
「気になる10代名鑑」の985人目は、Kanameさん(13)。「社会を変えたい」という一心で、気候変動へのアクションに参加しています。誰もが環境問題をじぶんごと化できる世の中を目指していると話すKanameさんに、活動のきっかけや将来の展望についてお聞きしました。
Kanameを知る5つの質問
Q1. いま、いちばん力を入れている活動は?
「環境問題をたくさんのひとにじぶんごと化してもらえるよう、活動しています。
環境問題のなかでも、特に気候変動の対策や影響による負担を平等に分配しようという気候正義の考えや気候変動に興味があって。
いまは、Fridays For Future Yokohama(FFFYokohama)というムーブメントに参加して活動しています。みつろうラップを作るワークショップやリユース容器を使った投票を企画したり、国や行政に向けた提言をしたりしています」
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Q2. 活動を始めたきっかけは?
「気候変動問題を強く意識したきっかけは、小学校の英語の先生たちとの出会いです。
英語の先生たちが、気候変動や動物の生態系などにとても関心があるひとたちで、授業で気候正義の話をしたり、『不都合な真実』という映画を観たりしていました。
生徒に伝えようとするふたりの強い危機感を感じて、じぶんも気候変動問題に対して何かしないとと考えるようになりました」
Q3. 活動にあたってのファーストアクションは?
「FFFYokohamaのスタンディングに実際に参加してみました。
スタンディングをよく知らないひともいると思うのですが、スタンディングは駅前でコールをしたりプラカードを掲げて、メッセージを届けるアクションです。
FFFYokohamaの高校生メンバーと話をしたときに、そのひとがすごい勢いでバーッと気候正義の考えや気候変動について話してくれて。そのパッションにすごく衝撃を受けて、活動に加わることに決めたんです」
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Q4. 活動を通して、実現したいビジョンは?
「社会全体が気候変動をじぶんごと化して、何かしらのアクションにつながっていくことです。
くじらのプラスチックごみ誤飲を伝えるニュースを見て、じぶんたちが普段何気なく使っているビニール袋が、海に流れつき誰かの命を奪っていることにすごく衝撃を受けて。同じように、気候変動だってじぶんたち人間の大気汚染や森林破壊で起きているのに、何もしないなんてできないと思いました。
でも、スタンディングの反響やクラスメイトとの会話の中では、気候変動問題を真剣に考えているひとは少ないんだと、ひしひしと感じている毎日です」
Q5. 将来の展望は?
「国や自治体に、もっと市民の声を届けていこうと考えています。気候変動対策を決める行政のひとたちが変わらないと、社会も変わらないと思うので、いまやっているパブリックコメントや意見提出はこれからも続けていきたいですね。
あとは、教育に携わることも将来やりたいことのひとつです。孫泰蔵さんの『冒険の書』という本を読んで、学校は管理され監視される場所ではなくて、やりたいことができる楽しい場所であるべきだと強く感じました。じぶんが出会った先生たちのように、生徒にきっかけを与えられる存在に出会える場所であってほしいと思います。
漠然としていますが、社会を変えていきたい。そんな気持ちでこれからも活動を続けていきたいです」
Kanameのプロフィール
年齢:13歳
出身地:神奈川県横浜市
所属:逗子開成中学校、Fridays For Future Yokohama、かながわ脱炭素市民フォーラム、逗子開成環境プロジェクトチーム ”MOANA” 、逗子活性化プロジェクト、Sustainable Students Union Zushi、3.11 つなぐっぺし
趣味:読書、ピアノ、田んぼ、自然と触れ合うこと
特技:人とコミュニケーションをとること、話を聞くこと
大切にしている言葉:ありがとう、感謝
KanameのSNS
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Photo:Nanako Araie
Text:Haru Ninagawa