政党へのロビー活動や街頭演説など、幅広く発信活動を続ける17歳。
「夜の公園で、アイスを食べながら友達と語り合います!
活動をしているなかで、同年代と関係性が深くなることが多いんです。アイスを食べながら、起きていることを同じ目線で話す機会になっています。
ほかにも、昔からの地元の友だちとなら、なお盛り上がって最高です」
4. 田嶋優太さん「時間帯ごとに変化する“夏の夜”」

外国人観光客向けの案内板をよりよいものにしていくための探求をしている17歳。
「夏休みの夜って、普段とはまったく違くて……。
コンビニでアイスを買って友達と話しながら、ゆっくり時間を過ごしたり、ただ散歩をしたり。時間があるからこそのんびり過ごす。あとは、花火大会に出かける日もあります。自分は、基本的にひとといるのが好きなので、こういう時間が一番心地よくて楽しいです。
家に帰った後は、ゲーム仲間と通話をつなぎながら『Valorant』をしています。深夜2時くらいになると友だちが寝てしまうので、そこからはひとりで趣味時間。動画編集をしたり、音声作品の制作をしたり。眠くなるまで作業をしながら過ごしています。そんなふうに時間が自由に流れていくことが、夏の夜の魅力です」
5. 手島遊さん「家族と映画。ゆっくり過ごす夏の夜」

舞台美術家になるべく、大学での勉強や実際の舞台づくりに奮闘中の19歳。
「学校があると、なかなかゆっくり休む時間が取れないので、夏休みの夜はリラックス時間を大切にしたいです。
家族といっしょに食事をしたり、好きな映画を観たり、普段は後回しにしてしまうことにじっくりと時間を使いたいなと。学生として過ごせる時間も残りわずかなので、学生の特権を思いきり楽しみたいと思っています」
6. リニカさん「時間がある夏休みだからこそ、効率よく稼ぐ」

ひとの心を動かすエンターテイナーになりたいと、謎解きの企画や運営に携わる18歳。
「ひたすら、バイトです! とにかく、稼いで遊ぶことに費やします。
夜は、お昼の時間帯に比べて忙しくなくて、時給も上がるので効率的に稼ぐことができると思うんです。作業や課題も、夜は眠たくて捗らないので、労働にあてることで、効率的な時間の使い方ができると思っています。
あとは謎解きです! リアル脱出ゲームの『SCRAP』は、遅い時間まで営業してくださっているので、19時からの夜公演に参加したり、ミステリータワーで時間を過ごしたりしています。新宿にある『東京ミステリーサーカス』は、わたしにとって最高の遊び場です」
7. 東坂明憲さん「だらしなさの中に、クリティカルなひらめきがある」

地元である東京都豊島区に魅了されてから、豊島区の魅力発信や調査を行い地域の政治について研究する17歳。
「祖父母の家でバームクーヘンとチキンラーメンを開け、Netflixを流しながらスーパーファミコンをしつつ、友だちと電話する時間がたまらなく幸せです。
怠惰な生活をしている気もしますが、この時間を考えると『普段はきっちりしないと』と頭をリセットすることができる気がします。
夜7時から朝5時までの10時間、将来のことや活動内容、昔楽しかったことなど、自分自身について考えることで、想像もしていないクリティカルな考えが出てくることがあるんです。
しっかり向き合うのではなく、適当に考える。そんなアクションを夏の夜にすることで新たな発想が生まれてくる気がします」
8. 相笠美優さん「特別なイベントがなくても、時間がある夏休みだからこそ思い出を作れる」

子どもたちが生きやすい社会を実現するべく、中高生のための居場所づくりをおこなう団体を設立した19歳。
「この夏は、友だちとカラオケでオールする予定です。
もちろん歌うことも楽しいけど、不思議と2時間くらいずっとおしゃべりしていることもあって。
夜になると、みんなテンションが高いので、どうでもいい話で盛り上がったり、急に真剣な相談を始めたり、昼間とはちょっと違う空気があるんです。カラオケは個室で落ち着けるし、歌えてストレス発散にもなります。まったりできる夜の時間が好きなんです。
普段は学校があって、夜遅くまで遊べないので、時間を気にせず思いっきり楽しめる夏休みは嬉しいです。特別なイベントがなくても、気の合う友だちと過ごす夏の夜は、それだけで最高の思い出になります」
どの夜の過ごし方も、ティーンらしさが詰まっていて、夏の夜の魅力を改めて感じさせてくれるものでした。これからも10代の関心ごとや、彼らのリアルな視点と声をお伝えしていきます!
Photo:Nanako Araie
Text:Serina Hirano