Teen's Snapshots

”青”じゃない空の色があってもいいはず。違和感からアクションが生まれる社会をつくりたい【岡崎純來・16歳】

”青”じゃない空の色があってもいいはず。違和感からアクションが生まれる社会をつくりたい【岡崎純來・16歳】

「気になる10代名鑑」の1047人目は、岡崎純來おかざきじゅんなさん(16)。幅広くボランティア活動を続けながら、トゥクトゥクのレンタルサービスを手掛けるベンチャー企業でインターンとして働いています。幼い頃からボランティア活動に親しんできた岡崎さんに、活動の軸が定まったというカナダ留学での経験や実現したいヴィジョンについて聞いてみました。

岡崎純來を知る5つの質問

Q1.いま、力を入れていることは?

「幼い頃から両親の影響でボランティア活動が大好きで、これまでにさまざまなボランティア団体が主催するイベントに参加してきました。

ボランティアって、する側にもされる側にもたくさん知り合いが増えていくんです。ひととの繋がりが増えていって、相互的に応援してもらえる。それこそが、ボランティアにやりがいを感じる瞬間です。

ボランティア関連の活動と並行して行っているのが、電動トゥクトゥクのサービスを提供している株式会社eMoBiのインターンです。

自分の地元が岡山県にあるのですが、地元ではなかなか見つけられなかった学びの機会がたくさんあって。SNS運用やマーケティングなど、日々ビジネスについて実践的に学んでいる最中です

Q2.活動を始めたきっかけは?

ボランティアの活動をしているときに『偽善者』『ボランティアおばさん』といった心無い声をかけられ、ショックを受けたことがあって。

自分にとって、ボランティア活動は両親といっしょにする習慣で、日常に溶け込んでいるものでした。けれどもちろん、友人や先生など、多くのひとにとってはボランティアってそんなに身近なものじゃなくて。自分と周囲とのギャップを感じながら、『日本におけるボランティアのイメージを変える、そして人口を増やしたい』と強く思うようになったんです。

その頃、中学3年生のときに出会った恩師にはすごく救われました。そのひとは、自分の考えを否定せずフラットな目で受け入れてくれて。ボランティアは間違ったことをしているわけじゃないんだと心強さを感じて、今日まで活動を続けてこられています」

Q3.活動で大切にしていることは?

正解がないもの、いろんな面から感じ方が変わるものを、自分の一部として受け入れることを大切にしています。

塗り絵で空を塗るときに、自分は空を紫で、ひとを白で塗るとかいろいろ試してみるような子だったんですが、それは自分を表現できている心地のいい感覚があったんです。それが小学校に上がると、『空は青色で塗りましょう』と先生に言われるようになって、矯正されていった経験があって。

そんなわたしにとって、寛容な異文化共存文化をもつカナダに『トビタテ!留学JAPAN』を使って留学したことがすごく印象的で。

『自分のつくりたい街』について発表する授業があったんですが、友だちは、たとえば空飛ぶ車や、冷凍食品のないヴィーガンの都市などを挙げていて。日本では笑われてしまいそうな奇想天外なアイデアを、楽しそうに堂々と話すんです。自由な考え方が自然と受け入れられている環境が、自分にとって本当の居場所みたいに感じられて。

誰かにとっては『ちょっと違う』と思われるものでも、それをそのひとの感性として認め合えたらいいなと願っています」

Q4.活動を通して、実現したいビジョンは?

「『違和感からアクションが生まれる社会』を実現したいです。

わたしが続けているボランティア活動ですが、必ずしも全員が直接参加する必要はないと思っていて。大切なのは、多くのひとが社会に目を向け、『自分にできることはなんだろう』と考えるきっかけをどれだけ持てるかだと思うんです。

『空は青で塗る』の話のように当たり前とされていることに『なんだか違う気がする』『もっとこうしたらいいのに』と違和感を持つことを恐れず、素直に受け止められるひとの多い世の中にしていきたい。そして、その違和感を誰かに話してみるだけでもいいから、次の行動に繋げることで、アクションの輪がつながっていく社会にしていきたいです。

そのために、ボランティア活動やインターンという自分自身のアクションをしながら、違和感をうまく表現できず生きづらいと思っている子どもたちに『こんな生き方もある』と伝えたいです」

Q5.将来の展望は?

将来は、『違和感からアクションが生まれる社会』を達成するため、いま学んでいるビジネスという手法だけではなく、研究にも取り組みたいです。

とくに、いまはアート教育について考えを深めています。アートもボランティアと共通して正解がないものなので、沢山の子どもたちが自然と正解がないものを大事にできる心を育めるのではないかなと考えています。今後は、全国の子どもたちに向けてアートのワークショップを開催して表現の機会を届けていく活動もしてみたいです。

ボランティア活動やインターンで出会うひとを見ていると、ひとの数だけ生き方があると感じます。自分はどんな生き方をして、どんなふうに変化していくのかが楽しみです。いままでに出会えたひとびとへの感謝を忘れず、これからも謙虚な気持ちで自分の関心を広げていきます」

岡崎純來のプロフィール

年齢:16歳
出身地:香川県高松市
所属:岡山JKnote、こえび隊、株式会社eMoBiインターン
趣味:美術館巡り、ボランティア活動、カフェ巡り
特技:マラソン、水泳
大切にしている言葉:人生で迷ってしまった時、夢はいつでも自分の光になってくれます

岡崎純來のSNS

★Twitter

Photo:Nanako Araie
Text:Taishi Murakami

SNS Share

Twitterのアイコン

Twitter

Facebookのアイコン

Facebook

LINEのアイコン

LINE

Taishi Murakami

ライター

View More