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「無理に競争しない」ほうがうまくいくはず。ホテル起業を目標に大好きな映画研究で視野を広げる【狩野川 真司・18歳】

「無理に競争しない」ほうがうまくいくはず。ホテル起業を目標に大好きな映画研究で視野を広げる【狩野川 真司・18歳】

「気になる10代名鑑」の1025人目は、狩野川かのがわ 真司しんじさん(18)。大学では観光学を学びながら、起業を目標に既存の枠にとらわれないホテル経営を模索しています。人との対話を大切にしながら自身の視野を広げ続けている狩野川さんに、印象的な出来事や今後の展望まで詳しく聞いてみました。

狩野川 真司を知る5つの質問

Q1.いま、いちばん力を入れている活動は?

「ちょっと変わったホテルのアイデアを考えることです。

『壊してもいいホテル』や『ワンコインで泊まれるホテル』といったアイデアを考案し、いずれ起業につなげたいと思っています。そのために、さまざまな案を日々模索しています。

また、大学では映画研究部に所属していて。いまは夢だった脚本執筆にも挑戦しています」

Q2.動をしている中で、印象的だった出来事は?

「中学3年生のときの勉強合宿で出会った友人との対話が心に残っています。

彼は当時から政治に強い関心を持っていて、『日本を変えたい』と真剣な目で語っていたんです。そんな同世代に出会ったのは初めてで、自分の中で何かが動いた感覚がありました。

そのとき思い出したのが、『孫子の兵法』にある“兵を知る”という言葉でした

彼のおかげで何か動いてみたいとは思ったけど、僕自身、必ずしもリーダーとして前に立つことにこだわっていたわけではなくて。だから、『自分の戦力と相手の戦力、どちらもきちんと把握しておくことが大事』という意味であるこの言葉がしっくりきたんです。『自分は支える側として価値を発揮したい』という気持ちに気がづけたのは、その友人との対話があったからこそだと思います

Q3.活動するうえで、大切にしていることは?

無理に競争しない、争わずに結果を出す方法をいつも考えています。

仲間と何かを作り上げるとき、正面からぶつかり合うよりもそれぞれの得意なことを生かして自然に調和させたほうが、最終的にうまくいくと思うんです。

例えば、映画研究部の活動では、脚本を書く自分と演出や撮影を得意とする仲間がいて、映画作りの過程で意見が分かれたとしても、衝突をするのではなくどうすれば一緒に気持ちよく前に進めるかを考えるほうがずっと楽しいし建設的だと思います。

『戦わない』というのは、逃げではなく、自分のやり方で本質に向き合うための選択。時間やエネルギーを余計なところに使わず、いま大切にしたいことに集中するための姿勢だと思っています」

Q4.活動の中で、悩みがあれば教えてください。

リスクをとって挑戦しようとするとき、本当にこのまま進んでいいのか、立ち止まりたくなる瞬間があります。

やりたいことはあっても、将来のことやお金の不安を考えると、一歩を踏み出すのにためらいが出ることもあります。時には、自分がどの道を選ぶのが正解なのか、まったくわからなくなることもあります。

誰かに依存したいわけではないけれど、立ち止まって考えられる“拠り所”のようなものがあったらなと。そんなことをよく考えるようになりました」

Q5.今後の展望は?

新しい自分を模索し続けていきたいです。

いまは観光業への関心を軸に学びを深めていますが、同時に、海上自衛隊の幹部候補生学校への進学にも興味があります。まったく異なる分野ではあるけれど、そこで規律や自分が苦手としているリーダーシップを学ぶことで、これまでとは違う自分を発見できるかもしれないと感じています。

どちらの道に進んだとしても、自分らしく、対立ではなく調和をもたらせるような存在になりたいと思っています」

狩野川 真司のプロフィール

年齢:18歳
出身地:東京都世田谷区
趣味:映画鑑賞
大切にしている言葉:兵を知る将は、生命の司命、国家安危の守なり

Photo:Nanako Araie
Text:Taisei Sawamura

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